チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

今年度14回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『おばけのゆきがっせん』おおたか蓮/脚本、ひろかわさえこ/絵

Oさん◯ 絵本 『ことばかくれんぼ』 山口タオ/文、田丸芳枝/絵

私  ◯ 素話 『貧乏神のわらじ』 日本の昔話

私  ◯ 絵本 『ちいさなサンタ まちにいく』 アヌ・ストーナー/文、ヘンリケ・ウィルソン/絵、若松宣子/訳

 

日が短くて、4時というともう薄暗い。子どもたち53人、外で遊んでいた子も入ってきて、みんなでクリスマスの歌を歌ってからおはなし会。

 

まず、いつものようにOさんから。

『おばけのゆきがっせん』

おばけのゆきがっせん (かみしばい ひゅ?どろどろ おばけセット)

 Oさんは直前まで『りゅうの目のなみだ』にしようかと迷っていたが、結局季節的にこれにしようということになった。長すぎないし。

 あまりにも寒いので雪女のところへ文句を言いに言ったお化けたち。ひょんなことから、雪合戦が始まり夢中になる。

 その様子がおもしろい。お尻に当たっちゃったり、のっぺらぼうの頭に雪を乗せたり。絵も台詞も楽しくて、みんな笑っていた。

 最後に、雪女にかまくらの中で甘酒とお餅をごちそうになるところでは、「のっぺらぼうはどうやって甘酒を飲むんだろう?」という声も。口がないからね。

 特に2年生が、思ったことをストレートに口に出すのでおもしろい。

 

『ことばかくれんぼ』 

ことばかくれんぼ (えほんのぼうけん 9)

 これは、言葉の中にかくれている動物を探す言葉遊びの絵本。子どもたちは当て物大好きなので張り切って大声で答えていた。

 しかし・・・肝心の言葉を読む前に、絵で答えがまるわかりなのが困ったところ。「絵を見ればいいんだよ!」と言い出す子もいて、もうページを開いた途端に「くま~!」「コアラ!」と叫んでいる状態。

 しかも主に2年生ばかり大声。それで、Oさんは「次は1年生だけ、どうぞ」などと言って、みんなで楽しめるように心を砕いていた。

 終わった後、これはどうやって見せるべきだったのか。絵は隠して当てさせたほうがよかったのか、などと話し合った。集団読み聞かせには、ちょっと難しい。

 最後の方には、これを授業で使う場合のやり方などが載っていたが、それは「この絵本を参考にして自分で動物の名前が隠れた言葉を作ってみよう」みたいな感じだった。

 

ここで私に交代。

『貧乏神のわらじ』

 年末なので、貧乏神の話を持ってきた。途中「知ってる」と言う子もいたが、多分違う話だったと思う。

 貧乏な家族がどうしようもないので夜逃げしようと決心すると、納屋で一生懸命わらじを編んでいる貧乏神を見つける。夜逃げするならついて行くから、そのためのわらじを編んでいるのだという…。

 地味な話だが、顔を見ながら話すと、多少の茶々が入っても交わせるし、集中してくれるので大丈夫。

 

『ちいさなサンタ まちにいく』

ちいさなサンタまちにいく

 絵が見やすくてきれいな絵本。でも、その分、字がちょっと見にくい。

 小さなサンタは森の動物達にプレゼントを届ける役目だが、街の動物たちからもプレゼントが欲しいとの手紙を受け取る。

 トナカイやソリは人間の子どもたちにプレゼントを届ける大きなサンタたちが使っているのでダメだし、小さなサンタは1人で街まで行くことはできない。困っていると、森の動物達が協力してくれることになり…。

 結構長い話だが、展開は単純でわかりやすい。でも、その分退屈してしまわないかと途中から不安だった。

 今日は、なんとか集中力が途切れずに最後まで聴いてくれたので良かったと思う。

 

30分弱?

 

 

朝の読書タイム:5年1組(第3回)

◯ 絵本 『からすたろう』八島太郎

◯ 絵本 『どっちもね』 おおなり修司/ことば、高畠純/絵

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

5年生は大人っぽい。教室に入るとすぐに「さすが高学年だなあ」と感じる。行儀よく落ち着いている。 

 

『からすたろう』

からすたろう

 2年前に3年生の1クラスで読んだことがあるので覚えている子がいるかと思ったが、聞いてみても手を挙げる子はいなかった。

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 とてもいい話なので、忘れてしまった子も再度聞いて感じて欲しいと思う。

「これはみんなのひいおじいさんが子どもだったぐらい昔の話です。着物を着て学校に行っていたような時代です」と言って始めた。

 ゆっくりと、コマ分けされているページは指差しながら読んだ。絵本自体が大きいし、コマ分けも1ページに3つくらいまでで、それほど細かい絵ではないので、大丈夫だと思う。

 静かによく聴いてくれた。終わってからもシーンとしていた。

 

