◯ 絵本『はちかつぎひめ』香山美子/文、赤坂三好/絵
担任の先生は東京に出張だそうだ。ドアのところで待っていると、一人の子がわざわざ教えに来てくれた。
代わりの先生もまだいらっしゃっていなかったが、自分たちで声を掛け合って席に着き、「どうぞ」と招き入れてくれた。
欠席の子はいないし、この冬インフルエンザにかかった子もいないとのこと。元気だな。
『はちかつぎひめ』
「鉢(はち)」という言葉に馴染みがないかもしれないと思い、少し説明してから始めた。絵があるから大丈夫だとは思うけど、本当はこんなふうに頭にかぶるものではないんだと言っておいた。
切り絵風の絵が見やすく、華やかで、お話によくあっている。お話は、昔話の基本に沿っているが、実の母親が死の直前にかぶせた鉢のせいで姫がつらい思いをすることになるのはちょっと意外だ。でも、結局はハッピーエンドになるからいいのだけれど。
努めてゆっくり読み、7~8分かかったが、静かによくきいてくれた。
『カニツンツン』
これは私の定番絵本。でも、このクラスではまだほとんど読んでいなかったみたい。不思議な言葉の羅列と、カラフルな不思議な絵が続く。初めはキョトンとしていた子どもたち、何ページか進むと、次第に笑いが起こってきた。おかげで私も楽しく読めた。
『こんにちワニ』
最後はおなじみのこれ。さすがにみんな覚えていてくれた。そして、一緒に声を合わせて言ってくれた。大きくなっても覚えていてね。そして、その時は私のことも思い出してね。
10分。