チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

2017年度2回めの児童館おはなし会

Oさん◯ 大型絵本 『ダンゴムシみつけたよ』皆越ようせい

Oさん◯ 絵本 『しりとりあそび あか みどり き』 星川ひろ子・星川治雄

私  ◯ 素話 『おだんごコロコロ』

私  ◯ 紙芝居 『まるぱん ころころ』ロシア民話より 川崎大治/脚本、鈴木寿雄/絵

 

 今日は少し少なくて40人ぐらい。みんないつものように元気いっぱい。

 

『ダンゴムシみつけたよ』

ダンゴムシみつけたよ (ふしぎいっぱい写真絵本)

 リアルな写真の科学絵本。大型絵本なので、迫力もすごい。

 ダンゴムシは身近な虫なのでよく知っているかと思ったら、生態については子どもたちはあまり知らないようだった。生まれてすぐ脱皮するとか、脱いだ皮を食べるとか、驚いていた。

 

『しりとりあそび あか みどり き』

しりとりあそび「あか・みどり・き」 (しゃしんであそぼ 2)

 ページをめくる前にヒントがあり、しりとりの次の言葉を当ててもらったのだが、子どもたちはそのヒントも聞かずにどんどん勝手に答えていて、ちょっと収拾がつかなくなりがちだった。待ちきれないみたい。

 この絵本は「あか・みどり・き」がテーマになっていて、しりとりに出てくるものがそれぞれその3色でうまくできているのだが、その辺も子どもたちは気づいていなかったみたい。

 ただワイワイとしりとりを楽しんでいた感じだった。

 

 ここで私に交代。

『おだんごコロコロ』

 「ダンゴムシの絵本があったから、今度はおだんごのお話だよ」と言って始めた。ざわついていた子どもたちもだんだん静かになった。

 はじめにおばあさんが、転がったおだんごを追いかけていくところでは「おむすびころりんのパクリじゃん」などと言われた。それで、私もせっかくだから

「そして、またおむすびころりんと同じく穴に落ちてしまいました」と続けた。でも、その後が違う。

 「穴の中には原っぱがあって」と言うと、興味を持ってくれたらしく、みんなこちらに集中して聞き始めた。そして、お地蔵さんが出てくると「食べたんだよ」「お地蔵さんが食べたんだよ」というつぶやきが出た。

 途中、あちこちで「知ってる」と言う声が聞こえたが、まあ、昔話は似通った話が多いからね。

 ちょうどいい具合に反応があって盛り上がり、最後までうまく語ることができた。

 

『まるぱん ころころ』

まるぱんころころ (すくすくシリーズ)

 「最後はおだんごじゃなくて、まるぱんころころだよ」

 ちょっとざわついていたが、迫力のある声を出して始めると、静かに聞いてくれるようになった。

 おじいさん、おばあさん、まるぱん、動物たち、と声色を使った。動物が次々と出てくるところは静かにゆっくり抜くと、「オオカミ!」「クマだ!」などと思わず叫びたくなるらしく、盛り上がった。

 ところが、まるぱんが毎回歌をうたうのだ。ちゃんと楽譜がついていて、うちでは練習してきたのだが、とっさにメロディが出てこなくて、仕方なく即興で適当に歌ってしまった。動物が変わるたびにまるぱんが歌うので、その節を何度も何度も使うことに。

 最後まで子どもたちは夢中で見てくれたので、良しとしよう。

 終わった後、なんと、その私の即興の節を口ずさんでいる子が何人かいて、私は照れくさかった。

 

 

親子の広場(4月26日)

Oさん◯ 歌『たたいてみよう』

Oさん◯ 大型絵本『もこもこもこ』 谷川俊太郎/作、元永定正/絵

私  ◯ 大型絵本『おかしなかくれんぼ』 山脇恭/作、未崎茂樹/絵

Oさん◯ ペープサート 『ふしぎなふうせん』

Oさん◯ 紙芝居 『のりものプップー』 おおいじゅんこ

私  ◯ 紙芝居 『しんかんせんははやい』 中川ひろたか/作、和歌山静子/絵

Oさん◯ 手遊び 『子ネズミ』

 

 今日はSさんが風邪で声が出ないとのことで、前の晩に急遽Oさんに応援を頼んだ。絵本や紙芝居は私が用意しておいたが、Oさんがペープサートや歌などを考えてきてくれたので助かった。