『どっちもね』

どっちもね

 次は気分を変えて、言葉遊びの絵本。区切る場所によって、意味がぜんぜん変わるというもの。

 いぬ とくい (犬 得意)

 いぬと くい (犬と 杭)

など、漢字は書いていないんだけど、それぞれの絵が楽しく意味を表している。どれも動物が出てきて、それらがやることがおもしろいので、さすがの5年生もクスクス笑っていた。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後は締めの一冊。これを取り出すと「ああ!」と嬉しそうな声が上がる。久しぶりだもんね。

 ニコニコしながらダジャレを楽しんで、一日の始まりはバッチリ。

 

10分。

 

朝の読書タイム:4年1組(第3回)

◯ 絵本 『むらの英雄』 わたなべしげお/文、にしむらしげお/絵

◯ 絵本 『わたしとわたし』五味太郎 (「かがくのとも」2018年1月号)

◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

 

 定員いっぱい、教室にぎっしりの4年生。お行儀はよく、すぐに準備ができた。ちょっと早めに始めたからか、途中放送が入ってしまったが、前の席の子がさっと立って止めに行ってくれた。

 

『むらの英雄』

むらの英雄 (エチオピアのむかしばなし)

 前に4年2組では笑ってくれたので、1組ではどうかと思って読んでみた。声を出しての反応はなかった・・・残念。

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

『わたしとわたし』

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 …多分、心のなかで思っていても声に出さないんだろうな、と思い、そんなテーマのこの絵本に進む。

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

 どう思ったかな。ちょっと知りたい。共感してくれたと思うけど。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 残り時間を見て、最後に定番絵本からこれを選んだ。取り出して見せると、笑顔を見せてくれた子が何人かいて、嬉しかった。

 3分ぐらいの時間があったので、それに合わせた速度で読んだ。ゆっくりめ。いつ読んでも楽しい絵本だ。

 

10分。

朝の読書タイム:3年1組(第3回)

◯ 絵本 『おにぎりのひみつ』 かとうまふみ

◯ 絵本 『ねこのけいさん』 浅沼とおる

◯ 絵本 『わたしとわたし』五味太郎 (「かがくのとも」2018年1月号)

 

 みんな自分の本を読み始めていたが、私が入っていくとすぐにこちらに注目してくれた。さすが3年生。

 

『おにぎりのひみつ』

おにぎりのひみつ

 大繁盛のおにぎり屋さんの屋根裏には、小人が住んでいる。小人の男の子は、風邪を引いたおかあさんにおいしいおにぎりを食べさせてあげたいと、おにぎり屋さんのおばあちゃんがつくるおにぎりの秘密を探りに下りていく。

 おばあちゃんがおにぎりを作る様子がリアルに描かれている。ところどころしかけ絵本のようになっているのも楽しい。

 おにぎりの具のところに海老の天ぷらがあったので、「え?天ぷらまであるの?」と言う子がいた。天むすが大流行したのは1980年台だから、今の子たちはあまり知らないのかも。この絵本は今年発行された新刊なんだけどね。

 

『ねこのけいさん』

ねこのけいさん (わくわくメルヘンシリーズ)

 2ひきのネコがネズミを見つけて食べようとするが、そのネズミが釣り竿を持っているのを見て、魚を釣って帰ってきたところを魚ごといただこう、と「とらぬ狸の皮算用」をする。

 その妄想はどんどん膨らんでいくが、実はネズミは不漁の釣りの帰りで、そのまま家に帰ってしまい、ネコたちは日が暮れても待ちぼうけ・・・というオチ。

 こっちは、みんなシーンとして聞いていた。反応がわからないとちょっと不安になるけど、興味深く聞いてくれたんだと思っておく。

 

『わたしとわたし』

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 これは月刊「かがくのとも」の最新号。

 自分の心の中にもうひとりの「わたし」がいて、別の気持ちを持っていると言う話。

 朝「さっとおきて さっときがえよう! とおもう わたし」に対して、「いやいや このまま もうすこし ねていたい・・・とおもう もうひとりのわたし」など、各場面で相反する本音を持っていることが語られる。誰にでも心当たりはあると思う。

 最後には自分だけじゃなく「みんなも いろいろかんがえたり おもったりしているんだよ ときがつく わたし」と発展していく。

 結構深い話だが、五味太郎さんの絵がかわいくて、字も独特の手書きで素敵なので、すうっと受け入れられる感じ。

 

これでちょうど10分。

 

今年度13回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居 『なぜクリスマスツリーをかざるの?』 岩倉千春/脚本、アリマジュンコ/絵

Oさん◯ 絵本 『ゆきおとこのバカンス』 白鳥洋一

私  ◯ 素話 『葉のない木と葉のある木』岐阜県の民話

私  ◯ 絵本 『なーちゃんとおおかみ』 多田ひろみ/作、柳生弦一郎/絵

 

 日が短くなった。4時でももう暗くなっている。お集まりをして歌を歌ってからおはなし会。子どもたちは結構多くて、54人。

 

いつものようにOさんから。

『なぜクリスマスツリーをかざるの?』

なぜ、クリスマスツリーをかざるの? (なぜ?どうして?たのしい行事 (クリスマス))

 クリスマスの季節には魔物たちが動き出すんですって。お化けや魔女がメアリーのうちにやってきた。どうしたらいい?

