チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:2年1組(第7回)

◯ 『わたしはあかねこ』 サトシン/作、西村敏雄/絵

◯ 『わたし』 谷川俊太郎/文、長新太/絵

◯ 『しんじなくてもいいけれど』 内田麟太郎/作、早川純子/絵

◯ 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 赤いほっぺの元気な2年生たち。「椅子だけ持って、見えやすいところに移動して!10秒ね!」と言うと、ニコニコしてすぐに動いた。

 

『わたしはあかねこ』

わたしはあかねこ

 しろねこ母さんとくろねこ父さんから生まれたこねこたちのうち、1匹だけが赤いねこ。家族はみんな白と黒なので、あかねこのことを心配してなんとか白か黒にしようといろいろ提案してくる。でも、あかねこは自分の色が好き。変えたくない。そこで、家を出る決心をする。

 他とは違う自分をはっきり肯定しているあかねこがすごい。そして、ありのままの自分を認めてくれる相手を見つけて幸せになるというハッピーエンドもいい。

 子どもたちはそんな難しいことは多分考えていなくて、生まれたこねこたちがカラフルなので「わあ~」「いろんな色だ」などと喜んでいた程度。でも、何かが心に残るといいな。

 

『わたし』

わたし (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん)

 「わたし」つながりで、この絵本を選んだ。ロングセラーの名作なのだが、知っている子はあまりいなかった。

 わたし

 おとこのこから みると おんなのこ

など、1ページ毎に「うん、うん」と大きくうないてくれる子どもたちがかわいかった。さすが、2年生はちゃんと意味がわかるんだね。

 おかあさんから みると

 むすめの みちこ

のところでは「みちこっていう名前なんだ?」と納得している。思ったことを全部口にするのが低学年の特徴だ。

 

『しんじなくてもいいけれど』

しんじなくてもいいけれど

 次は迫力ある絵とびっくりする内容の絵本にした。これはストーリーというより絵を楽しむものなので、1ページ毎にしっかり絵を見せる時間をとった。

 子どもたちはそれぞれ「しんじる!」「しんじな~い!」などと答えてくれる。

 こんなに でっかい 木だった

のところで、ほとんどの子が「あるある!」というのには驚いた。自転車で枝に登れるくらい大きな木が描かれているんだけど…。子どもにとっては木は大きくて当たり前なのかな。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 あと1~2分になったところで、「こんにちワニ!」とリクエストが出たので、定番のこの絵本を出す。「分かる人は一緒に言ってね」というと、みんなで声を合わせてくれた。いい感じ。

 

10分。

 

親子の広場

◯ 絵本 『ブーブーブーどこいった』 西村敏雄

◯ 大型絵本 『サンドイッチ・サンドイッチ』 小西英子

◯ 紙芝居 『たんたんとんとん』仲川道子/作、三石知佐子/絵

◯ 大型絵本 『なにをたべてきたの?』 岸田衿子/作、長野博一/絵

◯ 紙芝居 『みんなでたいそう』 新沢としひこ/作、長谷川義史/絵

◯ 大型絵本 『れいぞうこ』 新井洋行/絵

 

 未就園児と母親18組。赤ちゃんは少なくて、駆け回れる2才児以上の子が多かったようだ。「これなら、ちゃんとしたお話の絵本も行けるかな?」と期待したのが間違いだった…。

 自由遊びから、お集まりして、おかあさんといっしょに座る。「一人で座れる子は前に来て座っていいよ」と声をかけると4歳ぐらいの子が数人前に来た。しかし、紹介が終わってさあ始めようとすると、その二人が「トイレ行ってくる~」と大きな声で言ってドタバタと走っていった。苦笑。

 ともかく、始めることに。

 

