チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:1年3組(第1回)

◯ 素話 『ふくらし粉』

◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 このクラスは初めて。児童館で会っている子も多いが「初めて~」という子もいた。とっても元気の良いクラス。

 

『ふくらし粉』

 1年生の最初はこれと決めている。どの1年生も喜んでくれるが、このクラスは特に大興奮だった。

 

 

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  ふくらし粉の歌を歌いながら行くところからして、もう笑いが起こっている。そして、男の子、おじいさん、おばあさん・・・と次々クマに食べられていくと、大盛り上がり。「また来るぞ」という期待がふくらんでいるのがよくわかる。

 こんなにすごい反応だったのは初めてかもしれない。終わってからも、興奮冷めやらぬという感じだった。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 これは定番の絵本だが、今日は初めてなのでゆっくり読んで、絵もよく見せるようにした。「すごい」と驚いたり、「わお!」が何度も出てくるところに反応したりしていた。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後はやっぱりこれ。初めてなので、最初の方はキョトンとしていたが、だんだん笑ってくれるようになった。「はやっ」との声。

 

 終わって最後の挨拶の声は、最初よりもずっと元気よく、耳が痛くなるほどの大きさだった。1年生っていいなあ。

 

12分。

朝の読書タイム:6年2組(第1回)

◯ 絵本『字のないはがき』向田邦子/原作、角田光代/文、西加奈子/絵

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

「みんな、どのくらい本を読んでいるのかな?」と言うと

あ、やばい、と焦ったような顔をした子が多かったものの、

「6年生になってから、雑誌やマンガ以外の本を3冊以上読んだ人?」ときくと

ああ、そのくらいなら、とホッとした顔で、ほとんどの子が手を上げた。

 この2ヶ月に3冊以上読んだのなら上出来だと思う。感心した。

 

『字のないはがき』 

字のないはがき

 「向田邦子さんという脚本家を聞いたことがある人?」ゼロ。

それで、向田さんの紹介と、戦争中の御本人の思い出を書いたものだということを説明をしてから読み始めた。

 これは、とてもとても素晴らしい絵本。

 向田さんの元のエッセイもいいのだが、その魅力を余すところなく絵本にまとめた角田光代さん。角田さんは大の向田邦子ファンだそうだ。

 そして、西加奈子さんの絵がまた素晴らしい。力強いクレパス(?)の線。そして、背景までも微妙に色を加えながらガッチリ塗りつぶしている。

 人の顔は一切描かず、小さなたんぽぽで幼い妹を象徴し、下駄で7人家族を表している。いつもは怖かった父が妹を抱いて号泣するところは、膝をついた父の足の間に、赤い鼻緒の草履を履いた妹の足だけが描かれている。

 終わってから、この話は中学2年の国語の教科書に載っているから兄姉がいる人は読ませてもらうといい、と話した。

 また、西加奈子さんが直木賞作家でもあること、「まく子」という小説では挿絵も描いていることなど紹介した。

 なにか興味を持ってくれるといいな。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 「では、もうほとんど時間がないけど、お馴染みの絵本を・・・」と言うと、「くまさん・・」と小さな声が聞こえた。ああ、「もりもりくまさん」だと思ったんだ。それも私の定番だけど、今日は1分もなかったので、こっちにした。

 裏表紙を見せると「こんにちワニ!」とわかってくれた。

 楽しく読んで終わりにした。

 

10分。

 

朝の読書タイム:5年1組(第1回)

◯ 絵本『からすたろう』やしまたろう

◯ 絵本『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 昨日までずっと曇りや雨だったが、今日は久しぶりに晴れた。今年度初めての5年生。

 

『からすたろう』

からすたろう

 これは5年生に読むことにしている絵本。昔の話だが、しんみりと心にしみる。伝わってくれているといいのだが。

 

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  シーンとして聴いてくれていた。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 その後は定番の絵本。見せると子どもたちの顔がほころぶ。何度読んでも楽しい絵本なのだ。ずっと覚えていて欲しい。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 これも定番絵本。裏表紙を見せて「なんだか分かる?」と聞くと、「こんにちワニ!」と答えが返ってきた。

 ほんの数十秒で読めるので、締めに便利。

 

12分。

朝の読書タイム:4年2組(第2回)

◯ 素話 『白い石と黒い石』

◯ 絵本 『ぱくぱく はんぶん』 渡辺鉄太/文、南伸坊/絵

◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

 

 このクラス、今年度初めてなのだが、子どもたちは初めてじゃない・・・みたいな事を言う。先月Oさんが来たからかな?

 今日は小雨が降って肌寒いのだが、教室に入ると、3階であるせいか、子どもたちの熱気のせいか、少し暑いくらいだ。

 

『白い石と黒い石』

 毎年4年生に語ることにしているこの話。 

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  みんな真剣によく聞いてくれた。最後のところでは「ほー」と納得して感心した顔をしていたので、ちゃんと理解してくれたのだとわかった。よかった。

 

『ぱくぱく はんぶん』

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 これも、算数(分数)に関係があるので、セットで読むようにしている。大きかったケーキがどんどん半分になっていく様子に「ああ・・・」と声をもらす子もいた。同じ「半分」でも、「半分の半分の・・・」となっていく意味がよくわかっている様子。分数の意味も算数で習ったもんね。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 最後に、残り時間を確かめて、定番のこれを読んだ。「あ、知ってる」とにこにこ。

時間ぴったりに終わるように速度を調整して読めるのもこの絵本のいいところ。

 

12分ぐらい。

朝の読書タイム:2年2組(第1回)

