チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:2年1組(第3回)

◯ 絵本 『トラのナガシッポ』 富安陽子/作、あべ弘士/絵(こどものとも2001年4月号)

◯ 絵本 『はかせのふしぎなプール』 中村至男(こどものとも2015年9月号)

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 少し早めに「どうぞ」と言われたので、始めさせてもらった。

 

『トラのナガシッポ』

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 パパが描いてくれたトラは、なんだか変。しっぽが長すぎる。でも、そのトラが絵から飛び出してきて、ジャングルの冒険に連れて行ってくれる。

 変だと思っていた長すぎるしっぽが、実はすごく役に立つ新兵器だったというのが楽しい。途中、いろんな動物に出会って危ない目に遭ったり、バナナを落として食べたり。

 わかりやすくて、親しみやすくて、絵もおもしろい。子どもたちは楽しそうに聞いていた。

 

『はかせのふしぎなプール』

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 次は当て物の絵本。博士が、何でも巨大にするふしぎなプールを発明した。プールの中に何が入っているのか、助手が当てようとする。

 初めのうちは易しいので、子どもたちはすぐに正解を叫んで、助手が間違うのを笑ったりしていたが、だんだん難しくなっていく。答えが分かれて、正解した子は喜ぶ感じ。このくらいの年齢の子どもたちにちょうど楽しめるようだ。

 最後にはオチもあって、裏表紙てホッとする展開。うまくできている。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 いつものようにこれで締めた。子どもたちは唱和してくれた。

 

13分ぐらい?

2019年度10回目の児童館おはなし会

Oさん ◯ 絵本 『なんでしょ なんでしょ』 高畠純

Oさん ◯ 紙芝居 『うなぎにきいて』 桂文我/脚本、長谷川義史/絵

私  ◯ 素話 『うなぎのかぎ賃』 江戸小話

私  ◯ 絵本 『りゅうになりそこねたハブ』 儀間比呂志こどものとも年中向き2016年1月号)

 

 今日も子どもたちは45人、元気いっぱいで、初めのうちなかなか落ち着かなかった。いつも最初にやってもらうOさんには申し訳ない気がする。

 

『なんでしょ なんでしょ』

なんでしょ なんでしょ

 ちょっと難しい当て物絵本。描いた絵の動物が本物になって(しかも、描き手よりもずっと大きい)、それがまた絵を描く。

 子どもたちは、初めのうちは戸惑っていたが、だんだん当てられるようになっていった。相変わらず騒がしいが。

 

『うなぎにきいて』

うなぎにきいて (桂文我落語紙芝居)

 落語っぽい話。うなぎをつかんだものの、にゅるにゅると手から出ていくので右手・左手、と掴み直しながら追いかけて行くうちに・・・。

 最後のオチは、どこへ行くのか聞かれた男が「うなぎにきいて」と答えるのだが、子どもたちは「え?それで終わり?」「うなぎ食べられなかったの?」と消化不良みたいな顔をしていた。

 

 

『うなぎのかぎ賃』

 それを受け取って私が別のうなぎの話。うなぎ屋のにおいだけかいでご飯を食べていたケチな男のところへ、うなぎ屋が「うなぎのかぎ賃」を取り立てに行く。

 そこで請求したのは八百文で、今のお金で言うと2万4千円ぐらいだよ、と言ったにもかかわらず、「八百円?」「ええ?八百万?」などと食いついてくる。昔のお金だって言ってるじゃないか。子どもはそれをなかなか受け入れられないんだなぁ。おもしろかった。

 オチは、においの代金は音で支払う・・・というものだが、わかってくれたかどうかは怪しい。

 

『りゅうになりそこねたハブ』

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 これは単行本になっていないのだが、絵もお話も素晴らしい。子どもたちはやっと落ち着いて、よく聞いてくれた。

