◯ 素話『土仏観音(どぶつかんのん) 福井県の民話 <福娘童話集 きょうの日本昔話>』
◯ 絵本『パジャ』なるみやますみ/作、はしもとじゅんこ/絵
◯ 絵本『どっとこ どうぶつえん』中村至男
◯ 絵本『まゆとおに~やまんばのむすめ まゆのおはなし~』富安陽子/文、降矢なな/絵
小学1~3年生35人。4時からということだったが、放送を入れてみんな集まるまで少しかかった。しかも、今日は館長先生がいらっしゃらないせいか、みんな落ち着きがなく、ワイワイ騒いでいる。
ちょっと手遊びをして、挨拶をして、とにかく始めることにする。
『土仏観音』
話し始めても、なかなか落ち着かない。仕方なく声を張り上げ気味にする。山賊が出てきた辺りでやっとみんな耳を傾けてくれるようになり、和尚さんの首を切ったところでは「げっ」とショックを受けていた様子。
まずまず、聴いてくれたからよかった。
『パジャ』
しかし、ひとつの話が終わるとまたワイワイと始まる。やれやれ。でも、うるさくするのはほんの数人の男の子たちで、他の子はちゃんと集中しているのだ。
また声を張り上げて読み始める。数ページ読むと、やっと収まってきた。それでも、やんちゃ坊主たちは余計な茶々を入れてくる。まあ、そのくらいは仕方ないか。
この絵本は、4歳の子が主人公なので、小学生にはちょっと幼かったかな。それでも、騒ぐ子以外は結構よく聞いていたと思う。
お話の主人公は、ママが出かけてしまい、おばさんと留守番することになった女の子。ママ恋しさから、ママのパジャマに「パジャ」と名付けて話しかける。それでも寂しくなって女の子が泣きだすと、パジャは動いて話しはじめ、まゆと一緒に遊んでくれるーという夢のあるお話。
いいお話なのだが、今日みたいに落ち着きのないときには地味だったかもしれない。
『どっとこ どうぶつえん』
ストーリーのある絵本を続けるのは無理だと思ったので、クイズ的なこの絵本にした。
ドット(四角い点)でできた動物が次々出てくる。それでもちゃんと動物に見えるから不思議。ちょっと難しいのもあったが、誰かはちゃんと当てた。
でも、やんちゃ坊主たちはふざけた答えを言ったりして、また、やれやれ。
『まゆとおに~やまんばのむすめ まゆのおはなし~』
これを取り出すと、一人の男の子が大ブーイング。
「え~!それ、知ってる!もうやだ!読んだばっかり!」
自分勝手だな~。あまりにもすごい勢いでの抗議に、私も思わず、じゃあ今日はやめようかと思ったほど。
それでも、他の子は聴きたいだろうから、押し切って読み始める。これも同じく、数ページ進めば、聴いてくれるようになった。ほらね、面白い絵本なんだから。
オニのお尻に膏薬を貼る場面では、「お尻!」と異常に反応する子どもたち。まあ、おもしろいけど、そんなにお尻が好きか?
『おかしなおかし』
少しだけ時間が余ったので、締めにこれを出すと、さっきの大ブーイングの子が、
「え~!未だあるのお?!」と大声。
おいおい、いい加減にしろよ、と思ったけど、笑って流す。
これは、先日図書館で赤ちゃんにはまったく受けなかった絵本だが、さすがに小学生はすぐ「あ、ダジャレだ!」とわかってくれた。
4時半ちょうどに終わって、「はい、今日はこれでおしまい」と言うと、またさっきの子が「やった~!やっと終わった」だってさ。
読み聞かせ初心者だったらめげるよね。
まあ、私は「こんな日もあるさ。こんな子もいるさ」と別に気にしないけど。
しかし、こういう時にこういう子をどうやって落ち着かせて惹きつけたらいいか、まだまだ修行かな。