チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:3年1組(第2回)

◯ 絵本『ゆめねこ』真珠まりこ

◯ 絵本『パンダ銭湯』tupera tupera

◯ 絵本『かぞえうたのほん』岸田衿子/文、スズキコージ/絵

 

 元気のいいクラス。とても反応がいい。

『ゆめねこ』

ゆめねこ

 表紙を見せた途端、「目が怖い」の声。そうかなあ。全体的に神秘的な雰囲気なのでそう感じたのかもしれない。

 初めのページで、そのねこが「やあ けんちゃん あそぼうよ」と話しかけてくるところでも、「怖い」などと言っている。お話の中で猫がしゃべるなんて普通のことなのに。

 けんちゃんが何度も、目が覚めてホッとするが、そのたびに猫の耳が生えていたり、しっぽが生えていたり、不思議な事が起こっている。

 おばけが出てくるわけでもないのに、子どもたちは怖がっている様子。私はどこが怖いのかわからなかったが、そういえば作者の真珠まりこさんも「怖い絵本」とおっしゃっていたような。

 最後にやっと本当に目が覚めてホッとしたところで、お母さんにしっぽが生えているのに気づいて子どもたちは「ああっ」と言っていた。

 

『パンダ銭湯』

パンダ銭湯

 このクラスでも「知ってる~」の嵐。中でもひとり、先取りして説明しようとする子がいて、「ネタバレ厳禁」と言っても通じなかった。まあ、邪魔になるほどじゃなかったから、放っておいたけど。

 最後の場面で、お父さんパンダの耳の後ろに塗り残しがあるところ、知っている子がさっさと指摘して、みんな「あ、ぬってない」と盛り上がった。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 最後は定番絵本。といっても、すごく久しぶりで、覚えていない子が多いようだった。

 「へんなひと かぞえうた」で異様に盛り上がって、次の「すいぞくかん かぞえうた」に進んでもまだ収まらない。「腐ったきゅうり食べたら絶対腹壊すぞ」などとやり取りしていて、ちょっと困った。こんなの初めて。

 

11分。

朝の読書タイム:2年2組(第1回)

◯ 絵本『オオカミのはつこい』 きむらゆういち/文、田島征三/絵

◯ 絵本『パンダ銭湯』tupera tupera

 

 なんと、このクラスは今年度初めて。そしておそらく最後。うかつだった。それなら定番絵本を入れるべきだったな。

 

『オオカミのはつこい』

オオカミのはつこい

 田島征三さんのダイナミックな絵がすばらしい。このオオカミシリーズはこれで5冊目らしい。強そうだけど、ちょっと抜けていて、なぜか憎めないオオカミが主人公。

 今回は、かわいいメスオオカミに出会って、なんとかアピールしようとするのだが、すべて裏目に出てしまう。

 獲物をかっこよく捕らえるところを見せようとしたが、すばやく逃げるノネズミやウサギに翻弄されて「まるで おどけて おどっているみたいです」というところなど、見開きのページいっぱいに涙目で身を捩っているオオカミが描かれていて、すごい。

 子どもたちが一番反応したのは、遠吠えに力が入りすぎて「ウヒョヒョヒョヒョ~ン!」となってしまったところ。私がうまく読めたってことかな。

 最後はめでたしめでたし。

 

『パンダ銭湯』

パンダ銭湯

 これは人気の絵本なので、口々に「あ、知ってる」「それ、好き!」「図書館にもある」などと盛り上がる。

 セリフみたいになっているところが多くて、ちょっと読みにくいのだが、指さしながらなんとか進めた。

 やっぱりおもしろい。子どもたちも、さっきの絵本とは打って変わって、いろんな茶々を入れてくる。それもまあ、楽しく聴いてくれたってことかな。

 

10分。

朝の読書タイム︰1年1組(第2回)

◯ 絵本『まめとすみとわら』せなけいこ

◯ 絵本『ちくわのわーさん』岡田よしたか

◯ 絵本『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 このクラスは、なんとまだ2回め。しかも前回は、去年入学して間もない5月のこと。6年生までのいろんなクラスに入るようになってから、1つのクラスに行く回数は減ってしまった。しかたないけど。

 