 乳幼児親子が19組も来ていて、とても賑やか。悪く言えば落ち着かず、ざわざわしている。

 

『たたいてみよう』

 Oさんがおもちゃのタンバリンを持って歌いながら子どもたちの周りを回った。喜んで叩いてくれる子もあれば、恥ずかしがってお母さんにしがみついてしまう子もいた。

 後ろの方に行っている間、前の方の子は飽きてしまうみたいで、それは課題かもしれない。

 

『もこもこもこ』

もこもこもこ (ぽっぽライブラリ みるみる絵本)

 定番中の定番のこの絵本。大型絵本だといっそう鮮やかでいい感じ。

 ナンセンス絵本だが、言葉と絵がマッチしていてかわいくて、これは子どもたちに大人気の絵本。

 Oさんはわざと優しい声で読んでいたので、子どもたちやお母さんたちがざわついている中、ちゃんと声が届いたのかどうかちょっと心配。

 

『おかしなかくれんぼ』

おかしなかくれんぼ

 これはしかけ絵本になっている。おいしそうなサンドイッチがあると思ったら、リスのシャツだったり、ハンバーガーを見つけたと思ったら・・・?

 穴あきのページをめくってみると正体がわかる。

 食べ物(に見えるもの)が出て来るせいか、子どもたちはわりあい集中してみてくれた。確かにおいしそうだもんね。

 

『ふしぎなふうせん』

 Oさんが用意してきてくれたペープサート。「ふしぎなふうせんルルル~」と歌いながら、くるくる回して何が出てくるか当ててもらう。しゃべれない赤ちゃんが多かったが、少し大きい子も数人いたので、その子達が答えてくれた。

 

『のりものプップー』

のりもの プップー (0・1・2かみしばい にっこり げんき うれしいな)

 子どもたちの大好きな自動車が次々と出てくる単純な紙芝居。背景もなく、乗り物だけがアップで描かれているのでわかりやすい。

 でも、飽きてきたのかざわついていた。

 

『しんかんせんははやい』

しんかんせんははやい (中川ひろたかシリーズ)

 そんな中、続いて私が乗り物から始まる紙芝居。

 でも、これは「しんかんせんは はやい  はやいは つばめ」と続いていく言葉遊びの紙芝居だ。歌になっているようだが、私はちょっと調子よく節を付けたぐらいで読んだ。

 昔の紙芝居なので、「たかいは とうきょうタワー」になっている。スカイツリーじゃないんだね。

 

『子ネズミ』

 最後の締めに、Oさんに手遊びをしてもらった。ネズミの手袋をはめて、歌いながらまた子どもたちの間を回っていった。

 

 これで予定通り20分。読み聞かせに慣れていない赤ちゃんたちが多かったので、このくらいで精一杯だろうと思う。

 

 

 

 

 

2017年度1回目の児童館おはなし会

Oさん ◯ 大型絵本 『にじいろのしまうま』 こやま峰子/作、やなせたかし/絵

Oさん ◯ 絵本 『みどりのトカゲと あかいながしかく』 スティーブ・アントニー/作、吉上恭太/訳

私  ◯ 素話 『とかげのしっぽ』

私  ◯ 絵本 『まじょのふるどうぐや』 佐々木マキ (「こどものとも」2003年5月号)

 

 今年度初の児童館おはなし会。これから入学する新一年生もたくさんいたが、みんな行儀がいい。

 

『にじいろのしまうま』

にじいろのしまうま

 大型絵本なので私も絵本を支えて手伝ったが、それでも時々グラグラしてしまった。やっぱり専用のスタンドがあるといいなあ。

 お話は単純でわかりやすい。日照りが続いて川も干上がって木々も枯れてしまったとき、美しい虹色のシマウマが、自分の虹色をと引き換えに水や草や植物をもらうという話。

 初めのうち、「カバオくんがいる」などとざわついていた子どもたちも、だんだんに落ち着いて聴いてくれるようになった。

 

『みどりのトカゲと あかいながしかく』

みどりのトカゲとあかいながしかく (児童書)

 色つながりで、今度は緑と赤。これを書いた人は色覚障害を持っているそうだ。

 みどりのトカゲたちと赤い長四角たちは仲が悪く、戦ってばかり。

 1ぴきのトカゲがふと「なんのためにたたかっているの?」と聞いたら、赤い長四角に踏み潰されてしまった。ここで一番前の男の子が息を呑んで「オーマイガッ!」と言った。あまりにもピッタリで感心(?)した。

