◯ 絵本『きょうりゅうがすわっていた』市川宣子/作、矢吹申彦/絵 こどものとも2000年12月号
◯ 絵本『きらきら』谷川俊太郎/文、吉田六郎/絵
◯ 絵本『サンタルのもりの おおきなき』 (こどものとも年中向き 2014年11月号) 西岡直樹/構成・文、 シブー・チットロコル/絵、西岡まどか/コラージュ
◯ 絵本『こんにちワニ』中川ひろたか/文、村上康成/絵
何も言わなくても椅子を持って集まってきた。来ていない子が数人いたので少し待って、それでも2分位早く始められた。
『きょうりゅうがすわっていた』
驚いたのは、最初のほうで恐竜が卵を抱えているのに気づいた子がいたこと。大きな恐竜のお腹の下からちょっと見えているだけなのに、「あ、卵!」と。
もっと驚いたのは、後のほうで恐竜がパパを背中に乗せて歩き出した時「病院だ」と当てたこと。恐竜の赤ちゃんが孵ったのと同時に、パパの赤ちゃんも病院で生まれたのだと先読みしたのだ。すごい。今までにこんな子はいなかった。
ただ、さすがに1年生だからか、赤ちゃんが生まれた場面から最後のページでいきなり6歳の誕生日の場面に戻った時「早っ」「もう大きくなったのかよ」と言っていた。最初のページも同じ場面で「きみがうまれたときのはなしをしようか」と思い出話に入ることをはっきり言ってあるのに、時系列が行き来するとちょっと混乱するのだろう。
読み終えてからもう一度最初のページを開いて見せて、「これが今で、6歳の誕生日で、この子が生まれた時の話をしてるんだよ」と説明した。それから裏表紙の恐竜の親子の絵を見せて「この子どもの恐竜は何歳?」と聞くと、今度は「6歳」とみんなちゃんと理解してくれたみたい。
『きらきら』
見て美しい雪の結晶の写真に、谷川俊太郎さんの気の利いた詩のような言葉がよくあっている。眼と耳で楽しんでいた。
『サンタルのもりの おおきなき』
思ったより時間が余っていたので、思わずこれをつかんでしまったが、ちょっと失敗。昨夜考えていたのは『シバ犬のチャイ』(あおきひろえ/文、長谷川義史/絵)だったのに。ちゃんと持って行っていたのに。
『サンタルの…』もいい絵本だが、このタイミングで読むにはちょっと長かったし、重かったかもしれない。読み始めて後悔した。時間も気になって、早口になってしまった。一番前に来ていた男の子がしきりに後ろを気にして振り向くのも気になってしまった。
でも、「わあ」「また生えてくるよ」などとしっかりお話に入り込んでいる子も多かったので、よしとしよう。
『こんにちワニ』
時間ピッタリだったが、締めにお馴染みの『こんにちワニ』を。
みんなの顔が輝いた。「あ、知ってる!」そうだよ。何度も読んだからね。
「分かる子は一緒に言ってみよう」と声をかけたら、みんなで元気よく「こんにち ワニ」「いただき マスク」と唱えてくれた。
読み終えてからも「じゃんけん ぽんず、あいこで しょうゆ」と言い合っている子がいっぱいいた。
今年の学校での読み聞かせはこれでおしまい。1月からは初めて上学年も入れてくれるとのことで、わくわく、ドキドキ。またがんばろう。