『まめとすみとわら』

まめとすみとわら

 人気の絵本らしく「知ってる~」の声が上がった。

 これはおそらく昔話をもとにしている。お鍋で豆を煮ていると一粒の豆が飛び出したところから始まる。それを見てお鍋の下の火の中からわらと炭がひとかけ飛び出してくるところなど、かなり昔だ。炭火で煮ていたってことだから。まあ、子どもたちは違和感を持った様子ではなかった。

 川を渡る場面では「あ、わらが橋になればいい」と予想している子が何人もいた。

 最後の「ほーら、いまでも そらまめには、くろい いとで ぬった あとが あるでしょう」にはキョトンとしていた感じ。そら豆を実際に見たことのある子はそんなにいないんだろうなあ。

 

『ちくわのわーさん』

ちくわのわーさん

 これも人気。「あ、それおもしろいんだ」と嬉しそうに言う子がいた。ちくわがうねうね歩いていくところや、途中で出会うマカロニやスパゲッティやドーナツや巻きずしなんかとのやり取りがとぼけていておもしろい。

 最後におでんになった場面では「ほぉ~」と声が上がった。「昨夜おでん食べた人?」と聞いたら数人手を上げた。

 

ここからは定番絵本。といっても、このクラスにとっては8ヶ月ぶり2回目なんだけど。

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 「あ、覚えてる~」と言う子と「?」という子がいた。でも、読み始めると思い出したみたい。明るくて、言葉も調子よくて、いつ読んでも楽しい絵本。てんこもりのもりそばや、くまさんの力こぶや、たくさんのごちそうなど、驚きの声を上げながら見ていた。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 「これは覚えているでしょう?一緒に言ってね」といって、ゆっくり見せながら、一緒に声を出してもらった。こうして参加型にするのも楽しい絵本。

 時間があったので、いつもよりかなりゆっくりと読んでいったのだが、終わったら「早っ」と言われた。

 

13分ぐらい。

 

朝の読書タイム:特別支援学級(第1回)

◯ 絵本『いっすんぼうし』はたこうしろう

◯ 絵本『カニツンツン』金関寿夫/文、元永定正/絵

 

 私にとって初の特別支援学級での読書タイム。3つの支援学級の子どもたちが集まって、全部で10人ぐらい。みんなとても行儀よく待っていてくれた。

 

『いっすんぼうし』

2いっすんぼうし (日本昔ばなし絵本)

 「いっすんぼうしのお話知ってる人?」ときいてみたら、半分ぐらいの子が手を上げた。知っていても楽しいはず。

 「いっすんぼうし」はたくさんの絵本が出ているが、私はこの絵が気に入った。いっすんぼうしがとても可愛いし、鬼も迫力がある。

 7~8分かかったが、みんな静かに聴いてくれた。

 

カニツンツン』

カニ ツンツン (こどものとも傑作集)

 次は気楽に楽しめるナンセンス絵本を、時間に合わせてちょっと早口で読むことにした。私の定番絵本。

 笑い声は起こらなくて、無反応だなあと思ったが、終わって振り向くと笑顔が見えたのでホッとした。

 

15分。

 

2018年度17回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居 『おもちおばけ』古山広子/脚本、福田庄助/絵

Oさん◯ 絵本『かえるをのんだととさん』 日野十成/再話、斎藤隆夫/絵

私  ◯ 素話『まさかの話』

私  ◯ 絵本『にたものどうし』 奥井一満/文、U.G.サトー/絵

 

 4時からの予定で行ったのだが、児童館の都合でいろいろあって、実際に始められたのは4時20分頃。インフルエンザは、まだここでは流行していないとのこと。

 

『おもちおばけ』

おもちおばけ (紙芝居ベストセレクション 第3集)

 今の時期にちょうどいい紙芝居。おもちのおばけに捕まってしまった父親を取り返すためにがんばる男の子。

 それほど怖くはなく、おもちがプーッとふくらんで中に取り込まれてしまうところ、そのまま縮んで閉じ込められてしまうところ、助けるために再度火鉢であぶってふくらませていくところ、なかなかおもしろい。

 最後は、部屋を綺麗にしておかないとおばけが住み着いてしまうのだという教訓じみた感じになっている。

 

『かえるをのんだととさん』

かえるをのんだ ととさん―日本の昔話 (こどものとも絵本)