『ブーブーブーどこいった』

ブーブーブーどこいった

 まずはSさんがお話の絵本を読んだ。 

 いなくなったこぶたちゃんたちを探すお母さん。ブーブーという声を頼りに探すものの、ラッパの音だったり、自動車の音だったり、おならの音だったり・・・。

 繰り返しが多くてリズムもいいし、楽しい絵本。西村敏雄さんのとぼけた温かい絵もいい。

 しか~し、今日の子どもたちは全然落ち着かなかった。さっきの2人が特に、立ったり座ったり、前に出てきたり、どこかへ行ったり。他の子達より年長で背が高いので立ってしまうと後ろの子が見えないではないか。そのくせ、別の小さい子が立つと「見えない~!!」と叫ぶ。困ったちゃんだった。後ろのもっと小さい子たちでちゃんと見ている子もいっぱいいたのに。

 

『サンドイッチ・サンドイッチ』

サンドイッチ サンドイッチ (幼児絵本シリーズ)

 次に私が大型絵本を読む。これは大型絵本なので大きいし、リアルな食材がバーンと出てきてサンドイッチを作っていく話なので、単純でおいしそう。

 さっきの子たちもやっと注目してくれて、少し落ち着いた。「トマト好き~」「私チーズも好き!」などと声がかかるくらいはオッケー。

 最後にサンドイッチが出来上がると、私が何も言わないうちから前に出てきて「食べよう!」と取って食べる真似をするおしゃまさん。私は手にとって他の子にもわけてあげた。(ごっこ遊び)

 

『たんたんとんとん』

たんたんとんとん (ことばとからだであそぼう!-2・3歳児のふれあいあそび-)

 次にSさんが紙芝居を演じた。肩たたきの絵本。これも単純で小さい子向け。

 お母さんに肩たたきをしていると、ネコも肩たたきをしてもらいたがり、してあげるとグーンと伸びる。カメは首が伸びる。

 絵も見やすくとっても楽しい絵本。肩たたきをするところは、私も脇で一緒に肩たたきの仕草をした。

 うーん。しかし、子どもたちは落ち着かない。

 

『なにをたべてきたの?』

なにをたべてきたの?

 また私が大型絵本を読む。

 これはとても有名なロングセラーの絵本だ。知っている子も多いのではないかと思ったが、どうだろう? 「知ってるー」という声は出なかった。

 これも、ぶたがリンゴ、レモン、メロン、ぶどう、と次々と食べていくので、子どもたちの興味をひいたようだ。自分たちの好きな食べ物がアップで描いてあると、さすがに注目してくれる。

 でも、ちゃんと聞いていたかどうかは…。

 

『みんなでたいそう』

みんなでたいそう (ことばとからだであそぼう!-2・3歳児のふれあいあそび-)

 元気すぎる子どもたちに少し体を動かしてもらおうと、Sさんが体操の紙芝居をした。いろんな動物のまねをしたりする単純な体操が1画面ごとに出てくる。

 みんなに立ってもらって、やってもらったが、駆け回る子はあまり乗ってこなかった。もっと小さい子を抱っこしているお母さんたちのほうが一生けん命やってくれた。

 最後にSさんが「はい、おしまい」と言ったため、解散だと思ったのか、みんなバラけそうになって焦る。私があわてて、「もう一度座って集まって~」と声をかけた。

 

『れいぞうこ』

れいぞうこ (あけて・あけてえほん)

 私がまた大型絵本。今度は絵本そのものが冷蔵庫になっていて、呼ばれた食材が返事をして出てくるお話。これもいいのだが、ちょっと地味だったかも。あっという間に終わってしまった。

 

 場合によってはもっと読もうかと用意はしてあったが、この様子では限界だと思い、おしまいにした。

 

 20分。

 

 

 

今年度18回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居 『ふしぎなうろこだま』常光徹/脚本、二俣英五郎/絵

Oさん◯ 絵本 『こぞうさんのおきょう』 新美南吉/作、黒井健/絵 『がちょうのたんじょうび』に収録

私  ◯ 素話 『へび息子』広島県の昔話

私  ◯ 絵本 『おおきなカエルディダリク』 オーストラリア・アボリジニ・ガナイ族のお話 加藤チャコ/再話

 