 沖縄の「千年蛇」、「竜の昇天」という昔話が元になっているらしい。初めは善良な男だったのに、ハブがりゅうになる場面を目撃したことから、何にでも効く秘薬・竜のうんこを手に入れ、だんだん欲が出て、約束も破ってしまう。

 昔話によくあるパターンだが、話全体に迫力があって、絵も素晴らしいので、ガヤガヤしていた子どもたちもいつの間にか引き込まれていた。

 

22分ぐらい。

 

 

朝の読書タイム:6年3組(第3回)

◯ 絵本 『字のないはがき』 向田邦子/原作、角田光代/文、西加奈子/絵

◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵

 

 今日も6年生。このクラスではまだ読んでいない『字のないはがき』を持ってきた。

『字のないはがき』

字のないはがき

 これは、向田邦子さんの元の話を絵本用に編集してあるので(とても自然でいい感じに仕上がっている)、それほど長くはない。ゆっくり読んでも6~7分ぐらい。

 西加奈子さんの、描き過ぎない、でも迫力ある絵は素晴らしい。

 もっと詳しい原作も読んでもらいたいので、「中学生のお兄さんお姉さんがいる人は、国語の教科書見せてもらってね」と言っておいた。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 最後はおなじみのこの絵本。おとなになっても覚えていてくれるといいな。

 

10分。

 

朝の読書タイム:6年1組(第2回)

◯ 絵本 『水たまりの王子さま』 山崎陽子/作、安井淡/え

 

 教室の前で待っていたら、子どもたちがさっさと用意して席についた。そして先生はまだいらっしゃってないのに「どうぞ」と入れてくれた。それで、なんと6~7分早く始めることができた。今日の本は長いので、助かった。

 

『水たまりの王子さま』

水たまりの王子さま

 今日で、6年生の3クラス全部でこの本を読んだことになる。素晴らしい本なので、ちゃんと紹介できてよかった。

 時間の余裕があったおかげで、今日はいつも以上にゆっくり感情を込めて読むことができた。この本の元はお芝居だから、全体を通して主人公の男(スリ)の独白でできている。

  終わったときには、やっぱり拍手が起こった。私の思いや、この本の迫力が伝わったのだと思う。さすが6年生。

 

15分ぐらい?

2019年度9回目の児童館おはなし会

Oさん ◯ 紙芝居 『じごくめぐり』 グループ・コロンブス/文、かわむらふゆみ/絵

Oさん ◯ 絵本 『おにぎりくんがね』 とよたかずひこ

私   ◯ 素話 『お団子ころころ』

私   ◯ 絵本 『トラとネコ』 プル・トゥリパティ/再話、いばやしまさこ/絵 (こどものとも2010年6月号)

 

 今日は 落ち着かない子が何人かいて、途中で怒り出して友達に殴りかかったり蹴飛ばしたりし始めて連れ出された子もいた。全体的に後ろの方はザワザワしていた。

 

Oさんから

『じごくめぐり』

じごくめぐり (おもしろ妖怪、お化け紙芝居)

 「じごくのそうべい」に似た話。途中、上下を逆にして入れるなど仕掛けがあって、始める前に二人で確認した。

 ざわざわしていて、余計な茶々を入れる子がいて、手を焼いたが、閻魔様が出てくるところには子どもたちが反応していた。

 

おにぎりくんがね』

おにぎりくんがね‥ (おいしいともだち)

 とよたかずひこさんの食べ物シリーズのひとつ。本当は「おいもさんがね」にしようと思ったのだが、貸出中だったので・・・とのこと。ちょうど稲刈りが終わった頃なので、おにぎりにつなげて始めていた。

 話はいつものワンパターンで、小さい子向け。かわいいけど、小学生にはインパクトが弱くて、やんちゃな男の子たちの気を引くことはできなかったようだ。

 

『お団子ころころ』

 お団子を作るのが上手なおばあさんが、転がっていったお団子を追いかけてお地蔵さんのところへ行くと・・・のところまで語ったら、「ふしぎなしゃもじだ!」と数人の男の子が騒ぎ出し、その後しばらく話の続きをネタバレする。「黙っててね」と制してもなかなか聞いてくれなかった。

 ちょうど読んでもらったところだったのかな?

