Oさん◯ 絵本 『どんぐりきょうだい』
Oさん◯ 紙芝居
Oさん◯ 絵本 『どんぐりきょうだい』
Oさん◯ 紙芝居
◯ 絵本 『バナナじけん』 高畠那生
◯ 絵本 『ケンカオニ』 富安陽子/作、西巻茅子/絵
◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵
先生が厳しいのか、このクラスはお行儀がいい。「見えにくい人は椅子を持って移動してきて」と言っても、遠慮しているようであまり動かなかった。
『バナナじけん』
裏表紙とつながっている表紙の絵を見せただけで、大興奮。そして、バナナがいっぱいの扉で「おー」と声が上がる。そんなにバナナ好きか。
1年生は思ったことをそのまま口に出すからおもしろい。
道に落ちているバナナを見つけたサルが「どうするとおもう?」のところでは、一斉に「食べる!」
そして、そのサルがバナナの皮をポイッとしたところでは、「だめじゃん」「行儀悪い」など非難が。
バナナを積んだ車が次々バナナを落とし、サルが次々食べ、ウサギが何度も転び、ワニがせっせと皮を背中に乗せ・・・。
ここでは子どもたちは大爆笑。ストーリー的には単純そのものなのだが、子どもにはたまらないらしい。
でも1か所だけ、私は最初の「バナナが ひとつ おちましたよ」のところ、「バナナが いっぽん おちましたよ」にして欲しかったなぁ~と気になってしょうがない・・・。
『ケンカオニ』
これは富安陽子さんの名作。
ケンカオニにとりつかれたとっちんとのぶちゃんが次々といろんな動物を繰り出してケンカをエスカレートさせていくたびに、子どもたちは大笑いだった。さっきの『バナナじけん』で笑いのタガが外れたのかも。
お風呂からクジラが出てくるところでは、「お風呂じゃ小さいじゃん」と言っている子もいた。
『もりもりくまさん』
最後に、前回(7月)にも読んだ定番のこの絵本を出した。覚えている子も覚えていない子もいた。やっぱり1回だけじゃあね。
これも、ほぼ毎ページ「わお!」が入るので、そこで笑いが起こる。くまさんがてんこ盛りのもりそばをお昼に食べるところでは「太るよ」だって。
絵は色鮮やかだし、言葉は詩のようで調子がいいし、元気になれる絵本。これは私が長年定番にしている絵本だ。
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13分ぐらいかな。
◯ 本の紹介 『シノダ! チビ竜と魔法の実』 富安陽子
◯ 絵本 『オニのサラリーマン』 富安陽子/文、大島妙子/絵
先月6年2組で紹介した『シノダ!チビ竜と魔法の実』を1組でも紹介することにした。
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まず、昨年度紹介した『ドングリ山のやまんばあさん』(同じ富安陽子さんの作品)を見せて、「これ、読んだことある人?」と聞いてみる。
おかしい。誰一人手をあげない。
「え? そんなはずないでしょ?」と突っ込むと、「紹介はしてもらった」と後ろの方から声が。その後、前の方の男の子がボソッと「読んだ」と。6年生になると、元気よく手をあげたりしないのかな?
まあ、いいや。とにかく話を進める。
富安陽子さんは絵本もたくさん書いているよ、と表紙だけパパッと見せた。
さて、ここから本番。
『シノダ! チビ竜と魔法の実』
2度めなので、昨夜ちょっと練習したくらいでも、前よりうまく紹介できた。台本もほとんど見なくて大丈夫だった。
みんなシーンとして聞いていたけど、興味を持ってくれたのか、実際に図書館に足を運んでくれるのか、反応はよくわからなかった。低学年みたいにストレートに口に出したりしないからね。
5分ぐらい余ったので、さっき見せた絵本の中から1冊読むことにした。
『オニのサラリーマン』
これは富安さんが実際に見た夢を元にして書いたお話だそうだ。
地獄の鬼たちは実はサラリーマンで、毎日地獄へ通勤しているという。地獄勤めもなかなか大変。
台詞が関西弁なので、私にはちょっと読むのが辛いところもあったが、「なんちゃって関西弁」で我慢してもらった。
10分ちょっと。
◯ 本の紹介 『ことばあそび5年生』伊藤英治/編、市居みか/絵
◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか・文、村上康成/絵
◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵
今日は、詩の本を紹介しようと思って、学校の図書館から何冊か見繕ってきた。でも、『のみのぴこ』が蔵書にないと聞いてびっくり!?
