◯ 絵本 『ケチルさんのぼうけん』 たかどのほうこ
◯ 絵本 『ココアは、いかが? ふしぎなラベルのものがたり』 油谷勝海/作、木村功/写真、奥井一満/原案 かがくのとも1997年9月号
数分前に教室に行ってみると、なんともぬけの殻?! あわてて職員室に戻り、教頭先生に伝えると、すぐ放送を入れてくれた。
明日が運動会なので、体育館で綱引きの練習をしていたとのこと。担任の先生は読み聞かせのことをすっかり忘れていたらしい。
先生は平謝りで「すみません、5分遅れたので5分延長ってことで」と言ってくださったので、私の方は何も問題ない。4年生はもたもたせずにさっさと席について、思ったより早く始められたし。
『ケチルさんのぼうけん』
実はこの「ケチルさんのぼうけん」と「わすれられないおくりもの」で、どっちにしようか決められずにいた。どちらも10分近くかかるので、両方は無理。
それで、2冊の表紙を見せて、子どもたちに選んでもらった。そうしたら、ほぼ全員が「ケチルさんのぼうけん」に手を上げた。前の席の男の子が「わすれられないおくりもの」がよかった・・・と不満そうに言っていたのには、ちょっと感心した。見かけによらず、地味でしっとりした話を好むんだな。
ともかく、『ケチルさんのぼうけん』を読み始める。冒頭の
ケチルさんは けちでした。
で、もう笑いが起こる。そして最後まで惹きつけられて聞いていたと思う。
これは私の一番好きな絵本だ。
chocolate-doughnuts.hatenablog.com
この学年にはまだ読んだことがなかったので、今回機会を持ててよかった。みんなに一度は聞いて欲しいお話。
『ココアは、いかが? ふしぎなラベルのものがたり』
少しだけ時間が余ったので、ガラッと変えて写真で不思議な世界を描くこの絵本を読むことにした。これは昔の月刊『かがくのとも』の1冊なので、今はもう手に入らない。
女の子がココアの缶を持っていて、そのココアの缶のラベルにもココアの缶を持っている同じ女の子がいて、その女の子もまた同じココアの缶を持っていて・・・
つぎから、つぎから、つぎから、つぎと、つぎから、つぎから、
と、字の大きさも変わったり、字が渦巻きのようになっていたり、すべてが不思議な感じになっている。そして、一番外の女の子が動くと、ラベルの中の女の子たちも連動して動くのだから不思議。
これは絵本をじっくり見てもらうために、1ページ毎に前に差し出して、見せる時間を取った。
ちょうど10分。運動会気分が盛り上がっているだろうに、子どもたちはとても落ち着いて、しっかり聞いてくれたので感心した。