チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

2019年度1回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『オニのごちそう』宮崎二美枝/脚本、藤本四郎/絵

Oさん◯ 絵本『1まいのかみのどうぶつたち』谷内庸生/作、西山悦子/撮影

私  ◯ 素話『かわうその恩返し』愛媛県の昔話

私  ◯ 絵本『はんぶんちょうだい』山下明生/文、長新太/絵

 

 今日から新学期。新しい1年生もやってきた。みんな行儀が良くて人懐っこくて、びっくり。

 

『オニのごちそう』

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 いつものようにOさんの紙芝居から。

 これは絵も見やすくて、お話もわかりやすい。新1年生にはちょうどよかったと思う。

 オニにごちそうだと言って、石の豆腐や竹の根っこの煮物などを食べさせてやっつける話。

 子どもたちは静かに見入っていた。

 

『1まいのかみのどうぶつたち』

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 次はガラッと変わって、1枚の紙からいろいろな動物を作っていくクラフトの絵本。何ができるか、みんな口々にいろんな動物を答えていた。切れ目を入れて行くのが多いので「タコ!」「タコ!」との声が多かった。馬ができたところでは「キリン!」の大合唱。私も馬よりはキリンに見えると思う。

 当て物みたいで楽しそうだった。実際に紙で作ってみるともっと楽しいんだろうな。

 

ここで私に交代。

かわうその恩返し』

 これもみんな夢中で聞いてくれた。最初に「かわうそって知ってる?」と聞くと「知ってる~」「絶滅したんでしょ」などとよく知っている様子。

 話が始まってからも、すごく反応が良くて、問いかけると答えてくれたし、かわうそを料理しようかというところでは「え~可愛そう」との声。

 邪魔になるような言い方ではなく、ちょうどいい掛け合いのような感じになって、楽しく語ることができた。

 

『はんぶんちょうだい』

はんぶんちょうだい

 さっきの「1まいのかみのどうぶつたち」で、紙をどんどん半分にしていくから、この絵本がちょうどいいと思って選んだのだが、なんと、夏の話だった。「あつい、あつい」と言って海に入って泳いだり、スイカを食べたり。それでも、おもしろかったから、まあいいか。子どもたちは気にしていないようだった。

「スイカで魚はつれるわけないじゃん」なとど言っていた。最後に海がつれたというところでは、びっくりしていた。海をじゅうたんのように丸めて運ぶなんて、おもしろいよね。

 長新太さんの絵が、こんな非現実を明るくおもしろくしている。

 

30分。

2018年度21回めの児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『いのししのおんがえし』津田真一/脚本、イ・スジン/絵

Oさん◯ 絵本『どっとこどうぶつえん』中村至男

私  ◯ 素話『動物の恩返し』フィンランドの昔話

私  ◯ 絵本『ゆかいなさんぽ』土方久功

 

今年度最後の児童館おはなし会。

いつものように、Oさんの紙芝居から。

『いのししのおんがえし』

いのししのおんがえし (ともだちだいすき)

 絵がダイナミックでとても見やすい。朝鮮の昔話だそうだ。

 いのししを助けた男が、そのいのししの言うとおりにすると、本当に大金持ちの娘と結婚できることになる。ところが、その娘がオオムカデにさらわれてしまう。すると今度もいのししの素晴らしい指示により、助け出すことに成功。いのしし、どんだけ有能なんだか。

 オオムカデが出てきた場面では「ムカデだ」「デカすぎだろ」「怪獣みたいだ」と声が聞こえた。たしかにね。

 

『どっとこどうぶつえん』

どっとこ どうぶつえん (こどものとも絵本)

 これは私も持っている絵本。字はなくて、ドットで表されている動物を当てる絵本。子どもたちはほとんどすぐに正解を出していた。大きな声を出して発散できただろう。

 

 ここで私にバトンタッチ。

『動物の恩返し』

 動物繋がりで、この話を持ってきた。子どもたちは落ち着いてよくきいてくれた。

 百姓が、穴に落ちた地主を助けようと綱に棒をつけて下ろすと、クマ、さる、へび、が次々と上がってきて、頭を下げて去っていく。最後に地主を助けあげる。地主は畑や金貨をお礼にやるからと約束したのに、次の日、百姓がもらいにいくと「そんな約束はしていない」とムチで追い払う。この時、子どもたちは「やっぱり」「そうだと思った」と口々に言っていた。

