◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵
◯ 本の紹介 『ルドルフとイッパイアッテナ』 斉藤洋
◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵
◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵
6年生は大きい。そして、大人っぽい。行儀が良い。
久しぶりに会うのでちょっと照れくさく、最初に懐かしの定番絵本から入った。
『こんにちワニ』
「これ、覚えてる人?」と聞いたら、ほとんどの子が手を上げた。よかった。
読んでいる間、さすがに反応は薄かったけど、懐かしく思ってくれればいい。
『ルドルフとイッパイアッテナ』
今日のメインはこれ。定番中の定番なので、みんな知っているかな?と思ったのだが、そうではなかった。
「見たこと、聞いたことある人?」 → 0人
「え? そんなことないでしょう? 読んだことなくても、テレビでチラッと見たとか、ないの?」
と振ってみても、全然心当たりなしという顔をしている。
以前課題図書にもなり、学校の図書館にも4冊も揃っているのに、今の子どもたちは読まないのか。
気を取り直して、心をこめて紹介する。
ルドルフという黒猫が魚屋さんに追われて飛び込んだトラックが動き出し、遠い街に運ばれて、帰れなくなってしまうこと。そこで知り合った野良猫のイッパイアッテナにいろいろ学ぶこと。友情とドキドキの感動物語であること。
本当は猫つながりで『ねこが見た話』(たかどのほうこ)も紹介しようと思っていたのだが、今朝図書館で見つけることができなかった。(後でとんでもない棚にあったことが判明)
そのため、時間が微妙に余ってしまった。こんなことなら、7分かかる『100万回生きたねこ』をやっぱり持ってくればよかった。
何が起こるかわからないから、念のため選択肢を用意しておくべきだな。
仕方ないので、他の定番絵本を読むことにする。
『かぞえうたのほん』
これも何度も何度も読んだ絵本。ちょっとだけクスッとしたけど、だいたい静かに聞いていた。6年生になると、感情を生のまま口に出したりはしない。
『もりもりくまさん』
そして最後に、もう一冊の定番絵本で締めた。明るい絵と調子のよい言葉で元気が出る。
もう一度『ルドルフとイッパイアッテナ』を取り出して、
「ぜひ久しぶりに図書館に行って借りて読んでください」
と念を押す。
思わず「久しぶりに」と言ってしまったが、ふと気になって聞いてみる。
「最近、全然図書館に行ってないなあ・・という人?」 → ほぼ全員の手が上がる。
え? まさか、そこまでとは! いや「最近」の定義が違うのかも、と思い直して質問を変えてみる。
「1週間に1回ぐらいは行く、という人?」 → 3人
「2週間に1回ぐらいかな、という人?」 → 1人
なんてこった。図書館で高学年向きの本がまったく動かないのも無理はない。
10分。