◯ 本の紹介 『ドングリ山のやまんばあさん』 富安陽子/作、大島妙子/絵
◯ 絵本 『まゆとおに』 富安陽子/作、降矢なな/絵
図書室に寄って『ドングリ山のやまんばあさん』を借りて、時間通り教室に入ると、先生はいらっしゃらなくて、まだ席に着いていない子も多かった。でも、声をかけるとすぐに席についた。さすが5年生。
「お久しぶりです! 名前覚えてくれている人?」
と名札を隠して聞いてみると、
「もりもりくまさん!」
の声。はぁ~なるほどね。
「言いたいことはわかるよ、これでしょ?」
と、この定番絵本を見せた。まあ、私の名前を覚えていなくても、定番絵本を覚えていてくれたなら本望です(?)。
でも、その後小さな声で名前の正解を言ってくれた子がいて嬉しかった。
『ドングリ山のやまんばあさん』
「今日はまず、紹介したい本があります。」
と言って、この本を出す。
「やまんばって知ってるでしょ?」
と言ったら、首を傾げている子が結構いる~(びっくり)。
「三枚のお札の?」
という子がいて、ちょっとホッとする。
でも、しかたがないので、一般的な山姥の説明から始めた。
「やまんばは普通はオニみたいな怖いおばあさんなんだけど、ここに出てくるやまんばあさんは、そういうわけじゃないのです。
普通のおばあさんに見えるけど、歳は◯◯歳で、すごい怪力で走るのも速い。
だけど、人間を食べたりはしない。というより、人間に会ったこともないのです。ところがある日・・・。」
と内容を説明しながら挿絵を見せる。
「図書館のよく見えるところに出しておいてもらうから、すぐに行って借りて読んでくださいね。字もそれほど細かくないので、皆さんなら十分読めると思います。
・・・このぐらいの厚さの本を読み通したことのある人?」
とこわごわ聞いてみると、遠慮がちながら、8割くらいの子が手をあげた。期待できるかも!
『まゆとおに』
「それでは、同じ富安陽子さんの書いたお話を読みます。こちらにもやまんばが出てくるのですが、こっちのやまんばはおばあさんではなく、こんなにスリムなお母さんです(と、裏表紙を見せる)。この子はその娘のまゆです(表紙)。かわいいけど、やまんばの娘だから只者ではありません」
そして、この絵本は最後まで読んだ。思ったより喜んで聞いてくれたようだった。クスクス笑いも聞こえた。
しか~し、読み終えてみると、ちょっと時間が過ぎてしまっていることに気づいた。
教室を出るとき、先生に「ちょっと時間オーバーしてしまってすみません」と謝った。読み聞かせに理解のある先生だったのが救い。
15分。