初めに「谷川俊太郎さんって聞いたことある?」と聞いてみると、シーン。だれも知らないのか・・・。
それで、『にじいろのさかな』を見せると、これは知っているという。これを翻訳した人だよ、と紹介した。
『いちねんせい』
それから、『いちねんせい』を見せて、その中から「せんせい」と「カロンセのうた」を朗読した。
『どきん』
そして、ここからが本番。『どきん』を見せて「小学生向きの詩がたくさん乗っているんだよ」と話し、興味を引きそうな「うんこ」を朗読した。
このシリーズで他の詩人の本もたくさんあるから、読んでみてね、と付け加える。
『ことばあそび5年生』
これは、いろんな詩人の詩を集めた本。学年別に出ているので、とっつきやすいと思う。この中からも一つ読んで聞かせた。詩の中でも言葉遊びに特化したものを集めているので、リズムの面白さがわかると思う。
早口言葉も載っているので、それも一つ読んだ。
『こんにちワニ』
言葉遊びつながりで、定番のこの絵本を読んだ。これは何度も読んでいるからみんな知っているけど、これこそ言葉遊びだよね。
『かぞえうたのほん』
まだ少し時間があったので、言葉遊びに関係がある「かぞえうた」の絵本も紹介した。といっても、これも定番で、みんなおぼえていてくれた。
5年生はおとなしくて、反応がほとんどないのだが、みんな顔を上げて聞いてくれていたから、興味は持ってくれたのではないかと思う。
10分。
私 ◯ 素話 『あかんべえお化け』
私 ◯ 絵本 『どうぶつに ふくを きせては いけません』ジュディ・バレット/作、ロン・バレット/絵、ふしみみさを/訳
私 ◯ 絵本 『うしろにいるのだあれ』accototo ふくだとしお+あきこ
Oさん◯ 絵本 『チーター大セール』 高畠那生
Oさん◯ 紙芝居 『とのさまからもらったごほうび』 渋谷正斗/脚本、山路愛子/絵
元気に遊んでいた子どもたち、4時になると暗くなってきたので、お集まりのタイミングとしてはちょうどいいみたい。クラブ室に集まって座ってもらったろころ43人いた。
今日は、Oさんの絵本につながるように、私もチーターが出てくる絵本を選んだので、私が先にすることにした。
『あかんべえお化け』
まずは素話。みんな真剣に聞いてくれたけど、最後のオチで用意した牛乳パックのベロ出し人形が、逆効果だったみたい。
小判がザクザク出てくるかと思いきや、おばけが出てきて「あっかんべ~」をする・・・というところで、これを出して「べー」とやったのだけど、
「なにそれ」
「気持ち悪い」
「変なの」
で、誰もびっくりもせず笑いもせず、白けた雰囲気になってしまった。ガックン。
『どうぶつに ふくを きせては いけません』
気を取り直して、絵本に移る。これは予定していなかったものだが、待っている間に児童館の本棚で見つけて、おもしろいので読むことにした。短いし。
いろんな動物が服を着たらどんなことになるか、ページごとに一言コメント(?)とともに絵が出てくる。
子どもたちは感じた通りに言葉にするのでおもしろい。ヤギが服を食べちゃうところでは「ああ、紙食べるからね」と納得。セイウチは服をぬらしちゃうから、という場面では「濡れたっていいじゃん。洗えばいいじゃん」だって。
『うしろにいるのだあれ』
次は久しぶりに参加型の絵本。
動物の一部が見えていて、次に何が出てくるのかを当てる絵本。
さすがに小学生はどんどん当てる。
「サイ」だけじゃなくて『クロサイ』と答える子もいたり、『アゲハチョウ』と答えた子に「アゲハチョウはこんな色じゃないよ」という子がいたり。
肝心の「チーター」のところでは「トラ!」「ヒョウ!」などといろんな声が飛び交った。
いずれにしても、このへんで声を出せるところがあって、気分が変わって良かったと思う。
さて、ここでOさんに交替。
『チーター大セール』
この絵本は、私は初めてみた。奇想天外のお話にびっくり!