◯ 絵本『山いっぱいのきんか』君島久子/文、太田大八/絵

◯ 絵本『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

 

 多分副担任の先生だと思うのだけど、私に気を遣ってくださっているのか、静かにさせようと必死なのが返って邪魔になる。私は、前に立ったらもう任せて欲しい。「見えにくい人がいたら椅子だけ持って移動して」と言ったら、先生が横から「◯◯さん、ここに入って」とか「動きにくかったらちょっと机を動かして」とか、イライラしたような声で口を挟んでくる。私は文句も言えないので黙っているが、心の中では「邪魔!」。

 

『山いっぱいのきんか』

山いっぱいのきんか

 月夜の晩に山へ草刈りに行ったランフーという男。山道にきんかがぎっしり並んで光っているのに驚く。偶然「山の神さまが、月の光に、きんかをさらす日」だった。不思議なおばあさんは「そなたは、うんよく それにであったから」と、きんかを3つ拾って、ランフーにくれた。

 ランフーは喜んだが、欲を出して・・・

 もっと、もっとーと、欲を出したために、月が沈んで、結局きんかは全部消えてしまったという教訓っぽい話。

 絵が綺麗で、話もわかりやすい。後から家族が順に後悔を口にするのもおもしろい。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 数分余ったので、定番のこの絵本を出した。「覚えてる?」というと、みんな笑顔で「あ~!」などとざわざわ。それはそれでいいのに、さっきの先生がまた「静かに!」と口出ししてきた。あーあ。楽しい気持ちをしぼませるようなこと、しないで欲しい。

 覚えていてはくれたけど、久しぶりなので、時間に合わせてちょっとゆっくりめに読み、絵もよく見せた。子どもたちは笑ったりして喜んでいた。

 

 終わると、先生が間髪入れずに「ありがとうございました」を言わせ、私が出て行こうとして一歩踏み出したかどうかという時には、もう「はい、じゃあ、椅子を戻して~」と子どもたちに指示。余韻も何もあったもんじゃない。

 でも、黙っておく。

 

10分。

 

 

2019年度4回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 絵本『このよでいちばんはやいのは』ロバート・フローマン/作、あべ弘士/絵、天野祐吉/訳

Oさん◯ 紙芝居『めだらけ』滝本つみき/脚本、吉本宗/絵

私  ◯ 素話『トラとカタツムリの競走』山口県の昔話

私  ◯ 絵本『もりのはみがき』村山桂子/作、山口みねやす/絵

 

 自転車で行ったのだが、向かい風で大変だった。そのため時間もかかり、ギリギリに到着。疲れたし・・・。でも、Oさんが先にやってくれるので、その間に休めてよかった。

 

『このよでいちばんはやいのは』

このよで いちばん はやいのは (かがくのとも絵本)

 子どもたちは興奮気味でワイワイ。始まると今度は内容に対して「◯◯の方が速いよ」「時速何キロ?」などと口々に叫び、なかなか落ち着かなかった。

 これは科学絵本で、動物の走る速さ、音や光の速さ、地球の自転や公転の速さなどを比べている。最後にもっと速いのは人間の想像力だ・・・というところはちょっと哲学的。

 ただ、低学年の子どもには難しかったのかもしれない。最後までざわざわしていた。

 

『めだらけ』

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 これはちょっと怖い妖怪の話。のっぺらぼうが、人や動物の目をとって自分にどんどんくっつけていく。

 騒いでいた子どもたちもいつの間にかシーンとなった。怖かったのかもしれない。話としては結構おもしろいと思う。ちゃんと最後には「めだらけ」も、自分の醜さに気づいて目を返し、去っていくし。

 

ここから私。

『トラとカタツムリの競走』

 さっきの絵本に関連して、この話にした。「トラとカタツムリではどっちが速いと思う?」と聞くと、もちろん「トラ!!」「そりゃトラでしょ」という答えが返ってくる。

 こういう競走の話は、似たようなのを以前語ったことがあり、それを覚えていたのか「カタツムリが2匹いるんでしょ!」と盛んに言う子がいた。この話は違うんだけどね。

 

『もりのはみがき』

もりのはみがき (行事のえほん)

 明日は虫歯予防デーなので、最後はこの絵本。カバが歯医者さんに行くところでは「ええ?」と驚いていた。その後も、じゃまにならない程度の結構いい反応があり、和やかに進めることができた。

 お話は単純で、絵もダイナミックで見やすい絵本。

 

30分。

朝の読書タイム:2年1組(第1回)

◯ 絵本『みどりのホース』 安江リエ/作、やぎゅうげんいちろう/絵

◯ 絵本『せんたくばさみがあつまって』 さとうゆみか/作、ピーター・ルービン/撮影 (かがくのとも2011年8月号)

 

 今日は曇りだが、やっぱりちょっと暑い。外で遊んできた子どもたちは汗をかいている。

 

『みどりのホース』

みどりのホース (こどものとも傑作集)

 これは私の大好きな絵本。暑くなってきた頃に読むのにちょうどいい。ホースの水を浴びたような涼しい気分になれる。 

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『せんたくばさみがあつまって』

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 これも涼しい感じがする絵本。詩のような言葉と美しい写真を楽しめる。色とりどりの洗濯ばさみで作られた形が、まるで生きているように写真で表現されている。

 特に、最後の龍が水の中から飛び出して夕日に向かって飛んでいくところは息をのむほど美しい。

 この絵本は単行本になっていないため、もう新刊を買うことはできない。私は大事にしている。メリカリでは結構人気があるらしく、盛んに取り引きされているようだった。 

10分ちょうど。