 4時からのはずだったが、館長先生の指示で子どもたちは館庭を3周走ってからお集まり、その後みんなで春の歌を4曲ぐらい歌って、やっと始められるかと思ったら、子どもたちの間のいざこざについての指導があり、結局4時20分ぐらいになってしまった。まあいいけど。

 

『ふしぎなうろこだま』

ふしぎなうろこだま (ともだちだいすき)

 

 まず、Oさんの紙芝居から。

 子どもにいじめられているヘビを助けたおじいさんがお礼に不思議なうろこ玉をもらう。出だしはなんだか浦島太郎みたい。

 このうろこ玉はなんでも願いを叶えてくれる不思議なうろこ玉だった。しかし、これが盗まれてしまう。取り返してこようと繰り出したのが、かわいがっている犬と猫。苦労の末やっと取り返したうろこ玉を、帰りがけにうっかり川に落としてしまい・・・

 子どもたちはシーンとしてよく見ていた。見やすいところへ移動する子もいた。

 

『こぞうさんのおきょう』

がちょうのたんじょうび

Oさんが続けて絵本を出す。

新美南吉さんって知ってる?」には「?」「聞いたことはある」

「ごんぎつねを書いた人だよ。教科書に載ってるでしょ?」⇒「うーん。4年生だと思う。見たことあるから」

 この絵本の中から、短い『こぞうさんのおきょう』を読んだ。なんとも可愛いお話だ。絵は春爛漫という感じで明るく、小僧さんのかわいい様子もピッタリ。

 ほんの数分で終わった。

 

『へび息子』

 ここで私に交代。

広島県の昔話です」と始めた。この話では、おじいさんとおばあさんが我が子のように育ててきたヘビの名前だ「ハル」になっているのだが、子どもたちの中にハルちゃんやハル君がいたらかわいそうなので、名前はなしにした。

 いいヘビ息子だったが、だんだん成長して大蛇になり、近所の人が「そのうち食べられてしまうから、始末してくれ」と言い出す。おじいさんとおばあさんは殺すには忍びず、やむをえず山奥に捨ててくる。

 そのヘビは山奥で穴を掘り、池を作った。春になると池の畔に桜が咲き誇り、村人たちが花見にやってきた。そして子どもが誤って池に落ちてしまい・・・

 この話は孝行息子(ヘビだが)の話で、後味もいい話だと思う。

 ヘビの昔話を探していたら、たくさん出てきたが、ヘビが悪者だったり、悪くはないのに退治しようとする話だったり、お嫁さんが実はヘビだったり、なかなかいい話がなかった。この「ヘビ息子」はいい感じだ。

 

『おおきなカエルディダリク』

おおきなカエル ティダリク―オーストラリア アボリジニ・ガナイ族のお話 (こどものとも世界昔ばなしの旅2)

 続いて、最後に絵本を。

「ヘビの話の次はカエルの話だよ」といったら、「ヘビはカエルを食べるんだよ」と物知り顔の子。まあね。

 オーストラリアの話。のどが渇いてそこら中の水を全部飲み干してしまったおおきなカエルのティダリク。他の動物達は困って、ティダリクを笑わせて水を放出させようと頑張る。でも、笑わせようといろんな芸をしても、ティダリクはむっつりしたまま。

 最後にウナギのノンヤンが怒りを爆発させると、自分の体がこんがらがってしまい、ついにティダリクが吹き出して、水を全部吐き出す。

 それで動物たちは大喜びなのだが、聞いている子どもたちは一斉に「きったね~!」「それ飲むのかよ」「ゲロじゃんか」と。

 まあ、そうだよね。あはは。

 

22分ぐらい。44人。

 

朝の読書タイム:5年2組(第3回)

◯ 絵本 『100万回生きたねこ』 佐野洋子

◯ 絵本 『こんとごん てんてんありなしのまき』 織田道代/文、早川純子/絵 「かがくのとも」2017年3月号

 

 本当は5年1組の割り当てだったのに、何を勘違いしたのか2組に入ってしまった。2組の割り当てだったKさんが後から来て、私がいるのを見て機転を利かし、1組に入ってくれたので、私は終わって引き上げるまで全然気が付かなかった。