 でも、昔話だから、彼らが知っている話とちょっと違うところもあって、最後にはおとなしくなった。

 

『トラとネコ』

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 これも出した途端「知ってる!」の声。でも、これはネパールの昔話で、ちょっと違う。

 そして、この絵が素晴らしい、というか強烈な印象を与える。特にトラの顔がすごい。表情が大胆で、眼が飛び出していたり、顎が外れそうになっていたり。木から落ちるところなど、「わあ!顔面から!」と子どもたちは驚いていた。落ちた後の顔もすごかった。

 後半は特に、やっと集中して聞いてくれたようで、よかった。

 

30分。

 

 

朝の読書タイム:4年1組(第3回)

◯ 絵本 『せかいいち うつくしい ぼくの村』 小林豊

 

 今日も秋晴れ。4年生は2クラスなので、40人近くがぎっしりと教室に詰まっている。

 

『せかいいち うつくしい ぼくの村』

せかいいちうつくしいぼくの村 (えほんはともだち)

 4年生の国語の教科書に載っているこの話。そろそろ習う頃かなと思って持ってきた。聞いてみると、国語は下巻に入ったところだが、最初は「ごんぎつね」で、この「せかいいちうつくしいぼくの村」はまだ習っていないそうだ。タイミング的にはちょうどよかった。

 教科書に載っているのとは、文が一部違うらしい。でも、それよりもこの素晴らしい絵をたっぷり見てもらいたくて、あえて絵本で読んであげることにした。作者の小林豊さんは、本来画家なのだ。

 画面いっぱいの絵。主人公の少年ヤモが、村を出て町に行くところ、町の市場で苦労してさくらんぼやすももを売るところ、市場で出会った人々のこと。そして、最後にまた村に帰るところは、時間の経過がはっきりわかり、ヤモとともに長い一日を過ごした感じがする。

 たった 1にち いなかっただけなのに、とても ながい たびから かえったような きが します

が実感として伝わってくる。

 終わって振り向いてみると、国語の教科書を取り出して見ている子が結構いた。

 

 ぎりぎり10分。

朝の読書タイム:2年2組(第2回)

◯ 絵本 『まゆとブカブカブー ーやまんばのむすめ まゆのおはなしー』 富安陽子/作、降矢なな/絵

◯ 絵本 『カニツンツン』 金関寿夫/文、元永定正/絵

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 爽やかな秋晴れ。1年生が動物園に出かけるのを横目で見ている2年生。でも、ちゃんと集まって、早目に準備ができた。

 

『まゆとブカブカブー ーやまんばのむすめ まゆのおはなしー』

まゆとブカブカブー(やまんばのむすめまゆのおはなし) こどものとも 2001/12

 秋にふさわしい絵本として、久しぶりに「やまんばのむすめ まゆのおはなし」から、これを持ってきた。まゆのシリーズは皆月刊誌「こどものとも」で出たのだが、単行本になったのは、そのうちの数冊だけ。私は7作品全部持っているので大切にしている。

 「この子知ってる?」と、まゆを指差して聞いてみると、手を上げたのは一人だけ。人気シリーズだと思ったんだけどなあ。

 読み始めると、みんな夢中になって「ひゃあ」と言ったり笑ったり。私も楽しく読めた。

 

カニツンツン』

カニ ツンツン (こどものとも傑作集)

 これは定番絵本なので「ああ!」と嬉しそうな声が上がった。読み始めると笑い声が起こり、私も今日は調子よく読めた。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 締めは、やっぱりこれ。ささっと読めて楽しく終わることができる。私が教室を出た後も、「じゃんけんぽんず」などと口ずさんでいる子が多かった。

 

12分?