◯ 絵本 『でこちゃん』 つちだのぶこ
◯ 絵本 『ぐぎがさんとふへほさん』 岸田衿子/作、にしむらあつこ/絵
◯ 絵本 『おべんとうをたべたかったおひさまのはなし』本田いづみ/文、伊野孝行/絵 【こどものとも2015年5月号】
今日も10分ぐらい早めに教室に行こうとしたら、教務の先生に呼び止められ、5分前になってから教室に入って欲しいと言われた。少しでも早く行って待機していたかったんだけど、仕方ないね。いつか言われるんじゃないかと、実はびくびくしていたのだ。
校長室で待っているのも暇なので、時間まで図書室に行ってみることにする。
図書室は本を借りる子どもたちで大賑わいだった。貸出のカウンターには高学年の図書委員さんがいて、司書の先生は要領のわからない新1年生の面倒を見るに大忙し。すごいなあ。こんなに活気があるとは思わなかった。
約束通り、5分前に教室に入った。全員体操着姿。来週の土曜日が運動会だから。何となく学校全体の雰囲気が運動会に向かっているようで、それに関連した絵本を選んでくればよかったと反省。
『でこちゃん』
知っている子も少しいた。てこちゃんのおでこにお兄ちゃんが眉毛と目を描いてやったところ、絵が小さくて「見えない~!」の声が飛び交った。ある程度近くに集まってもらったんだけど、ここは顔の絵が小さいから仕方ない。ちょっと考えなければ。
切りすぎた前髪を嫌がるてこちゃんにお姉ちゃんがイチゴの髪留めをつけてくれたら、幼稚園でみんなにうらやましがられ、翌日は
「みんな みんな でこちゃんに なっちゃいました」
と、みんなおでこを出してき場面、
「ああ、先生まで!」と気づいた子がやっぱりいた。ここがおもしろいところなんだよね。幼稚園の女の子たちだけじゃなくて、先生まで同じ髪型をしてきてる。
『ぐぎがさんとふへほさん』
さすが2年生。ガチンガチンのぐぎがさんと、ふわふわのふへほさんの特徴がわかると、予想もするようになった。
「♪うみはひろいな~」が「♪ぐぎがぎごぎが~」と「♪ふひはひほひは~」になるところでは、「替え歌?」と言っていた子たちも、最後の二人の台詞「がーぐがぎげが」「へもほもひろはった」の意味は(2~3回読むと)わかってくれた。(「あーくたびれた」「でもおもしろかった」)
ただ、途中でネコの台詞が出たところ、「え?ネコが喋れるの?」と言われた時は、2年生ってそういう時期なのかなと思った。素直に何の疑いも持たずにお話を受け入れる年代を過ぎ、「お話は現実とは違うんだから」と理解する年代にはまだ入っていない。
『おべんとうをたべたかったおひさまのはなし』
縦にめくる細長い絵本。その形にちょっとびっくりしていた。
タケノコ掘りに来たおじいさんのお弁当を食べたいお日様が、じーっと見つめていると地面があたたかくなってたけのこがお弁当の包みを引っ掛けたままぐんぐん伸びてくる。
そして、ついにお日様に届いて、お日様がお弁当を食べちゃう。ここで、子どもたちは心配そうな声を上げた。おじいさんのお弁当を盗んじゃったわけだからね。
でも、「怒らないよ、だってたけのこ採れたから」と見事にオチを言い当てた子がいた。知ってたのかな?そうでなかったとしたらすごい。
時間になってしまったので、締めの1冊はあきらめておしまい。12分ぐらい。