Oさん◯ 紙芝居 『ふしぎなうろこだま』常光徹/脚本、二俣英五郎/絵
Oさん◯ 絵本 『こぞうさんのおきょう』 新美南吉/作、黒井健/絵 『がちょうのたんじょうび』に収録
私 ◯ 素話 『へび息子』広島県の昔話
私 ◯ 絵本 『おおきなカエルディダリク』 オーストラリア・アボリジニ・ガナイ族のお話 加藤チャコ/再話
4時からのはずだったが、館長先生の指示で子どもたちは館庭を3周走ってからお集まり、その後みんなで春の歌を4曲ぐらい歌って、やっと始められるかと思ったら、子どもたちの間のいざこざについての指導があり、結局4時20分ぐらいになってしまった。まあいいけど。
『ふしぎなうろこだま』
まず、Oさんの紙芝居から。
子どもにいじめられているヘビを助けたおじいさんがお礼に不思議なうろこ玉をもらう。出だしはなんだか浦島太郎みたい。
このうろこ玉はなんでも願いを叶えてくれる不思議なうろこ玉だった。しかし、これが盗まれてしまう。取り返してこようと繰り出したのが、かわいがっている犬と猫。苦労の末やっと取り返したうろこ玉を、帰りがけにうっかり川に落としてしまい・・・
子どもたちはシーンとしてよく見ていた。見やすいところへ移動する子もいた。
『こぞうさんのおきょう』
Oさんが続けて絵本を出す。
「新美南吉さんって知ってる?」には「?」「聞いたことはある」
「ごんぎつねを書いた人だよ。教科書に載ってるでしょ?」⇒「うーん。4年生だと思う。見たことあるから」
この絵本の中から、短い『こぞうさんのおきょう』を読んだ。なんとも可愛いお話だ。絵は春爛漫という感じで明るく、小僧さんのかわいい様子もピッタリ。
ほんの数分で終わった。
『へび息子』
ここで私に交代。
「広島県の昔話です」と始めた。この話では、おじいさんとおばあさんが我が子のように育ててきたヘビの名前だ「ハル」になっているのだが、子どもたちの中にハルちゃんやハル君がいたらかわいそうなので、名前はなしにした。
いいヘビ息子だったが、だんだん成長して大蛇になり、近所の人が「そのうち食べられてしまうから、始末してくれ」と言い出す。おじいさんとおばあさんは殺すには忍びず、やむをえず山奥に捨ててくる。
そのヘビは山奥で穴を掘り、池を作った。春になると池の畔に桜が咲き誇り、村人たちが花見にやってきた。そして子どもが誤って池に落ちてしまい・・・
この話は孝行息子(ヘビだが)の話で、後味もいい話だと思う。
ヘビの昔話を探していたら、たくさん出てきたが、ヘビが悪者だったり、悪くはないのに退治しようとする話だったり、お嫁さんが実はヘビだったり、なかなかいい話がなかった。この「ヘビ息子」はいい感じだ。
『おおきなカエルディダリク』
続いて、最後に絵本を。
「ヘビの話の次はカエルの話だよ」といったら、「ヘビはカエルを食べるんだよ」と物知り顔の子。まあね。
オーストラリアの話。のどが渇いてそこら中の水を全部飲み干してしまったおおきなカエルのティダリク。他の動物達は困って、ティダリクを笑わせて水を放出させようと頑張る。でも、笑わせようといろんな芸をしても、ティダリクはむっつりしたまま。
最後にウナギのノンヤンが怒りを爆発させると、自分の体がこんがらがってしまい、ついにティダリクが吹き出して、水を全部吐き出す。
それで動物たちは大喜びなのだが、聞いている子どもたちは一斉に「きったね~!」「それ飲むのかよ」「ゲロじゃんか」と。
まあ、そうだよね。あはは。
22分ぐらい。44人。