◯ 『わたしはあかねこ』 サトシン/作、西村敏雄/絵
◯ 『しんじなくてもいいけれど』 内田麟太郎/作、早川純子/絵
赤いほっぺの元気な2年生たち。「椅子だけ持って、見えやすいところに移動して!10秒ね!」と言うと、ニコニコしてすぐに動いた。
『わたしはあかねこ』
しろねこ母さんとくろねこ父さんから生まれたこねこたちのうち、1匹だけが赤いねこ。家族はみんな白と黒なので、あかねこのことを心配してなんとか白か黒にしようといろいろ提案してくる。でも、あかねこは自分の色が好き。変えたくない。そこで、家を出る決心をする。
他とは違う自分をはっきり肯定しているあかねこがすごい。そして、ありのままの自分を認めてくれる相手を見つけて幸せになるというハッピーエンドもいい。
子どもたちはそんな難しいことは多分考えていなくて、生まれたこねこたちがカラフルなので「わあ~」「いろんな色だ」などと喜んでいた程度。でも、何かが心に残るといいな。
『わたし』
「わたし」つながりで、この絵本を選んだ。ロングセラーの名作なのだが、知っている子はあまりいなかった。
わたし
おとこのこから みると おんなのこ
など、1ページ毎に「うん、うん」と大きくうないてくれる子どもたちがかわいかった。さすが、2年生はちゃんと意味がわかるんだね。
おかあさんから みると
むすめの みちこ
のところでは「みちこっていう名前なんだ?」と納得している。思ったことを全部口にするのが低学年の特徴だ。
『しんじなくてもいいけれど』
次は迫力ある絵とびっくりする内容の絵本にした。これはストーリーというより絵を楽しむものなので、1ページ毎にしっかり絵を見せる時間をとった。
子どもたちはそれぞれ「しんじる!」「しんじな~い!」などと答えてくれる。
こんなに でっかい 木だった
のところで、ほとんどの子が「あるある!」というのには驚いた。自転車で枝に登れるくらい大きな木が描かれているんだけど…。子どもにとっては木は大きくて当たり前なのかな。
『こんにちワニ』
あと1~2分になったところで、「こんにちワニ!」とリクエストが出たので、定番のこの絵本を出す。「分かる人は一緒に言ってね」というと、みんなで声を合わせてくれた。いい感じ。
10分。