◯ 素話 『うそつきサギ』 インドの昔話
◯ 絵本 『はなのさくえほん』 いしかわこうじ
◯ 紙芝居 『とりのみじっちゃ』 斎藤純/脚本、宮本忠夫/絵
4時半からの予定だったので、15分前に行って待機していた。すると、なんと4時20分頃にもう子どもたちの準備ができたようで、「始めてもらえますか?」と。
雨で外で遊べないため、時間を持て余し気味だったのかもしれない。相方のOさんはまだ到着していなかったが、私が最初にやることになっていたし、きちんと座って待っている子どもたちにもわるいので、始めることにした。
素話 『うそつきサギ』
これは昔ラジオの「おはなしでてこい」で聞いて気に入って、録音して書き起こしたもの。家で計ってみたら12分もあった。私が語る昔話にしては長い方だ。
まず、導入で「どんな鳥知ってる?」と聞いてみた。
カラス、スズメ、ニワトリ、孔雀、ダチョウ、ハヤブサ、タカ、トキ、ムクドリ、ニワトリ、カモ・・・30人以上いるので結構次々と出てくる。
でも、私が待っていたサギはなかなか出ない。もうだめかなと思った頃、一人が「シラサギ!」と言ってくれた。
ここで私は用意していたサギの写真を見せて、「これがサギです。見たことある人?」と聞いてみると、ほとんどの子が手を上げた。「田んぼにいる!」そうだね、この辺の田んぼでよく見かける身近な鳥だ。
長いくちばしを持った、スリムで白くて大きくて美しい鳥なのだが、今日のお話はなんと嘘つきなサギ。
歳をとって目が悪くなり、湖の魚を捕ることができなくなってしまったサギ。無邪気で親切な子ガニが声をかけてきたことから、ある計略を思いつく。
ーやがてひどい日照りがきて、この小さな湖は干上がって魚たちはみんな死んでしまう。だから少し離れた大きな湖へ魚を一匹ずつ運んでやろうー
もちろん、それは嘘。親切を装って運んだ魚を毎日食べ、ホクホクするサギ。
しかしある日、サギのくちばしに魚の鱗がついていることに気づいた子ガニは・・・。
子どもたちはものすごい集中力で、こちらを見つめて真剣に聞いていた。このお話、おもしろいのだ。
途中、(あってはならないことだが)マナーモードにするのも忘れた私の携帯が、隣の部屋のバッグの中で鳴り出して、それが聞こえてしまい気をもんだのだが、子どもたちはさほど気を取られる様子もなく、きちんと聞いていたので感心した。私は猛反省した。
『はなのさくえほん』
さて、そうこうするうち、Oさんが到着していたので、ここで交代。Oさんは、まずクイズ的なしかけ絵本を披露した。
種から、どんな花が咲くか当てていく。ページが上に伸びて成長し、最後に花がサクという仕掛け。
初めの方のひまわりや朝顔は、種を見ただけでみんな即答! そのうち、チューリップの球根が出ると「玉ねぎ!」の声が上がった。百合根は「かぼちゃ!」とか、最後のヒヤシンスの球根には「腐った玉ねぎ!」だって?!
みんな元気よく答えて、盛り上がった。私は客席(?)で、落ち着かない1年生の男の子を膝に乗せて、一緒に見ていた。
『とりのみじっちゃ』
続けてOさんが紙芝居。始める前に、「おじいさんがおにぎりを食べようとしたら、小鳥が口の中に飛び込んできて、飲み込んでしまいました。そうしたら今度はお尻からおならで小鳥の鳴き声が聞こえるようになったのです。」と話の概略を語るのには驚いた。こういうやり方も有りなんだなあと感心した。
しかし、紙芝居が始まると、個性的な絵のせいか、茶々を入れたがる子がいたせいか、登場人物の顔を見ては「なすだ!」「きゅうりだ!」などといちいち騒ぐ。
演じ方では、小鳥の鳴き声の部分(あやちゅうちゅう~・・・)に節をつけたほうが良かったのではないかと思った。棒読みだと殿様に褒美をもらえるほど美しい声だというイメージがわかない。
それでも、子どもたちはそれなりの楽しみ方をしたようで、おならに笑ったりしていた。
今年度最後だったので、子どもたちの代表からメッセージカードと折り紙で作った人形をいただいた。嬉しかった。
30分。