チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:6年1組(第4回)

◯ 絵本 『水たまりの王子さま』 山崎陽子/作、安井淡/絵

 

 卒業間近の6年生。さすがに大人っぽい。

水たまりの王子さま

 「幸福の王子」の話を知っているかどうか聞いたら、ひとりしか手をあげなかった。でも、ちょっとあらすじを話したら、「ああ」と思い出した子もいたようだ。その「幸福の王子」に関係のある、この絵本。以前、6年2組では読んだのだが、1組ではまだだった。間に合ってよかった。


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 みんなシーンとしてよく聴いてくれた。かなり感動的な話だ。少女の純真な心が、スリの男の心を解かしていく。彼は足を洗おうとしていたが、彼女のためについまた盗みを働いてしまう。そのために逮捕されて、3ヶ月服役し、帰ってきた時にはあの少女はもうこの世にはいなかった。その辺りは、涙を誘う。

 最後に、かわいい手紙とプレゼントをくれた。嬉しかった。

 

11分。

朝の読書タイム:5年1組(第4回)

◯ 絵本 『きつねのホイティ』 シビル・ウエッタシンハ/作、松岡享子/訳

 

 久しぶりに5年生のクラスに入ったら、体格のいいことに驚いた。4年生とは全然違い、大きいし、落ち着いている。もうすぐ最上級生だもんね。

 

『きつねのホイティ』

きつねのホイティ (世界傑作絵本シリーズ)

 さんざん迷った挙句、これを読むことにした。私のお気に入りの絵本。中に何度も出て来る歌の部分は、その昔私が即興で作ったメロディで歌いまくる。

 

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 初めにちょっとだけスリランカの説明をしてから始めたせいか、この1冊でちょうど10分の時間いっぱいになってしまった。本当はもう1冊用意していたんだけど。

 読んでいるうちに、私自身が話の中に入り込んでしまって、自分がどこで何をしているのか一瞬忘れかけた。こんなことめったにないのでびっくり。

 子どもたちは静かに聴いてくれた。

 

 10分。

 

朝の読書タイム:4年1組(第4回)

◯ 絵本 『せかいいちうつくしいぼくの村』 小林豊

せかいいちうつくしいぼくの村 (えほんはともだち)

 

 インフルエンザもおさまり、教室いっぱいの4年生。行儀も良い。

 今日持ってきたのは、国語の教科書にも載っている『せかいいちうつくしいぼくの村』。ちょうど2学期に学習したものだ。

 教科書に載っているのとちょっとだけ文が違うが、それよりも違うのは絵がふんだんに入っていること。絵本だから当たり前だけど。

 小林豊さんは本来画家なので、「国語」の教科書に載ると聞いた時は驚いたそうだ。

 子どもたちはもちろん内容は全部知っているが、じっとよく聴いてくれた。アフガンという国について、どのくらい学習したかわからなかったので、読み終わってからちょっと説明を加えた。

 これでちょうど10分。絵が大きくて多いので、それほど字が詰まっている感じはせず、長くは感じないが、読んでみると結構長いのだ。時間を計っておくことは大切。

 

2017年度17回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居 『まっくろけのうし』 小野和子/脚本、岡村好文/絵

Oさん◯ 絵本 『このあしだあれ?』 ネイチャー&サイエンス/編

  私◯ 素話 『メス牛とライオン』 インドの昔話

  私◯ 絵本 『ひょうたんめん』神沢利子/文、赤羽末吉/絵

 

 日曜日に市民図書館で会った女の子、「Kさん!」とちゃんと名前を読んでくれて、「いつも児童館でお話してくれてありがとうございます」だって。なんて立派なご挨拶。嬉しかった。

 だんだん日が長くなってきて、4時といってもまだ明るい。でも、外で遊んでいた子どもたちも中に集合して行儀よく並んで座った。

 いつものようにOさんから。

 

『まっくろけのうし』

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 二人の絵描きと絵の勝負をすることになった男。絵描きたちの絵のおかしなところを指摘する。その部分、次の場面を半分ひいて、二つの絵を比較できるようになっていてわかりやすい。絵本ではできない、紙芝居ならではの利点だ。

 そして、その男が描く番になると、全面真っ黒に塗ってしまう。その画面は真っ黒そのもので、迫力がある。そして、闇夜に黒牛が寝ているところだ、と。

 みんな引き込まれていた。

 

『このあしだあれ?』

このあしだあれ?: はじめてであう いきものの ふしぎ (はじめてであういきもののふしぎ)

 次は参加型の絵本。表紙を見せるなり「ネコ~」「ネコ!」と大興奮。いろんな動物の足が出てきて、難しいのも結構あるのに、ほとんど当てていた。

 この表紙の足は、実はネコではなく、トラ。「ああ、トラもネコの仲間だからね」と言う子も。

 ナマケモノの足やダチョウの足を即座に当てるのには驚いた。よく知ってるなあ。

 1~2年生が大興奮で大声で答えるのに対して、3年生になると、むしろ落ち着いている。答えはわかっているんだろうけど。

 

そんな大騒ぎの中、私に交代。

『メス牛とライオン』

 紙芝居の牛つながりで、牛の昔話を選んできたのだが、これはちょっと失敗だったかも。ライオンに食べられそうになった牛が、子牛におっぱいを飲ませて戻ってくるから、と約束して帰らせてもらう。牛はそのまま逃げればいいものを(まるでメロスのように)約束したから、とライオンのところへ食べられに戻る。子牛までも。

 結末がちょっと不自然で、「おしまい」と言っても、「?」という感じだった。

 