 どんどん戦いは激しくなり、やがて双方疲れ果てて・・・

 やっぱり平和がいいね、という話。

 

『とかげのしっぽ』

 ここで私と交代。トカゲつながりでこの昔話をした。ちょっと脚色しながら。

 昔々、神様が人や動物を作ったばかりの頃、みんなにしっぽをつけてやったが、うっかりトカゲにだけはしっぽをつけるのを忘れてしまった。トカゲが頼みに行っても神様は「あいにくしっぽはもうない。だが、誰かに頼んでしっぽを譲ってもらえば、それをお前に付け替えてやれる」という。そこでトカゲはいろんな動物に交渉に行く。

 子どもたちは集中して聞いていた。

 最後に人間にしっぽを譲ってもらおうとするところでは、「え?」という顔をしていた。

 終わってから、「みんなはどう?しっぽが欲しい?」と聞くと「いらない!」と。素直で可愛い。

 

『まじょのふるどうぐや』

まじょのふるどうぐや  こどものとも

 

 最後に佐々木マキさんの魔女シリーズを読んだ。

 絵も鮮やかで、はっきりしていて、お話もわかりやすい。子どもたちは惹き込まれていた。

 魔女シリーズは「まじょのかんづめ」「まじょのふるどうぐや」「まじょのすいぞくかん」があって、どれも同じパターンなのだが、そのマンネリがまたいい。

 今普通に手に入るのは「まじょのかんづめ」だけらしい。幸い私は「まじょのふるどうぐや」と「まじょのすいぞくかん」を月刊誌で買ってあるので、大切にしなくては。

 

 20分ぐらい。

和歌山静子さん講演会

おしゃべりなたまごやき (寺村輝夫の王さまシリーズ)

 寺村輝夫さんの王さまシリーズなどの絵で有名な和歌山静子さん。1940年生まれとのことだが、若々しくて驚いた。話し方も(よく言われるそうだが)平野レミさん風で、よどみなくいつまでも喋っていられるという感じ。

 お話は、次から次へとポンポン飛んで、ついていくのが大変だった。

 戦後、子どもの頃の楽しみといえば街頭紙芝居で、紙芝居屋さんが行ってしまった後も集まった異年齢の子どもたちでいろんな遊びをしたという思い出話。

 お父様が持っていた「暮しの手帖」の表紙の絵や、花森安治の文章に影響を受けたこと。それからお父様の思い出話がひとしきり続いた。

 寺村輝夫さんとの出会いの話になったかと思ったら、ひらがなは縦書きに適しているとか、理論社が倒産して大損害を受け、再建のために奔走したとか、話は飛ぶ。

 『ひまわり』を読み聞かせ。

ひまわり (福音館の幼児絵本シリーズ)

 そして、この絵本ができるまでのラフを何種類も見せながら、編集者の方とのやり取りや実際のひまわりの観察で絵や言葉がどう変わっていったかなどお話くださった。

 

 次に堀内誠一さんとの出会いの話。和歌山さんが絵本の在り方について一番影響を受けたのが、堀内誠一さんなのだそうだ。そこで堀内誠一さんの絵本を何冊か読んでくださった。

いかだはぴしゃぴしゃ

 これは最後にみんなでスイカを食べるところがミソなんだそうだ。どこからスイカが出てきたんだろう?と思って前の絵を見返してみると、最初からいかだの後ろにスイカがプカプカついてきている。それを見つける楽しさもある。「でもこの本、絶版になっちゃったのよね」と残念そうだった。

てんのくぎをうちにいった はりっこ (こどものとも傑作集)

 これは私も持っているのだが、「3びきのくま」のオマージュが入っているとは知らなかった。和歌山さんも息子さんも、気づいたそうだ。

3びきのくま (世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本)

 

 

こすずめのぼうけん (こどものとも傑作集)

おやゆびちーちゃん (世界傑作童話シリーズ)

「おやゆびちーちゃん」は完訳版。この本を読んであげた時、息子さんが最後のところで涙を流したそうだ。「王子様と幸せになったんだからいいじゃない」と言ったら、息子さんは「ツバメがかわいそう」と言って泣いたのだと。

 それでハッとした。これを描く時に堀内誠一が「ツバメが描けない、ツバメが描けない」と言っていたのを思い出したが、そういうことだったのかと。ツバメをとびきりハンサムに描きたかったのだ。これは、実はツバメの悲恋の物語だった。

