『もったいないばあさん』『おべんとうバス』で有名な真珠まりこさんをお招きして講演会を開いた。
真珠さんは「話したいことがたくさんあるので、早口になってすみません」と言いつつ、素晴らしいお話をたくさんしてくださった。
「ケチは執着、もったいないには愛がある」のだそうだ。「もったいないばあさん」は、来年15周年を迎えるので、記念の1冊として川をテーマに循環を語る絵本を製作中だとのこと。
真珠さんは、ご自分の絵本をどれも自分の子どものように愛していて、だからこそ、妥協はしたくないという。後で言い訳をしなくちゃいけないような本にはしたくない、と。そのため、まだ新人の頃から編集者と激しくぶつかったこともある。
また、「もったいないばあさん」を通じて、世界の子どもたちに起こっている問題や、生き物が絶滅していく問題について、わかりやすく伝えて考えてもらう活動もしている。「もったいないばあさんのワールドレポート展」を全国で開いていて、絵本にもした。
また、絵本は子どもの想像力を育むもの。小さい子向けの絵本『イカになあれ』では、自分だったらどんなイカになるのか、どんな事をしたいのか、想像してほしい。
また、怖い絵本もかいた。怖いけど目が離せない『ゆめねこ』。
『おたからパン』は、今の若い人たちに、コツコツ努力することの大切さ、本当の宝とは他人から奪うものではなく自分の中に育てるもの、を伝えている。かいた時はそんなことは狙っていなくて、ただいい話だと思っていたのだが。
『にこちゃんとぷんぷんまる』は、危なく絶版になるところだったが、発達障害の子がこの絵本しか見ない、という複数の声を頂いて重版が決まった。
これもそう狙ったわけではないので、びっくりした。
1時間半ぎりぎりまでお話。質問にも答えてくださって、その後サイン会。1時間以上かかったが、最後まで一人ひとりに丁寧に絵を付けてサインをしてくださった。