 クリスマスツリーの意味を、キリスト教的なものからちょっと距離を置いてわかりやすく話している。

 地味な話とおとなしい絵だが、子どもたちは静かに集中して見ていた。

 

『ゆきおとこのバカンス』

ゆきおとこのバカンス

 冬しか知らないゆきおとこが、バカンスに夏を体験しに出かける。単純なストーリーだが、とてもわかりやすいはっきりした絵で、迫力がある。

 子どもたちは「バカンス」の意味はわからなかった様子。あと、最後のゆきおとこの強がりの発言の意味もわからなかったかな。

 

ここで私に交代。

『葉のない木と葉のある木』

 楢の木の絵、松、杉、桧の木の絵を持って来て、見せながら語った。

 スズメとカラスが一夜の宿を貸して欲しいと楢の木に頼むのに、楢はお高くとまって、そんな下等な鳥に宿は貸せないという。神様が間に入って頼んでもだめ。

 仕方がないので松、杉、桧に頼むと快く宿を貸してくれた。

 だから、神様は楢の木は冬には葉がなくなるように、松、杉、桧は冬でも青々と葉が茂っているようにしてやったという。

 絵を見せながらだったので、よく分かってくれたと思う。

 

『なーちゃんとおおかみ』

なーちゃんとおおかみ (こどものとも700号記念コレクション20)

 これはオオウケ!

 まず、絵が楽しい。なーちゃんが裸んぼなのも楽しいらしいし、オオカミもユーモラス。

 オオカミが、石鹸だらけのなーちゃんを捕まえようとするたびに「つるん」と抜けてしまうところや、お湯をオオカミの顔にバシャっとかけるところなど、大笑いだった。

 とっても可愛くて楽しい絵本。

 

 20分ぐらい。

朝の読書タイム:2年2組(第3回)

◯ 絵本 『おめでとうおばけ』あらいゆきこ

◯ 絵本 『ふゆのおばけ』 せなけいこ

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 数日前から風邪をひいてしまい、声がガラガラ。それで、ガラガラ声に合う絵本(恐いものが出てくるもの)を、と思い、おばけの絵本を揃えた。ひどい声も前向きに利用しなきゃね。

 

 先生がいらっしゃる前から「今日読み聞かせなの?」と子どもたちはノリノリ。いい感じだった。

 

『おめでとうおばけ』

おめでとうおばけ

 コンコンコンとドアをノックして、変なお化けが次々現れる。そして「たろちゃんのおいわいにきましたよ」と。誕生日でもないのに。

 次から次へといろんな派手なお化けがやってくるので、子どもたちは「またぁ?」「おかあさんの顔も変!」などと言って楽しそう。

 最後はおかあさんの一喝でおばけたちは退散する・・・!おかあさん、強いなぁ。「みんなのおかあさんは強い?」と聞くと「弱い」「強い」といろいろな答えが返ってきた。

 

『ふゆのおばけ』

ふゆのおばけ (こどものくに傑作絵本)

 こっちは、落書きのおばけが飛び出してきて、おばけの国に連れて行ってくれる。そこで、おばけたちと雪合戦したりして楽しく遊ぶ話。

 大入道の鼻の穴に雪玉が入ったところでは笑いが起こった。次に大きなくしゃみが来ると予想できたみたい。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後の締めはやっぱりこれ。みんなで唱和して終わりに。先生は慣れていなかったらしく、くすくす笑っていた。

 

 10分。

 

 

朝の読書タイム:6年2組(第2回)

◯ 絵本 『水たまりの王子さま』 山崎陽子/文、安井淡/絵

 

 さすが6年生、先生がまだいらっしゃらないのに、きちんと全員席について待機していた。

 今日の本は実は11分近くかかるので、ほんの少し早く始めた。

 

『水たまりの王子さま』

水たまりの王子さま

  まず、前提として『幸せの王子』の話を知っているかどうか聞いてみた。手をあげてもらうと、知っている子は半分弱だった。ちょっとだけ説明をしてから、この本を出す。

 これは3年近く前に児童館で読んだことがあるので、覚えている子がいるかどうか聞いてみた。3年生の頃に聞いたとしても、今は6年生だから、もう覚えていないだろうと思ったら、数人手をあげたのでびっくりした。 chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 スリの男が、足の不自由な少女と知り合って交流する話。

 みんな静かによく聴いてくれた。私も感情が高ぶって危うくなみだぐみそうになってしまった。

 読み終えるとちょうど時間だった。思わず「朝からしんみりした話ですみません。今日も元気に過ごしてください」と言ってしまったら、先生がクスっと笑った。

11分。