 

やこうれっしゃ (こどものとも傑作集)

 息子さんとの思い出の続きで、この「やこうれっしゃ」の話が出た。息子さんが大好きだった。4歳の時に父親を亡くし、母親の和歌山さんも忙しくてなかなか絵本を読んであげられない時、息子さんは字のないこの絵本を何度も読んでいた。実際に夜行列車に乗ったときの思い出も話してくださった。

 

瀬田貞二さんとの出会いについて触れたかと思ったら、茂田井武(もたいたけし)さんの話に飛んで、

セロひきのゴーシュ (福音館創作童話シリーズ)

 この「セロひきのゴーシュ」の絵の素晴らしさについて。最後にゴーシュが観客の前で1人で演奏する場面、あえてゴーシュの後ろから描いている。ゴーシュの顔は見えないが、観客の顔がみんなゴーシュに集中していて、それによってゴーシュがどんな演奏をしているのか分かるという。

 そこから画家の安泰さんの話に飛ぶ。「こねこちゃん」という紙芝居が素晴らしいとのこと。でも、これも品切れになって、今は手に入らない。

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 和歌山さんは、太い黒線で囲まれたはっきりした絵が特徴だが、松居直さんに言われて他のタイプの絵や版画なども試してみた。それらの絵本も見せてくださったが、確かに見慣れている和歌山さんの絵とはぜんぜん違う。「いいじゃない」と言われたものの、絵本は売れなかった。

 それで、結局黒い太線の絵に戻ってきたとのこと。

 

 こうして次から次へとお話が止まらず、予定の2時間を10分オーバーした。質問は受け付けない予定だったのに、和歌山さんが「何かお聞きになりたいことがありますか」と呼びかけたため、お一人が質問。それに対して、答えというよりきっかけをもらった感じでまた和歌山さんの止まらないお話が始まった。

 私は次に行かなければならないところがあったので、最初の予定時刻を30分過ぎたところで仕方なく抜けさせていただいた。

 講演者としては、時間は守ってもらわないと・・・。また、行き当たりばったりの思いつきで喋りまくるのではなく、きちんと構成を考えてきてくれていたらもっと聞きやすかったと思う。

 和歌山静子さん、パワフルすぎ~。

朝の読書タイム:1年2組(第6回)

◯ 絵本 『くった のんだ わらった』 内田莉莎子/再話、佐々木マキ/画

◯ 絵本 『ぱくぱく はんぶん』 渡辺鉄太/文、南伸坊/絵 (こどものとも年中向き2017年4月号)

 

 今年度最後の読み聞かせは1年2組。「椅子を持って集まって」と言うと張り切って前に出てくる。そんなに接近しなくても・・・と思うほど。

 

『くった のんだ わらった』

くった のんだ わらった―ポーランド民話 (こどものとも傑作集)

 これはポーランドの民話だそうだ。佐々木マキさんの絵なのでとても見やすく親しみやすい。

 モグラに巣をおびやかされたヒバリが、モグラを追い払ってくれるようオオカミに頼むが、オオカミは次々と交換条件を出す。「ごちそうを たらふく くわせてくれたら」など。ヒバリは仕方なく次々と(人間をあざむいて)オオカミの願いを叶える。

 お話は、どう解釈していいのか迷う内容なのだが、オオカミも最後にはヒバリの頼みをちゃんときいてくれたから、まあいいか。食べること、飲むこと、笑うこと、それが満たされれば幸せってことなのかな?

 

『ぱくぱく はんぶん』

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 おばあさんが大きなケーキを焼いて、おじいさんに「はんぶん のこしといてね。わたしも あとで たべるんだから 」と言っておいた。おじいさんはちゃんと半分残したが、続いて犬や猫やニワトリやリスやカマキリやハチが次々に半分食べて行ったので、おばあさんが戻ってきた時に残っていたのは、半分の半分の半分の・・・。

 みんな半分しか食べていなくて悪気はないんだけど、どんどん小さくなっていくケーキ。どんどん小さい動物がやってくるところもおもしろい。

 子どもたちは、ケーキがなくなってしまうんじゃないかと、ハラハラしながら見ていたようだ。

 絵はシンプルで、とても見やすい。みんな半分ずつしか食べていないのに、なぜそんなに小さくなってしまったのか、図解もあってわかりやすくなっている。

 ちょっと時間オーバーしてしまったので、これでおしまい。

 

