Oさん◯ 絵本 『うまれたよ!カタツムリ』ボコヤマクリタ/作、武田晋一/写真
Oさん◯ 大型絵本 『スイミー』 レオ・レオニ/作、谷川俊太郎/訳
私 ◯ 素話 『トラとカタツムリの競走』 山口県の昔話
私 ◯ 絵本 『むつごのこぶたの さかなつり』なとりちづ(こどものとも年中向き2011年4月号)
いつもの通りOさんと二人で。Oさんは選書も構成もとても上手なので、私もやりやすい。今日はメールで「科学絵本とスイミーの大型絵本にします。カタツムリと魚で初夏の感じです」と昼過ぎに連絡をもらったので、それに合わせて私もカタツムリの出てくる昔話と、魚つりの絵本を選んできた。
4時半からなので少し早めに行ったのだが、それからお集まりで、先生が歌を歌わせたりしている。結局おはなし会を始められたのは4時40分頃だった。子どもたちは40人以上いて、落ち着かせるのに苦労している様子。
まずはOさんから
『うまれたよ!カタツムリ』
まだざわついているが、Oさんはしかたなく始める。先生がにらみをきかせたせいか、読んでいるうちに少しは落ち着いてきた。
これは写真の科学絵本。カタツムリが卵から孵る様子、赤ちゃんカタツムリの様子など、写真と説明で興味深い。でも、遠くからは可愛い赤ちゃんカタツムリは見えにくかったかもしれない。殻も半透明だし。
殻の端がまくれ上がると大人になった印なんだって。私も初めて知った。
『スイミー』
まだ並んで座る前から、目ざとく見つけた子が「スイミー読むの?」と気にしていた。さすがにこれはみんなにお馴染みの絵本なのだろう。
大型絵本にすると、絵の素晴らしさが際立つ。私は脇で絵本を押さえる手伝いをしながら、見とれてしまった。
子どもたちは最後の方で「さっきのマグロはどれ?」ときいてくる。初めにスイミーの仲間たちを食べてしまったマグロが、また出てきたのか、と気になったらしい。
スイミーが新しく見つけた仲間たちと、大きな魚の形になって一緒に泳ぎ、マグロたちを追い出した場面。マグロは2匹いるようだが、どちらもしっぽしか映っていない。
子どもって、そういう細かいところも気にするんだなあ。
ここで私に交代。
『トラとカタツムリの競走』
「さっきカタツムリの赤ちゃんの絵本を読んでもらったよね。カタツムリは生まれた時からちっちゃい殻を背負っているんだね。次のお話にもカタツムリが出てきます。
トラとカタツムリのお話。山口県の昔話です。日本にも大昔はトラがいたそうですが、絶滅してしまったそうです。でも、お隣の朝鮮半島や中国やインドにはトラがいたので、それで日本の昔話にもトラが出てくるのかもしれませんね。」
と、ネットで調べた情報をちょっと披露してから、語り始めた。
トラとカタツムリが駆けっこをするのだが、なぜか何度やってもカタツムリが勝ってしまうという話。
「2匹いるんじゃないの?」という子がいた。
そういうお話もあったけど、このお話ではカタツムリはトラのしっぽにくっついて、ゴールした時にちゃっかり降りて、「とっくに着いていましたよ。」とすましていたのだ。
単純で短いお話だが、集中して聴いてくれた。一人を除いては。その子は「お話長いよ~。眠いよ~」とぐたぐた言っていた。まあ、そういうこともあるね。
次の絵本を出した時もまだ「長いから眠くなっちゃう。寝てよう」などと言うので、「いいよ、寝てても」と軽くかわした。
『むつごのこぶたの さかなつり』
「スイミーはお魚でしたが、これはこぶた達が魚釣りに行くお話です。」
六つ子のこぶたたちが魚釣りに行き、苦労して大きな魚を釣り上げるが、もう少しのところで逃げられてしまう。
家に帰った六つ子はお母さんにその話をする。そして、お母さんが持っていた布から思いついて、布をはぎ合わせて釣り落とした大きな魚を作ろうということになる…。
この絵本は全編、布を縫いつけたアップリケで描かれている。立体感があって、素敵だ。釣り糸などは細かく刺繍されている。
まずまずちゃんと聴いてくれたからよかった。
実質20分。