チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:4年1組(第4回)

◯ 絵本『むらの英雄』わたなべしげお/文、にしむらしげお/絵

◯ 絵本『世界がもし100人の村だったら』 池田香代子/再話

 自分の本を開いて読んでいる子も結構いたが、みんなしまってきちんとこちらに注目してくれた。

 

『むらの英雄』

むらの英雄 (エチオピアのむかしばなし)

 「アフリカのエチオピアという国の昔話です」といって始めた。「英雄」という漢字はみんな読めた。

 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 このお話のおもしろさがわかったかな? 途中でつぶやきが聞こえたから、分かる子はわかったと思う。人の想像で話がどんどん大きくなって、都合のいいように信じられていくおかしさ。

 

『世界がもし100人の村だったら』

世界がもし100人の村だったら

 これは2001年にメールで爆発的に広がった話を絵本にしたもの。今の子どもたちはまったく聞いたことがないという。

 「世界にはどのくらいの人がいると思う?」と聞いてみると「100万人ぐらい」とか「1000億人」とかいろいろ答えが返ってきた。

 ちょっと時間が足りなくなってしまい、早口で読まざるを得なかったのが誤算。でも、興味を持ってくれたらいいなと思う。

 世界には、今も飢えている人がたくさんいること、今安心して生きていられるのは世界の中では運がいい部類だということ、考えてみてほしい。

 ちょっとあわてて最後まで読んだ。

 

15分近く。

 

2018年度18回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『おおかみのまゆげ』YUJI

Oさん◯ 絵本『せんのはっけん』鈴木康広 (かがくのとも2019年2月号)

私    ◯ 絵本『こぶとりたろう』たかどのほうこ/作、杉浦範茂/絵

 

 暴風が吹き荒れていた。そのせいで、子どもたちは十分外で遊べなかったらしい。

それでも、ちゃんと集まって聴いてくれた。

いつものようにOさんから。

『おおかみのまゆげ』

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 最初は、ざわざわしていた子どもたち。主人公の奥さんの迫力あるすごい顔にびっくりして、だんだん話に入り込んできた。おおかみにもらった眉毛をつけてみると、真人間は少なくて、ほとんどの人間はなにかの動物の化身だという。

 終わってから児童館の先生が「みんなは本当の人間かな?」というと「当たり前じゃん」と自信たっぷりの答え。

 

『せんのはっけん』

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 今日は私が長い本を読む予定なので、Oさんには短くて参加型のものをお願いした。それがこれ。いろんな線が出てくる。子どもたちは、初めのうち「それ、線じゃないじゃん」などと言っていたが、要領がわかってからは結構よく当てていた。スイカの線やケーキを切る線など、美味しそうなものもいろいろあったよ。

 

『こぶとりたろう』

こぶとりたろう (単行本絵本)

 これは15分もかかる絵本なので、学校の朝の読書タイムには読めず、児童館で読みたいとずっと思っていた。でも、図書館では貸出中が多く、なかなか借りられなくて、先日やっと借りてこられたのだ。

 「こぶとりじいさん」のお話が出てくる現代版の話。頭を柔らかくして勉強していたたろうの頭に4つのコブが出てしまった。国語・算数・理科・社会のコブらしい。そんなかっこ悪いコブをなんとか取ってもらいたいと、昔話の「こぶとりじいさん」にならって、妹のちょん子とともに、オニを探しに夜中に出かける。

 長いけど、おもしろくて、読みがいがある。たろうがオニと一緒に「五、三じゅうごの、五、四にじゅう!」と歌って踊るところでは、笑いが起こった。

 私もよく練習していったのでうまく読めたし、子どもたちも最後までちゃんと聴いてくれて、よかった。

 

30分。

 

朝の読書タイム:3年1組(第2回)

◯ 絵本『ゆめねこ』真珠まりこ

◯ 絵本『パンダ銭湯』tupera tupera

◯ 絵本『かぞえうたのほん』岸田衿子/文、スズキコージ/絵

 

 元気のいいクラス。とても反応がいい。

『ゆめねこ』

ゆめねこ

 表紙を見せた途端、「目が怖い」の声。そうかなあ。全体的に神秘的な雰囲気なのでそう感じたのかもしれない。

 初めのページで、そのねこが「やあ けんちゃん あそぼうよ」と話しかけてくるところでも、「怖い」などと言っている。お話の中で猫がしゃべるなんて普通のことなのに。

 けんちゃんが何度も、目が覚めてホッとするが、そのたびに猫の耳が生えていたり、しっぽが生えていたり、不思議な事が起こっている。

 おばけが出てくるわけでもないのに、子どもたちは怖がっている様子。私はどこが怖いのかわからなかったが、そういえば作者の真珠まりこさんも「怖い絵本」とおっしゃっていたような。

