Oさん◯ 絵本『十二しのはじまり』 木暮正夫/文、中村景児/絵
Oさん◯ 紙芝居 『はなたれこぞうさま』 安田浩/脚本、若菜珪/絵
私 ◯ 素話 『節分の鬼』
私 ◯ 絵本 『ワニのへやのおおそうじ』 あべ弘士 「かがくのとも」2012年3月号
ついにインフルエンザが流行り始めたらしく、1年生の1クラスが学級閉鎖で、そのクラスの子は児童館にも来られない。そのため、今日はいつもの半分ぐらいしか児童がいなかった。いつもと違って静かで不思議な感じ。
今日もまずOさんさんから。
『十二しのはじまり』
Oさんは、まずお正月の風習についてお話ししてから、この絵本につなげた。
子どもたちは自分の干支をちゃんと知っていて、元気よく答え、絵本も興味を持ってみていた。
十二支のはじまりの話は絵本や紙芝居でいろいろ出ているが、ちょっとずつ脚色が違っておもしろい。この絵本では、ネズミがネコを迎えに行くと約束していたのにすっかり忘れて牛の背中に乗ってしまった・・・とある。故意に嘘の日を教えたとする話よりは悪意がない。
『はなたれこぞうさま』
続けてOさんが紙芝居。日本昔話だ。
「はなたれこぞうさま」のおかげで大金持ちになった爺様。そうなると、この洟を垂らした汚い身なりのこぞうさまが邪魔になり、帰ってくれと言ってしまう・・・。
なにか教訓があるように思えて仕方ない。貧しい頃に世話になった人を最後まで大事にしなければならないということか。
でも、この爺様は別に「はなたれこぞうさま」を邪険に追い出したわけではなく、「もう十分金持ちにしていただいたから、これ以上は結構です、どうぞ竜宮へお帰りください」という気持ちで言ったのだから、そんなに悪いとも思えないのだが。
ここで私と交代。
『節分の鬼』
いつものように素話から。
次回は節分を過ぎてしまうので、今回この話をすることにした。
家族をなくしてひとりぼっちのおじいさんが、節分の日に気まぐれで「鬼は~内、福は~外」とアベコベに叫んで豆撒きをしたところ、鬼たちが続々訪ねてきて、おじいさんと一緒に一晩中楽しく宴会をした。おじいさんはそれでまた生きる元気が出た、と言う話。
子どもたちは、戸口を叩く音のところからすでに「あ、鬼が来たんだ」と言い当てていた。ちゃんと聞いていて、話も理解していたんだね。
『ワニのへやの大そうじ』
これは私の大好きな絵本。
北国の(北海道だね)動物園が春の開園の準備をする話。ワニの生態の話もおもしろいし、餌をやる時に突進する様子などリアルだけどリアルすぎず味がある、あべ弘士さんの絵が生きている。
そして、ワニの部屋のガラスの内側をどうやって磨くかという問題。飼育係の先輩の助言を聞いて子どもたちも気づいたみたい。
これは「かがくのとも」で科学絵本なんだけど、お話としてもとってもおもしろい。みんな興味深く最後まで聞いてくれた。
単行本になっていないから、この絵本は大事にしなくちゃ。
30分ぐらい。