 

『100万回生きたねこ』

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

 今日はこの『100万回生きたねこ』と『わすれられないおくりもの』の2冊を持って来て、どちらにするか決めかねていた。

わすれられないおくりもの (児童図書館・絵本の部屋)

 

 まず聞いてみた。

100万回生きたねこ』を知っている人?  ⇒ ほぼ全員

それを読んだことのある人?  ⇒ 5~6人

『わすれられないおくりもの』を知っている人 ⇒ 数人

 

 そこで、どちらを読んでほしいか聞いたら、『100万回生きたねこ』が多かったので、こちらにした。

 これは言わずと知れた名作中の名作で、大人でも泣ける絵本なのだ。高学年でこそ読んで欲しいのだが、その頃になるとあまり絵本に手を出さない。こういう機会に読んで聞かせないと…。

 そして、集団読み聞かせがしやすい! 絵はすべて右ページの全面。左ページははすべて白地に文章のみが読みやすい文字で書かれている。

 生まれ変わるたびにいろんな飼い主に愛され、ねこが死んだときはどの飼い主も泣いて悲しみ土に埋葬する。でも、ねこはどの飼い主も大嫌いだった。

 ついに誰のねこでもなくのらねこになった時、100万回生きて100万回死んだのを自慢する、自分だけが大好きな傲慢なねこ。ところが、白いねこに出会い、自分より大事に思える存在を知った時・・・。

 やっと泣かずに読めるようになった私だが、読んでいるうちにやっぱりうるっとなりそうになった。

 子どもたちもシーンとしてよく聞いてくれた。

 

『こんとごん てんてんありなしのまき』

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 しんみりしたまま一日を始めさせるのも気の毒だったので、気分を変えるために今気に入っているこの絵本を読むことにした。

 5年生はストレートに声には出さないが、あちこちでクスッと笑う様子が感じられた。濁点がつくとこんなに変わるって、おもしろいよね。

 

 10分。

朝の読書タイム:3年2組(第4回)

◯ 絵本 『きんのねこ』 八百板洋子/再話、平子真理/絵 「こどものとも」2006年11月号

◯ 絵本 『こんとごん てんてんありなしのまき』 織田道代/文、早川純子/絵 「かがくのとも」2017年3月号

 

3年生は40人ぎりぎりで、教室も机がぎっしり。真ん中に寄ってくることもままならない。だからちょっと下がって、なるべく見やすいように私が気をつけることに。

 

『きんのねこ』

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 これは大好きな絵本なのだが、月刊誌で終わってしまい、ハードカバーになっていないのが残念。

 ベラルーシの昔話。なんといっても、絵が美しい。平子真理さんは日本画家なのだそうだ。繊細で写実的でありながら、物語の世界にも馴染む。まず、この美しい金色の猫!本当の猫のようにリアルに描かれているが、人の言葉をしゃべっても違和感はない。そして、毛を逆立てて怒る場面はまたまた圧巻!

 お話は、昔話によくある、貧乏で慎ましい老夫婦がきんのねこの魔法で幸せになり、それを見た隣の欲張りな金持ち夫婦が逆にすべてを失うというもの。

 結構長いのだが、子どもたちはシーンとして聴き入っていた。

 

『こんとごん てんてんありなしのまき』

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 3年生ではどうかな?と思って、またこれを読んでみた。やっぱり反応が違う。

濁点があるのとないので雰囲気や意味がガラッと変わってしまうおもしろさがちゃんとわかり、よく笑ってくれた。

 基本は言葉遊び。でも、よく見るとそれぞれストーリーになっているので、そこもおもしろい。

 3年生はいつもはとても静かで、あまり声に出して反応してくれないのだが、今日は今までで一番反応が良かった。

 

10分。

朝の読書タイム:1年3組(第3回)

◯ 絵本 『カニツンツン』 金関寿夫/文、元永定正/絵

◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本 『こん と ごん てんてんありなしのまき』 織田道代/文、早川純子/絵 “かがくのとも” 2017年3月号