 最後にやっと本当に目が覚めてホッとしたところで、お母さんにしっぽが生えているのに気づいて子どもたちは「ああっ」と言っていた。

 

『パンダ銭湯』

パンダ銭湯

 このクラスでも「知ってる~」の嵐。中でもひとり、先取りして説明しようとする子がいて、「ネタバレ厳禁」と言っても通じなかった。まあ、邪魔になるほどじゃなかったから、放っておいたけど。

 最後の場面で、お父さんパンダの耳の後ろに塗り残しがあるところ、知っている子がさっさと指摘して、みんな「あ、ぬってない」と盛り上がった。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 最後は定番絵本。といっても、すごく久しぶりで、覚えていない子が多いようだった。

 「へんなひと かぞえうた」で異様に盛り上がって、次の「すいぞくかん かぞえうた」に進んでもまだ収まらない。「腐ったきゅうり食べたら絶対腹壊すぞ」などとやり取りしていて、ちょっと困った。こんなの初めて。

 

11分。

朝の読書タイム:2年2組(第1回)

◯ 絵本『オオカミのはつこい』 きむらゆういち/文、田島征三/絵

◯ 絵本『パンダ銭湯』tupera tupera

 

 なんと、このクラスは今年度初めて。そしておそらく最後。うかつだった。それなら定番絵本を入れるべきだったな。

 

『オオカミのはつこい』

オオカミのはつこい

 田島征三さんのダイナミックな絵がすばらしい。このオオカミシリーズはこれで5冊目らしい。強そうだけど、ちょっと抜けていて、なぜか憎めないオオカミが主人公。

 今回は、かわいいメスオオカミに出会って、なんとかアピールしようとするのだが、すべて裏目に出てしまう。

 獲物をかっこよく捕らえるところを見せようとしたが、すばやく逃げるノネズミやウサギに翻弄されて「まるで おどけて おどっているみたいです」というところなど、見開きのページいっぱいに涙目で身を捩っているオオカミが描かれていて、すごい。

 子どもたちが一番反応したのは、遠吠えに力が入りすぎて「ウヒョヒョヒョヒョ~ン!」となってしまったところ。私がうまく読めたってことかな。

 最後はめでたしめでたし。

 

『パンダ銭湯』

パンダ銭湯

 これは人気の絵本なので、口々に「あ、知ってる」「それ、好き!」「図書館にもある」などと盛り上がる。

 セリフみたいになっているところが多くて、ちょっと読みにくいのだが、指さしながらなんとか進めた。

 やっぱりおもしろい。子どもたちも、さっきの絵本とは打って変わって、いろんな茶々を入れてくる。それもまあ、楽しく聴いてくれたってことかな。

 

10分。

朝の読書タイム︰1年1組(第2回)

◯ 絵本『まめとすみとわら』せなけいこ

◯ 絵本『ちくわのわーさん』岡田よしたか

◯ 絵本『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 このクラスは、なんとまだ2回め。しかも前回は、去年入学して間もない5月のこと。6年生までのいろんなクラスに入るようになってから、1つのクラスに行く回数は減ってしまった。しかたないけど。

 

『まめとすみとわら』

まめとすみとわら

 人気の絵本らしく「知ってる~」の声が上がった。

 これはおそらく昔話をもとにしている。お鍋で豆を煮ていると一粒の豆が飛び出したところから始まる。それを見てお鍋の下の火の中からわらと炭がひとかけ飛び出してくるところなど、かなり昔だ。炭火で煮ていたってことだから。まあ、子どもたちは違和感を持った様子ではなかった。

 川を渡る場面では「あ、わらが橋になればいい」と予想している子が何人もいた。

 最後の「ほーら、いまでも そらまめには、くろい いとで ぬった あとが あるでしょう」にはキョトンとしていた感じ。そら豆を実際に見たことのある子はそんなにいないんだろうなあ。

 

『ちくわのわーさん』

ちくわのわーさん

 これも人気。「あ、それおもしろいんだ」と嬉しそうに言う子がいた。ちくわがうねうね歩いていくところや、途中で出会うマカロニやスパゲッティやドーナツや巻きずしなんかとのやり取りがとぼけていておもしろい。

 最後におでんになった場面では「ほぉ~」と声が上がった。「昨夜おでん食べた人?」と聞いたら数人手を上げた。

 