チーターのお店にはお客がほとんど来なくて暇。そこへ来たのは人間のお客さんで、なんとチーターの黒い模様をかいたいんだって!? それを売ることにしちゃうなんて、とぼけたチーターだ。
そして、売った後には黒かったところが白く抜けている。
ここで「絵の具で塗ればいいじゃん」と言った子がいた。
すごい! まさに、このチーターは色とりどりに塗って、派手なチーターに変身する。
ああ、おもしろかった。終わり方はちょっとあっけなかったけど。
『とのさまからもらったごほうび』
最後に紙芝居。
鏡に写った自分の顔を死んだおとっつあんだと思って話しかける男と、女房がそれを怪しんで覗いてみて浮気相手だと思い込むというオチ。
紙芝居ならではの仕掛けは、その鏡の部分が入れ子になっていて、押したり引いたりすると、男の顔になったり女房の顔になったりするところ。
Oさんは「練習不足だった」と言っていたけど、結構うまく行ったんじゃないかと思う。
30分ぐらい。
◯ 『ケチルさんのぼうけん』 たかどのほうこ
◯ 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵
先日の高楼方子さんの講演会の興奮冷めやらぬまま、その余韻を感じつつ、たかどの作品を読むことにした。
『ケチルさんのぼうけん』
私がこの絵本を買ったのは2000年。もう16年も読み続けている。そのことを言ったら、「俺が生まれる7年前だ!」という男の子。そうだねえ。
そして、先日いただいたサインを見せてから、読み聞かせ。この絵本は私が一番好きなものなので、読むのもお手の物。
たかどのほうこさんに「歌の部分はどう読まれるんですか?」とお聞きしたら、「私はそんなにメロディを付けずに普通に読んじゃってる」とのことだった。でも、私は自分の息子に読み聞かせている頃から自然発生的にできたメロディが定着していて、いつもそれで歌っている。ちょっと恥ずかしいけど、違和感はないので。
この絵は、たかどのほうこさん自身が描かれたものだが、「つんつくせんせい」や「まあちゃん」で見慣れた絵とは雰囲気が全然違う。「油絵なんですか?」と聞いたら、「アクリル絵の具。油絵みたいにもなるし、水彩みたいにもなるの」とのことだった。
絵もストーリーも、とにかく私は大好き。
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『もりもりくまさん』
3分くらい時間が余ったので、定番絵本の中からこれを出した。おなじみなので嬉しそう。
時間に合わせて、少しゆっくり読んだ。この絵本は、30秒~4分ぐらいまで読み方を変えられるから、時間調整に最適。
13分ぐらい。
読み聞かせボランティア・ステップアップ講座として、今年は児童文学作家の高楼方子さんをお招きすることができた。
お話への思い ~朗読をまじえて~
『まあちゃんのながいかみ』
「私の作品のなかで一番知られているのは、これだと思います」
高楼方子さんの本名は「まさこ」で、子どもの頃は「まあちゃん」と呼ばれていたそうだ。だから、この「まあちゃん」シリーズのまあちゃんは、高楼方子さん自身なのだ。
『まあちゃんのまほう』
1992年に「こどものとも」としてかかれた絵本。これは、再読を促す絵本だ。
初めはタヌキがどこかに隠れている。そして、犬がどこかへ行っちゃったところから、タヌキが近づいてくる。本物のお母さんのエプロンが壁の向こうにちらっと見えていたり、タヌキが化けたお母さんのスカートの裾からは尻尾がちらっと見えていたり、注意して見ないと気づかない伏線がたくさんある。
タヌキが化けたお母さんが部屋の中でやりたい放題やっている時に、ほんとのお母さんはどうして気づかなかったのかという訳も、ちゃんと絵の中に描かれている。(家庭菜園で働いていたからだ)