 その後の展開も、昔話の定石にしたがっていて、子どもたちは安心してきいていたようだ。こういうのもいいね。

 

『ゆかいなさんぽ』

ゆかいなさんぽ (こどものともコレクション2011)

 最後は古典的な名作。これは音を楽しむ絵本。お話のあとは気楽に楽しめるものがいいと思って選んだ。動物繋がりでもあるし。楽しい絵本だ。

 

20分ぐらい。

 

朝の読書タイム:3年1組(第3回)

◯ 絵本『きたきつねのしあわせ』手島圭三郎

◯ 絵本『しらないまち』田島征三

 

 今年度最後の朝読書。このクラスはなぜか私の割り当て回数が少なかった。

 

 『きたきつねのしあわせ』

きたきつねのしあわせ (いきるよろこびシリーズ)

 迫力のある版画が素晴らしく、それだけでも見る価値がある。

 これは、老いたキタキツネの晩年の話。キタキツネの寿命は5年ぐらいなのだそうだ。連れ合いも亡くし、体も弱っていくが、たくましく成長した子どもたち、孫たちの姿を見て、幸せな一生だったと満足しながら天に召されていく。

「ゆきのそらを どこまでも のぼっていきました」

のところで「あ、死んだんだ」というつぶやきが聞こえた。わかったんだね。

 

『しらないまち』

しらないまち

 2冊めは、ガラッと変わって不思議なナンセンス絵本にした。この絵本は、なんと、表紙から本文が始まっている。扉にも。

 遠足のバスに乗り遅れた「ぼく」は、次に来たバスに乗って「しらないまち」に

行ってしまう。そこでは、たんぽぽの子どもたちが歩いていたり、道端に小鳥が生えていたり、不思議な事ばかり。

 途中「がいろじゅ」の意味がわからないようだったので、「道路の脇に植えられている木ね」と一言添えた。

 変なことばかり起こって、たんぽぽに食べられちゃったけど、結局うちに帰ることができて、ぼうしや服をなくしたことも叱られなかったから、めでたしめでたし。

 

10分。

朝の読書タイム:2年3組(第5回)

◯ 絵本『にぎりめしのすきなだいじゃ』松谷みよ子/文、長野ヒデ子/絵

◯ 絵本『ぶたラッパ』下田昌克/作・絵、谷川俊太郎/らっぱ

◯ 絵本『もりもりくまさん』長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

 

 先生はいらっしゃらなかったが、みんな席についてワークの直しをしていたので、時間になるまで、見ながら待っていた。もうすぐ3年生になるだけに、しっかりしている。チャイムが鳴ったので「始めるよ」というと、すぐにその体制になった。

 

『にぎりめしのすきなだいじゃ』

にぎりめしのすきなだいじゃ (松谷みよ子の子どもに伝えたい日本昔話)

 ひょんなことから、自分の息子が生まれたこと、その子が12の歳で大蛇に飲まれてしまうことを知ってしまった男。その息子が12歳になった時、川に行くことになり・・・・

 はっきりした大胆な絵は遠目が利いて、読み聞かせに向いている。話も単純でハッピーエンドなのでとてもいいと思う。子どもたちは大蛇に反応していた。

 

『ぶたラッパ』

ぶたラッパ (そうえんしゃ・日本のえほん 20)

 次は打って変わって、音を楽しむナンセンス絵本。ラッパの音がだんだん複雑になって「ほぱぼぴ ぶぽべぽ ぷぺぼぱ ぴべぽぶ」など、読むのが大変。一応、練習していったが、難しかった。それでも、なんとか読めて、時々笑ってくれた。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 最後は、長年読み慣れている定番の絵本。残り時間に合わせながら、余裕を持って読んだ。

 

10分。

朝の読書タイム:1年2組(第5回)

◯ 絵本『ねこのけいさん』浅沼とおる

◯ 絵本『ねずみのおよめさん』小野かおる/再話・絵

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 今朝は私が寝坊して遅れそうになり、ギリギリで飛び込んだ。子どもたちはすでに準備万端で待っていた。

 

『ねこのけいさん』

ねこのけいさん (わくわくメルヘンシリーズ)

 これはまさに「捕らぬ狸の皮算用」を表した絵本。絵がはっきりしているし、話も単純でわかりやすいので、読み聞かせにいいと思う。

 2匹の猫が塀の上にいると、釣り竿を持ったねずみが通りかかったので、魚を釣って帰ってくるところを襲って、ねずみと魚をで分けて食べようと待っていたのだが・・・。

 日が暮れてもまだ塀の上で待っている猫たちと、裏表紙のねずみ家の平和な夕食風景が対照的で面白い。

 