 有名な昔話だが、うまく絵にしたものだと思う。派手でわかりやすく、次々といろんなものを飲み込んでいくおじいさんに、子どもたちも驚いたり喜んだりしていた。

 ただ、次に何を飲み込むかが絵でネタバレしてしまうのが、絵本の弱点かな。

 

ここで私に交代。

『まさかの話』

 おじいさん繋がりで、「お話を聞くのが大好きなおじいさん」と言うところから始めた。実は吉四六(きっちょむ)さんのとんち話のひとつ。

 吉四六さんがおじいさんにお話を聞かせるという二重構造になっているため、語り方に気をつけた。吉四六さんのお話と、それを聞くおじいさんと吉四六さんのやりとりが混乱しないように、口調や間を工夫した。

 おかげで子どもたちはちゃんと理解してくれたようで、最後におじいさんが約束を破って「まさかそんなこと・・・」と言ってしまう場面では「あああ」という声も上がった。まあ、それ以上に自分たちが「え~、ありえない」と叫んでいたが。

 

『にたものどうし』

にたものどうし かがくのとも

 Oさんの紙芝居と絵本がどちらもちょっと長めのお話だったので、私は軽いものを選んできた。

 これは自然のものと人間の作ったもので似ているものを挙げていく絵本。さっきの素話に出てきた「とんび」が最初のページに出てきて、ちょうどよかった。とんびとハンググライダー、似ているね。他には、カマキリの足と電気スタンド、魚の鱗と屋根の瓦、などなど。

子どもたちは「ああ、似てる」とか「似てないよ」とか言いながら見ていた。

 

25分。

 

 

 

朝の読書タイム:5年1組(第2回)

◯ 絵本『からすたろう』やしまたろう

◯ 絵本『ぺちゃくちゃばーぶー』たかどのほうこ

◯ 絵本『こんにちワニ』中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 なんとこのクラスは今年度まだ2回め。おとなしいクラスだ。忘れないうちに『からすたろう』を読むことにした。

 

『からすたろう』

からすたろう

 初めに、少し説明をした。これは作者が子どもの頃の経験をもとに書いたもので、まだみんな着物を来て学校に行っていたような昔の話。スクールバスもないから、どんなに遠くても山道を1時間歩いて学校に通っていた子もいた。

 私は読み慣れているので、ゆっくりスムーズに読める。みんな静かに聞いていた。

 

『ぺちゃくちゃばーぶー』

f:id:chocolate_doughnuts:20181018163716j:plain

 次は何にしようかちょっと迷ったが、鳥つながりでこれを出してみた。「これ、知ってる?」と聞いたのだが、シーンとしているので。

 普通に静かに聞いていたが、途中でちょっとだけ囁き声が聞こえた。

 あとで記録を見てみたら、11月にこのクラスで読んでいたではないか。まあ、いいけどね。5年生になると「知ってる~」とか言わないんだ。とってもかわいい素敵なお話を2回聴いたんだから、しっかり覚えていてほしい。

 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 締めは、いつものようにこれ。「これは覚えてるよね?一生忘れないでよ!」と言って読んだ。数十秒で終わる。

 

15分弱。

朝の読書タイム:3年2組(第4回)

◯ 絵本『ゆきむすめ』赤羽末吉/絵、今江祥智/文

◯ 絵本『うえからみたり よこからみたり』麻生知子 こどものとも年少版2018年9月号

 

 新年初の小学校での読書タイム。このクラスは元気いっぱい。

『ゆきむすめ』

f:id:chocolate_doughnuts:20190110165009j:plain

 これは、北国の昔話風創作童話とでも言うのだろうか。昔話の「ゆきおんな」とは違う、もっと複雑な深い話。ちょっと怖くて、最後は悲しい愛の物語。赤羽末吉さんの絵が独特の雰囲気を出している。

 8分以上かかるのだが、3年生でもちゃんと聴いてくれた。

 1981年の出版なので、絶版になっていないかと心配だったが、ちゃんとまだ入手可能だった。

 

『うえからみたり よこからみたり』

f:id:chocolate_doughnuts:20190110165454j:plain

 長いお話で疲れただろうから、2冊めは気楽な当て物参加型の絵本にした。

いつも見慣れているものでも、真上から見たり、真横から見たりすると、意外にわからないものだ。「難しい~」と言う声も聞こえたが、子どもたちは結構よく当てていた。観察力があるのかな。

 

11分ぐらい。