11分。

朝の読書タイム:6年2組(第3回)

◯ 本の紹介 星新一の本

◯ 朗読 『妖精』(『ねらわれた星』より) 星新一

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

ねらわれた星 (星新一ショートショートセレクション 1)

ボッコちゃん (新潮文庫)

 

 星新一を知っている子はいないようだったので、ショート・ショートについて軽く説明をして、ヤングアダルト向けに編集された本を何冊か見せた。さらに、文庫本の方も見せて、「この中にいくつぐらいのお話が入っていると思う?」ときいた。「20?」などと聞こえたが、正解は50!

 

『妖精』

 『ねらわれた星』の中から、『妖精』を途中まで朗読した。オチの手前でストップ。時間が気になってちょっと早口気味に鳴ったせいか、2年前より食いつきが悪かった気がする。

 それでも、誰か手に取ってくれるといいのだが。

 文庫本ならこの『妖精』は『ボッコちゃん』に収録されているので、それも紹介した。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 間もなく卒業でお別れなので、最後に懐かしい『こんにちワニ』で締めた。あまり反応はなかったけど、心の中では何か感じてくれたと思う。

 

10分。

2016年度19回目(最後)の児童館おはなし会

◯ 素話 『凍ってしまった声』 長野県の昔話

◯ 絵本 『ハルおばあさんのオルガン』 なるみやますみ

◯ 絵本 『どっとこ どうぶつえん』中村至男

◯ 絵本 『おばあさんとマリーちゃん』 織茂恭子 (こどものとも2000年10月号)

 

 今日は今年度最後の児童館おはなし会。でも、相棒のOさんはお休みなので私が一人で行った。子どもたちは47人。みんな大きくなったなあ。

 

『凍ってしまった声』

 「長野県は寒くて雪が多いんだよ」と始める。

 そして、昔は雪の中にトンネルを作って竹筒の節を抜いたものを通してそこから電話のように話をした・・・というところまで来たら、3年生の男の子が「あ、それ聞いたことある!」と。おお、すごい、覚えてたのか?! 

 2年前に一度児童館で話したから、3年生は確かに聞いたことがあるかもしれない。でも、子どもにとって2年前なんて大昔だから多分覚えていないだろうと思ったのに、すごいなあ。

 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

  その後はみんな静かに聞いてくれた。短くて単純な昔話はいいものだ。

 

『ハルおばあさんのオルガン』

ハルおばあさんのオルガン

 さて、今日のメインの絵本はこれ。ちょっと長いので、1人の時に読もうと思っていた。実はこれも2年前に読んだことがある。

 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

 ちょっとやんちゃな子どもたちも、意外にもシーンとして聴き入っていた。やっぱりお話がおもしろいからだろう。絵本と幼年童話の間ぐらいの分量があるのだが、ちゃんと最後まで聞いてくれてよかった。

 

『どっとこ どうぶつえん』

どっとこ どうぶつえん (こどものとも絵本)

 ちょっと休憩も兼ねて、当て物っぽいこの絵本を読む(?)ことにした。これはドットでできている絵で、文字はない。

 みんな大きな声で答えてくれた。「簡単!」と言っていたが、シロクマやラクダあたりでは、数秒考えてから声が上がった。最後のマンドリルは答えが出ず、教えた。「マントヒヒ」までは行ったんだけどね。

 すごく盛り上がった。

 

『おばあさんとマリーちゃん』

おばあさんとマリーちゃん こどものとも 2000年10月号

 

 

 最後にもう一冊おばあさんの絵本を読む。これもとてもいい絵本なんだけど、ハードカバーでは出版されていないみたい。 

 ひとりで寂しいおばあさん、犬を飼おうと思いついて「どなたか いぬを ください」貼り紙をした。「こいぬが きたら なまえは マリーよ」とわくわくして待つおばあさんのところへ自分からやってきたのは、なんと、マリーちゃんという名にはまったくふさわしくない大きな犬。その上食いしん坊で、おばあさんのご飯もオヤツのドーナツも全部食べてしまう…。

 最後はもちろんハッピーエンドで、温かい気持ちになれる絵本。

 この大きな犬の声をドスの利いた声で読んだら、「オオカミか?」と言われてしまった。ちょっとやりすぎたかな。

 25分ぐらい。