Oさん ◯ 絵本『ゆうかんな3びきとこわいこわいかいぶつ』スティーブ・アントニー/作/絵、野口絵美/訳
私 ◯ 素話『谷峠の猫又』 石川県の昔話
私 ◯ 絵本 『わるわるイッサイ』佐々木マキ
台風24号による明け方からの暴風には参った。そのせいか、今日は子どもたちも少なめで、30人。ちょっとやんちゃな男の子が数人騒ぎ気味。
いつものようにOさんの紙芝居から。
これは旭山動物園で本当にあった話です、と始めた。「行ったことある」という子もちらほら。
Oさんは参加型にしたくて、一緒に手を叩いてもらおうとしたが、子どもたちは絵に強く反応した。チンパンジーの大胆なポーズや顔に興奮してしまって、大騒ぎ。それでも、最後の方には一緒に手を叩いたりしてくれた。
終わってから「どこの動物園?」ときいた子がいて、館長先生に「初めにちゃんと教えてくれたでしょ?聞いていなかったの?」と咎められた。別の子が「東山動物園!」と答えて、みんなの拍手をもらっていた。
『ゆうかんな3びきとこわいこわいかいぶつ』
これは何とか落ち着いて聴いてくれた。小動物3匹が怖がっていた怪物は実は優しい怪物だった。子どもたちも最後にはそれがわかったようで、「ほんとはやさしいんだよ」と見抜いていた。でも、怪物の姿が奇妙なのでそのことについてはいろいろつぶやいていた。
ここで私に交代。
『谷峠の猫又』
「さっきは優しい怪物だったけど「今度はほんとに怖いよ、猫又という猫のおばけの話です」と言うと、「知ってる!」の声。
ほんとに怖い猫又を退治に侍がでかけていく話。途中の家に住んでいる婆さんに「猫又を退治に行く」と言うと、「矢を何本持っているのか」ときいてきた。侍は怪しいと思って、ほんとは12本持ってきたが10本と嘘をついた。
果たして、その婆さんが実は猫又だった。10本の矢を数えながら半鐘ではね返し、これで終わりだろうと半鐘をぬいで飛びかかってきたが・・・
「でも、ほんとは矢はあと何本残ってるんだっけ?」と子どもたちにきくと、一斉に
「2本!」と答えてくれた。見事なほど皆で声を合わせて。こういうのって快感だ。
あとでOさんにきいたところによると、「これ、ホントの話?」と盛んに気にしている子がいたとのこと。怖かったかな。
『わるわるイッサイ』
これは私の大好きな佐々木マキさんの絵本。乱暴者でみんなに迷惑をかけているサイのイッサイ。なんとか懲らしめようと、女の子のきのこちゃんが一計を案じる。ダンボールとカーテンを用意して偽の岩を作るところでは、子どもたちはみんな「あ、そうして崖から落とそうとしてるんだな」とわかった様子。
そして、その通りにイッサイがまんまと引っかかって、突進して・・・そこでどうなるか、ちょっと時間を置いてもったいつけてみた。
イッサイは崖から落ちたのか、死んだのか?
期待をもたせてパッとページをめくると、なんと想像を絶するオチで、子どもたちは大笑い。しかも、裏表紙でもまた笑った。
楽しい絵本だなあ。