チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:6年1組(第2回)

◯ 本の紹介 『車のいろは空のいろ 白いぼうし』 あまんきみこ/作、北田卓史/絵

◯ 絵本 『おかしなおかし』 石津ちひろ

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 久しぶりの6年1組。前回は星新一のショート・ショートを紹介した。

 今回は学校の図書館にほぼ新品で並んでいた『車のいろは空のいろ』シリーズを紹介することにした。

 司書の先生は、

「今度の教科書でも3年生と4年生ので紹介されているんですよ。もっと新しい本を入れてくれればいいのに!」

とご不満の様子。

「でも、これ、今読んでもいい話ですよね。古臭くないし」

と言うと、

「でも、今の子たちは設定が嫌だとか言って・・・」

と、また否定的なことをおっしゃる。

 それからいつもの「最近の子はほんとに本を読まなくて・・・」の愚痴が始まりそうになったので、「あ、時間なので」と退散した。

さっぱり本を読まなくて。 
昔の子に比べて、読む力がなくなっている。 
低学年の子はただ絵を見てページをめくるだけだし、高学年になれば本から遠ざかる。 
先生たちも読書をすすめる余裕がなくなっている。 
本好きな子がすごく少ない。 
長い話を読み通せないから、ダイジェスト版のようなのを仕入れている。せめてそれだけでも読んでもらいたいと思ってるんだけど。

「ブックトークをして私の好きな本をみんなに読んでもらおう! 読書の楽しみをわかってもらおう!」 と張り切っている私も、そういう否定的な言葉のシャワーを浴びると、がっかりして、やる気がそがれるので、最近はなるべく受け付けないように気をつけている。

 

 

『車のいろは空のいろ 白いぼうし』

車のいろは空のいろ 白いぼうし (新装版 車のいろは空のいろ)

 シリーズ3冊を並べて見せる。聞いてみると、読んだことがある子はいないようだ。あまんきみこさんにはピンと来ない子たちも、2年生の教科書に載っていた『名前を見てちょうだい』を書いた人だよ、というと「ああ!」と顔がほころんだ。

 今日は1冊めの『白いぼうし』を中心に紹介した。

 このシリーズの主人公はタクシー運転手の松井五郎さんです。タクシーの運転手さんって、いろいろなお客さんを乗せるでしょう? この松井さんは、ふしぎなお客さんを乗せたり、ふしぎな出来事に出合ったりするんです。

 と、前置きをして、1話めの「小さなお客さん」を朗読し始める。全部読み通すとそれだけで8分以上かかってしまうのと、音だけではちょっとわかりにくいだろうという場面もあるので、途中は少し端折って、状況を説明しながら読んだ。

 パンクしたタクシーのタイヤを修理しようとしている松井さんのところに、かわいい男の子二人がやってきて、手伝ってくれる。そして、お礼にタクシーに乗せて一周りしてあげると、大喜び。

 この男の子たちの様子が特にかわいいので、そこはしっかり読み上げた。挿絵も見せた。そして、最後にこの子たちはキツネの兄弟だったのだと分かるところは、特に気をつけて、朗読した後ちょっと解説も加えた。こういうファンタジーを受け入れてもらわないと、このお話は楽しめないから。

 こんな風に、1話ずついろんな出会いの話が載っています。だいたい10分ぐらいで1話読めるので、読書タイムに1話ずつ読んでも10日ぐらいで読めちゃいますよ。

 

 思ったより時間が余ったので、ダジャレの絵本を読むことにする。

『おかしなおかし』

おかしなおかし (幼児絵本シリーズ)

 擬人化されてお菓子がかわいくて、韻を踏んだダジャレ込みの文も調子が良い。小さい子にはよくわからないところもあるんじゃないかと思って、高学年に読んでみる。まあ、低学年の子のように素直に反応してはくれないけれど。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 定番のこの絵本を取り出すと、「ああ、それ!」という感じでみんなの顔がぱっと明るくなった。やっぱり覚えていてくれたんだね。懐かしいんだね。

 さよな ラーメン

 ごきげん ヨーヨー

で、締めた。

 

 10分。