このお話を書いたのは、高楼さんがお母さんになったばかりの頃。お母さんというのはちゃんとしていなければならないと思うものの「私だって好きなことして遊びたいのに」という気持ちもあった。そして、自分が子どもの頃は「お母さんがもっとハチャメチャだったらおもしろいのにな」という気持ちと「でも、ほんとにそうだったら困るだろうな」という気持ちと両方あった。そこから、本物のお母さんとタヌキが化けたお母さんが出てくるこのお話が生まれた。
『まあちゃんのすてきなエプロン』
1997年に月刊「こどものとも」で出たものの、先の2冊と違って、これは長いことハードカバーでの発売がなかった。今年になって急に発売されることに。
これは、膝の上にお子さんを乗せて読むか、せいぜい数人ぐらいで読むほうがいい絵本。
高楼さんのお母様は昔、この絵本にあるような足踏みミシンで、よく手作りの服を作ってくれた。子どもの頃って、ポケットが大好き。内緒のポケットも作ってくれた。
まあちゃんはこんな、ひと気のない森の中を一人で歩いて行く。危ないんじゃないか、悪いおじさんが出てこなきゃいいけど、って思ってしまうが、「こんなことできたらいいなぁ」という思いもある。
動物たちがまあちゃんのポケットのハンカチを次々と密かに取っていってしまうが、犬(と鳥)だけは気づいている。取っていった動物は、犬に向かって「内緒、内緒」と合図をしている。
シートに座ってお弁当を食べる場面で、二人のお友達はきちんと靴を揃えているが、まあちゃんだけは放り出してある。
自分の子ども時代の思い出からお話を作っていくことが多い。斎藤惇夫さんに幼年童話を書けと言われて、考えたら、自分は小さい頃のことをとてもよく憶えているということに気づいた。1~2歳の頃のことから、幼児の頃、小学生の頃・・・と。根に持つタイプなのかも。嬉しかったことや楽しかったことだけでなく、嫌だったことや腹立たしかったことや大人への不信感など。子どもの頃は言えなかったけど、大人になってから「あの時ああ言ってやればよかった」と悔しく思うこともある。
「子どもが好きか」と聞かれると、答えられない。だって、子どもの中には意地悪な子や乱暴な子もいっぱいいるから。自分が子どもの頃そういう子どもも周りにいたから。
『つきよの3びき』
これは岡本順さんありきの絵本。岡本順さんの『きつね、きつね、きつねがとおる』という絵本がとても気に入って、編集者にそれを話したら、岡本順さんに伝えてくれた。そうしたら、岡本順さんから夜の動物たちの絵を描いた絵葉書が届いた。
こんな動物の話を書いて岡本順さんに絵を描いてほしいと思って作った絵本。
『とおいまちのこ』
6年生の時に函館から東京に転校したときの思い出。転校した先の子どもたちに函館のことを聞かれて、何気ない街の風景、並木のことや坂のことやギーッと音がしたドアのことなどの記憶がわーっと押し寄せてきて、「もうあそこには帰れない」と思った。新しい友達と一緒に函館に行けたら楽しいだろうな、とも思った。
そんな思い出から、「架空の町から来たかわいい女の子」を主人公にしたお話を作った。絵は、フランスで10年暮らした姉に描いてもらったので、「遠い町」は函館のようでありフランスのようであり。 現実をそのままではなく、磨き上げていくと、非現実になる。
子どもの頃、姉と二人で、いつも広告の裏に絵を描いて遊んでいた。自分では描けないけど、姉だったら描けるから「とおいまちのこ」を描いてもらった。
『おーばあちゃんはきらきら』
おばあさんだとまだ近すぎる。90歳ぐらいの、現実からはみ出してくらいのひいおばあちゃんがいい。思い出の中から光っているものを取り出して書くが、そのままでは普遍的にならないので、磨き上げていく。
