◯ 絵本『とべバッタ』田島征三
◯ 絵本『ちびゴリラのちびちび』ルース・ボーンスタイン/作、いわたみみ/訳
◯ 絵本『もりもりくまさん』長野ヒデ子/作、スズキコージ/絵
◯ 絵本『へろへろおじさん』佐々木マキ こどものとも2014年2月号
早めに教室に入ったので、準備ができるまで少し待っていた。黒板にはちゃんと「今日は読み聞かせです」と書いてあり、先生もすでにいらっしゃった。
準備ができて、始められたのが8時12分ぐらい。本当は15分からなのだが、早く始められるならそれに越したことはない(だから私は早く行くのだ)。
クラスの雰囲気がなんとなくけだるくて、元気がない感じなのが気になった。それなら絵本で元気付けなければ!
『とべバッタ』
うちの本棚でホコリをかぶっていたのを久しぶりに持って来た。結構大きな絵本で絵の迫力もすごいので、元気が出るはず!
天敵たちに怯えながら生きるのが嫌になったバッタが、開き直って力を出すところがすごい。
子どもたちは「すげ~」とか「クモ、バラバラじゃん」とか声を上げる。
読み終わると「結末はどうなったの?」みたいなことを言われた。
「バッタはあれちをこえて、はるかにとんでいった」
で終わるのだが、納得いかなかったのかな。しかたがないので、最後の絵だけのページをもう一度よく見せた。赤いバッタ(お嫁さんに違いない)とラブラブな場面だ。
これ以上は、想像して欲しい。
この絵本は27年前に出版されたとても有名な絵本なのだけど、知っているという子はいなかった。
『ちびゴリラのちびちび』
「次は~ゴリラの話だよ」と言うと、「ゴリラ好き」と言う子がいた。
それで、初めの表題の前にある「せかいじゅうのごりらに そして ゴリラのすきなみなさんに」という部分も読んだ。
これはほんとに温かいお話。森じゅうの動物に愛されているちびゴリラのちびちび。大蛇にまで「ちびゴリラはかわいいな」と思われている。ここでは子どもたちもさすがに驚いていたようだ。
私から見れば、2年生の子どもたちだって「ちびちび」だし、かわいい。この子たちはどんな気持ちでこの「ちびゴリラ」を見ているのかな。
その後の
「そんなあるひ なにかが おこりましたー」
のところはちょっと勿体つけて間をとった。大きくなった「ちびちび」を見て、子どもたちは「鼻の穴でかい」とか「もうちびちびじゃないじゃん」とか言っていた。でも、大きくなってもちびちびはみんなに愛されているんだよね。いい話だなあ。
『もりもりくまさん』
ここからは定番の絵本。元気が出る絵本といえばこれ。取り出してみせると、子どもたちの顔が輝いた。やっぱりお馴染みの絵本は好きなんだ。リズムに乗せて読むとあっという間。
『へろへろおじさん』
これもいつの間にか定番の仲間入りをしていた絵本。「あ、それおもしろいんだよね!」とにこにこ。
これまでに何度も読んでいるのだが、やっぱり笑って喜んで聞いていた。おじさんに振りかかる数々の災難には笑っていた子どもたちも、最後におじさんがアイスクリームをすっぽり落としたところでは、微妙な顔をしていた。昨日の1年生でもそうだった。ここは共感できるからかな。
そして、新しいアイスクリームを買ってくれた優しい女の子とおかあさんに深々とお辞儀をしてお礼を言うところでは、また落とすんじゃないかと心配していたほどだ。
13分ぐらい。