『ひょうたんめん』

ひょうたんめん

 1984年に発刊されたものだが、これは復刊ドットコムによる新装版。赤羽末吉さんの絵はやっぱり素晴らしい。

 「ひょうたんめん」はお化けというか妖怪みたい。塩を買って帰る男を襲い、初めは塩を食べ、次に馬を食べ、最後にその男を食べるためにまた追ってくるが・・・。

 最後はもちろん、めでたしめでたしなのだが、すごい迫力だった。

 「怖かった?」と聞くと、子どもたちは「全然」「おもしろかった」とのこと。

 

30分ぐらい。

 

朝の読書タイム:3年1組(第4回)

◯ 絵本 『あずきの あんちゃん ずんちゃん きんちゃん』 とみなが まい/文、植垣歩子/絵 「こどものとも」2018年3月号

◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵

 

 みんな体操着に着替えた状態で待っていた。ひとりか二人、準備が終わっていない子がいて、ちょっとだけ待ったけど。

 

『あずきの あんちゃん ずんちゃん きんちゃん』

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 月刊「こどものとも」の最新号。

 お手玉からこぼれ出た小豆の3兄弟の冒険物語(?)。この3人の性格がそれぞれで、言葉遊びの詩のように調子よく語られるので楽しい。特に、末っ子のきんちゃんが「あずきの きんちゃん きがながい」、カラスに食べられても「けれど きんちゃん きにしない」と言うので、子どもたちもクスリと笑っていた。

 最後は土に落ちて芽を出し、たくさんの小豆を実らせる。想像通りの結末。

 終わってから「小豆を育てたことのある人いる?」と聞くと、いなかったが、先生によると大豆はみんなで観察しているそうだ。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 思ったより時間が余ったので、次をどれにしようかちょっと焦った。

『わたしとわたし』を出したけど、このクラスで前回読んだものだったのでやめて、定番のこれにした。

『かぞえうたのほん』こそ何度も読んでいるのだけど、これは定番って決めているから、何度読んでもいいことにしている。勝手かな? でも、大人になっても覚えていて欲しい絵本だから。

 さすがに初めてのときのような笑いは起こらないけど、楽しいもんね。

 

10分。

朝の読書タイム:2年2組(第4回)

◯ 絵本 『くまくん』 二宮由紀子/作、あべ弘士/絵

◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 インフルエンザが再び流行りだしてきたが、このクラス(の出席している子達)はとっても元気。挨拶も大きな声で!

 

『くまくん』

くまくん

 ”くまくん” は、逆立ちしながら

「ぼく、いま、さかさまになってるから ”くま”じゃなくて ”まく” なんじゃない?」と考えた。

 それで、”くまくん” じゃなくて、”まくくん” になった。そこへいろんな動物がやってきて、マネをするが・・・。

 子どもたちは先取りして「”すり” だ~」とか言っていてかわいい。そして、カバが登場した時には、やっぱり気づいて笑っていた。

 最後に”くまくん” が ”ぐまくん” になるところは、理由がわかった子は少なかったようなので、説明をした。

 あべ弘士さんの絵、やっぱりいいなぁ。特にトラの絵が好き。

 これは短く感じるが、読んでみると7分以上かかる。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 クマつながりというつもりでもなかったが、定番のこの絵本にした。

お馴染みなので、みんな「あ!」と嬉しそう。

 3分ぐらい残っていたので、ゆっくり目に読んでいたら「速い方がいい」という子がいた。それで、もうちょっと早口にした。「わお!」と一緒に言いたくてしょうがない子がいた。いいよ、一緒に言っても。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後の締めは、やはりこれ。裏表紙を見せただけでみんなピンときていた。

 ゆっくり一緒に唱和しながらよんだ。それでも1分かからない。

 

 10分。

 

朝の読書タイム:1年2組(第3回)

Nさん◯ 絵本 『アイウエ王とカキクケ公』武井武雄/作、三芳悌吉/絵

私  ◯ 絵本 『ラーメンのかわ』 赤川明

 

 今日は、新人のNさんのプチデビューの日。紹介をしてから、初めの一冊を読んでもらうことにした。

 

『アイウエ王とカキクケ公』

アイウエ王とカキクケ公 (童心社の絵本 20)

 劇画のような緻密な絵。お話はアイウエオに従って続いていく。

アイウエ王、カキクケ公、サシスセ僧、タチツテ塔、など。それでちゃんとお話がつながっていくのがすごい。

 1年生には、それらの言葉のおもしろさは多分あまりわからなかっただろう。特に「ナニヌネ野」「ハヒフヘ砲」「ラリルレ牢」など。それでも、絵の美しさとお話の流れで楽しめればいいと思う。今日も、みんなシーンとしてよく聴いていた。

 Nさんは緊張したと言っていたが、見ている限りそんな感じはなく、安心して見ていられた。ページをめくるごとに子どもたちの方に顔を向けるのがちょっと気になったので、そこだけ後でアドバイスした。

 

『ラーメンのかわ』

ラーメンの かわ (講談社の創作絵本)

 Nさんが終わったところで、残り3分。それに合わせて、持ってきていた定番絵本の中から、とっさにこの絵本を選んだ。

 このクラスではまだ読んだことがなかったが、「あ、知ってる!」「今借りてる!」の声も。それに混ざって「ぼく、ラーメン食べたことある!」と叫ぶ子もいて微笑ましい。

 読み始めると、「わー」「でかい!」など、反応がすごい。ラーメンの川を食べながら下っていくだけなのだが、それがとてもおいしそうで、子どもたちの興味を引きつける。

 時間ピッタリ。楽しい気分で終わることができた。

 

10分。