高楼さんは好きな歌をノートに書き留めている。 大好きな大西民子さんの歌に
「妻を得てユトレヒトに今は住むといふ ユトレヒトにも雨ふるらむか」
というのがある。出ていった夫のことをうたったのだが、実際は”ユトレヒト”ではなく、新小岩だかどこだか、もっと身近なところだったそうだが、それを”ユトレヒト”というどこかわからない遠い国をイメージする言葉に変えたことにより、この響きによって、美に昇華した。 だから、本当のことでなくてもかまわない。
『おーばあちゃんはきらきら』に書かれている話はほとんど高楼さんの子どもの頃の思い出からできている。
『わたしたちの帽子』
出久根育さんの展覧会を見に、銀座の古いビルに行ったことがある。その時「このビルにはいろんなことがあったんだろうな」と思ってお話を作った。もちろん絵は出久根育さんに描いてもらった。
この女の子たちは、少しずつ少しずつ親しくなっていく。
元気な女の子(長くつ下のピッピのような)が主人公の物語が多いが、おとなしい女の子が主人公でもいいじゃないか。高楼さんもそんな女の子だったから。
この不思議な女の子は過去の子なのか現在か。そして、最後は未来につながっていく。そんなお話。
『ココの詩』
1987年に出版されたもの。これが処女作。
フィレンツェにいたときに、出版の当てもなく、ただ書いた。書き上げて、初めは福音館書店に持っていったら、「半分は書き直してもらわなきゃダメだ」と言われた。それでも斎藤惇夫さんは気に入ってくれていて「リブリオ出版の田中さんならわかってくれるかも」と紹介してくれた。リブリオ出版に行くと「書き直したら全然別のものになっちゃう。このまま出版しよう」ということになった。
でも、出版したときにはすごく叩かれた。
「こんなものはファンタジーでも何でもない」「ヤクザなネズミ(ヤス)に騙される話だ」「こんなもの子どもに読ませるのか」
でも、当時の小学生は大人になってから「当時ものすごいショックを受けた」とか「初恋の人はヤスだった」とかいってくれる人達がいる。
これはあの時だからこそ書けたもので、今ではとてもこんな話を書く勇気はない。
先月、(リブリオ出版がつぶれたため)福音館書店から新装版が出版された。『時計坂の家』『十一月の扉』と一緒に3冊で。
『ココの詩』だけは、姉が表紙を新しく書き直してくれた。構図は同じだが、前の絵は締め切り直前にやっつけ仕事で描いてものだったので、納得がいかなくて心残りだったのだそうだ。
『十一月の扉』
「孤独であること」と「人と触れ合うこと」で、大人への扉を開く少女の物語。作中で主人公の爽子が書く「ドードー森」のお話は、ほとんど高校・大学時代に書いて、大学の時にレポートとして清水眞砂子先生に提出したものを再利用している。
「男の子を主人公にしたお話はないのですか」という質問に対して、この本が紹介された。3巻まで出ている。
『紳士とオバケ氏』
「これは男の子じゃなくておじさんですね。子どもは出てきません」とのこと。このおじさんと、そっくりのオバケが不思議な友情を育んでいく。この話はゲイの人に人気があったりするらしい。
教訓としては「ちょっとずつ世間に出るというのがちょうどいいということですねえ」
『老嬢物語』
最後に「まだ5分ありますよね」と、この『老嬢物語』から1話を朗読してくださった。石井桃子さんの話。
高楼方子さんご自身の朗読だと、おもしろさも倍増する。
今日読んでくださった絵本でもそうだが、本当に読み方が素敵。子どもの台詞は可愛い声だし、全体的に温かくて優しい声で、聞いていて心地良い。これは他の皆も絶賛していた。
あっという間の2時間だった。