ここからは定番絵本。といっても、このクラスにとっては8ヶ月ぶり2回目なんだけど。

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 「あ、覚えてる~」と言う子と「?」という子がいた。でも、読み始めると思い出したみたい。明るくて、言葉も調子よくて、いつ読んでも楽しい絵本。てんこもりのもりそばや、くまさんの力こぶや、たくさんのごちそうなど、驚きの声を上げながら見ていた。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 「これは覚えているでしょう?一緒に言ってね」といって、ゆっくり見せながら、一緒に声を出してもらった。こうして参加型にするのも楽しい絵本。

 時間があったので、いつもよりかなりゆっくりと読んでいったのだが、終わったら「早っ」と言われた。

 

13分ぐらい。

 

朝の読書タイム:特別支援学級(第1回)

◯ 絵本『いっすんぼうし』はたこうしろう

◯ 絵本『カニツンツン』金関寿夫/文、元永定正/絵

 

 私にとって初の特別支援学級での読書タイム。3つの支援学級の子どもたちが集まって、全部で10人ぐらい。みんなとても行儀よく待っていてくれた。

 

『いっすんぼうし』

2いっすんぼうし (日本昔ばなし絵本)

 「いっすんぼうしのお話知ってる人?」ときいてみたら、半分ぐらいの子が手を上げた。知っていても楽しいはず。

 「いっすんぼうし」はたくさんの絵本が出ているが、私はこの絵が気に入った。いっすんぼうしがとても可愛いし、鬼も迫力がある。

 7~8分かかったが、みんな静かに聴いてくれた。

 

カニツンツン』

カニ ツンツン (こどものとも傑作集)

 次は気楽に楽しめるナンセンス絵本を、時間に合わせてちょっと早口で読むことにした。私の定番絵本。

 笑い声は起こらなくて、無反応だなあと思ったが、終わって振り向くと笑顔が見えたのでホッとした。

 

15分。

 

2018年度17回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居 『おもちおばけ』古山広子/脚本、福田庄助/絵

Oさん◯ 絵本『かえるをのんだととさん』 日野十成/再話、斎藤隆夫/絵

私  ◯ 素話『まさかの話』

私  ◯ 絵本『にたものどうし』 奥井一満/文、U.G.サトー/絵

 

 4時からの予定で行ったのだが、児童館の都合でいろいろあって、実際に始められたのは4時20分頃。インフルエンザは、まだここでは流行していないとのこと。

 

『おもちおばけ』

おもちおばけ (紙芝居ベストセレクション 第3集)

 今の時期にちょうどいい紙芝居。おもちのおばけに捕まってしまった父親を取り返すためにがんばる男の子。

 それほど怖くはなく、おもちがプーッとふくらんで中に取り込まれてしまうところ、そのまま縮んで閉じ込められてしまうところ、助けるために再度火鉢であぶってふくらませていくところ、なかなかおもしろい。

 最後は、部屋を綺麗にしておかないとおばけが住み着いてしまうのだという教訓じみた感じになっている。

 

『かえるをのんだととさん』

かえるをのんだ ととさん―日本の昔話 (こどものとも絵本)

 有名な昔話だが、うまく絵にしたものだと思う。派手でわかりやすく、次々といろんなものを飲み込んでいくおじいさんに、子どもたちも驚いたり喜んだりしていた。

 ただ、次に何を飲み込むかが絵でネタバレしてしまうのが、絵本の弱点かな。

 

ここで私に交代。

『まさかの話』

 おじいさん繋がりで、「お話を聞くのが大好きなおじいさん」と言うところから始めた。実は吉四六(きっちょむ)さんのとんち話のひとつ。

 吉四六さんがおじいさんにお話を聞かせるという二重構造になっているため、語り方に気をつけた。吉四六さんのお話と、それを聞くおじいさんと吉四六さんのやりとりが混乱しないように、口調や間を工夫した。

 おかげで子どもたちはちゃんと理解してくれたようで、最後におじいさんが約束を破って「まさかそんなこと・・・」と言ってしまう場面では「あああ」という声も上がった。まあ、それ以上に自分たちが「え~、ありえない」と叫んでいたが。

 

『にたものどうし』

にたものどうし かがくのとも

 Oさんの紙芝居と絵本がどちらもちょっと長めのお話だったので、私は軽いものを選んできた。

 これは自然のものと人間の作ったもので似ているものを挙げていく絵本。さっきの素話に出てきた「とんび」が最初のページに出てきて、ちょうどよかった。とんびとハンググライダー、似ているね。他には、カマキリの足と電気スタンド、魚の鱗と屋根の瓦、などなど。

子どもたちは「ああ、似てる」とか「似てないよ」とか言いながら見ていた。

 

25分。