猫とねずみの話から引き継いで、この昔話を読んだ。

『ねずみのおよめさん』

ねずみのおよめさん (こどものとも絵本)

 聞いたことある子も結構いたようだ。日本人なら誰でも知っていてほしい有名なお話。世界で一番えらい方に婿さんになってもらおうと考えたねずみが、お日さんに婿になってほしいと頼みに行くと、もっと偉いのは・・と続いていく。

 この絵本では、お日さん、雲、風、壁が、擬人化されて人間のような姿に描かれているので、私にはちょっと抵抗があるけれど、子どもたちにとってはどうなんだろう?

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 締めはいつものように、これ。久しぶりだが、覚えてくれていたようだ。

 

10分。

 

朝の読書タイム:6年1組(第6回)

◯ 絵本『数字はわたしのことばーぜったいあきらめなかった数学者ソフィー・ジェルマン』シェリル・バードー/文、バーバラ・マクリントック/絵、福本友美子/訳

 

 卒業前の最後の6年生読み聞かせ。ちょっと長いけれど、これからの人生について考えるきっかけになればと思って、この本を選んだ。

 

『数字はわたしのことばーぜったいあきらめなかった数学者ソフィー・ジェルマン』

数字はわたしのことば: ぜったいあきらめなかった数学者ソフィー・ジェルマン

 女の子が勉強するなんて!と白い目で見られていた時代。親に禁止されても、大好きな数学の勉強をやめなかったソフィー。女であるがゆえの障害もたくさんあったが、絶対諦めなかった。そしてついに世界に認められる実績をあげる。

 高学年にピッタリの、いい話だ。けれども、このくらいの年令になると絵本は手に取らない。だから、こうして読んであげるのがいいと思う。

 

13分ぐらい。

 

 

2018年度20回めの児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『たこやたこざえもん』水谷章三/脚本、藤田勝治/絵

Oさん◯ 絵本『だじゃれ王国 なぞなぞ動物園』大森裕子

私    ◯ 素話『チョウチョのお嫁さん探し』アンデルセン童話

私  ◯ 絵本『ワニのへやのおおそうじ』あべ弘士

 

今日は子どもたちは少なめで30人ぐらい。

Oさんの紙芝居から始める。

 

『たこやたこざえもん』

たこやたこざえもん (紙芝居ベストセレクション 第3集)

 16場面で長めのお話だが、みんなよく聴いていた。貧乏なタコ漁師がひょんなことからお金持ちの娘を嫁にもらうことになり・・・・

 この娘は、一目惚れしたんだろうね。本当は貧乏だとわかっても気にせず結婚し、化け物屋敷だというのに気にせずに買おうと言う。そして、本当に化け物が出ても動じない。

 おかげでハッピーエンド。このお嫁さんのおかげだね。

 絵もわかりやすく、話も単純なので、長くても気にならない。

 

『だじゃれ王国 なぞなぞ動物園』

だじゃれ王国 なぞなぞ動物園

 紙芝居が長かったので、この中から3問だけ紹介したとのこと。だじゃれの動物なぞなぞ。一番はじめの「サイダー」(サイ)はわからなかったようだが、要領がわかったのか次の「コーラ」(コアラ)は即座に正解が出た。なぞなぞは難しいと思ったが、子どもたちは意外と答えていたので驚いた。

 もっと続けてもよかったのに。

 

『チョウチョのお嫁さん探し』

 チョウチョがいろんな花にお嫁さんになってほしいと頼んで回るが断られる。出てくる花の写真を用意して、見せながら語った。子どもたちは、花の名前はほとんど知らない。特にりんごの花は「え?りんごの花?」「咲くの?」「その後からりんごがなるの?」と驚いていた。

 お話としては単純すぎて、あまりおもしろくないな。花の紹介みたいになってしまった。

 

『ワニのへやのおおそうじ』

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 私のお気に入りの絵本。春の開園前の準備をする北国の動物園の話。

 あべ弘士さんの絵もリアルで大きくていいし、内容もおもしろい。ワニの生態もわかる。表紙の絵だけでも惹きつけられるよね。

 今の時期にぴったりなので、忘れないうちに読んだ。