◯ 絵本 『みんながいこつ』 たなかひろこ/文、たなかやすお/絵

◯ 絵本 『ふしぎなナイフ』 中村牧江林健造/作、福田隆義/絵

◯ 絵本 『もりもりくまさん』長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

 

 1年生は今、国語で昔話を勉強しているということなので、代表的な昔話を読もうかと考えていたのだが、朝図書館に寄って司書の先生にうかがったところ、1年生はだいぶ頑張って、もうほとんど読んでしまっているとのこと。

 

 教室に入って挨拶を済ませると、担任の先生が「指導があるのでちょっと離れていいですか」とおっしゃって、席を外された。全然構わない。

 「日本の昔話、読んでるんだって?」「読んだ~!」

 「浦島太郎読んだ人?」「はーい!」

 「桃太郎は?」「は~い!」

って感じで、やっぱり昔話はほとんどの子が読んだみたい。

 

『カニツンツン』 

カニ ツンツン (こどものとも傑作集)

 これはこのクラスでも初めての子が多かったらしく、昨日に増して大笑い。何がそんなにおかしいのかって聞きたくなるほど笑ってくれた。

 音のリズムと、カラフルな絵かな? 主人公(?)の赤いカニ(?)が毎回「ツンツン」などと言うのも大受けだった。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 これも定番絵本。前にも読んだことがあるので「あ、知ってる!」「それ、おもしろいんだよね」「また聞きたい!」などと声が上がった。

 今の子どもたち「ひとつ、ふたつ、みっつ・・・」の数え方がよくわからない子が多いので、この絵本がきっかけになって覚えてくれるといいなあ。

 

『こん と ごん てんてんありなしのまき』

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 3ページぐらいから「ああ、そういうことか!」と気づいた子がいた。やっぱりブタが飛ぶところでは大笑い。それだけでもおもしろいよね。

 読み終えてから、最初の方のドアを開けて入るところと、最後のドアから出てくるところを見比べさせて、ドアの向こうの不思議な世界に行っていたのだとわからせるようにした。

 

『みんながいこつ』

みんながいこつ

 おもしろがって見ているが、やっぱりアイスを食べる場面では「食べられるのか?」「食べられないよ、骨の間から出てきちゃうよ」とかなり気にしていた。最後の方になってもまだ納得行かない様子の子がいた。

 終わってから「みんなの体の中にもがいこつがあるんだよ」というと、

「知ってる~」

「でも、ない人もいるよ。生まれる前の赤ちゃん」

と知ったかぶりの子もいた。まあ、突っ込まないでおく。

 

もうすでに時間になっていたのだが、まだ先生が戻らないので、短い絵本でつないでいくことにする。

 

『ふしぎなナイフ』

ふしぎなナイフ

 このクラスでは、意外にも、知らないという子が多かった。

 最初の方の「まがる」「おれる」辺りは許容範囲だったが、「ほどける」くらいになると「え~?!」「ありえない」と声が上がり始める。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 そして、定番絵本のこれ。ちょっと早口で読んでみた。子どもたちにもおなじみの絵本だ。

 くまさんがお料理しているとところで「わあ、すごい、いっぱい」と声が上がった。そのすぐあとに「もりもり おきゃくが やってきた」となるから、納得行くはず。

 

15分。

 

 

 

朝の読書タイム:1年1組(第5回)

◯ 絵本 『みんながいこつ』 たなかひろこ/文、たなかやすお/絵

◯ 絵本 『こん と ごん てんてんありなしのまき』 織田道代/文、早川純子/絵 “かがくのとも” 2017年3月号

◯ 絵本 『ふしぎなナイフ』 中村牧江林健造/作、福田隆義/絵

◯ 絵本 『カニツンツン』 金関寿夫/文、元永定正/絵

 

 2週間休みだったので、学校へ行くのは久しぶり。まだ寒いので雪の絵本を読もうかとも思ったが、「季節の先取りが大事!もう2月だから春の絵本に切り替えたほうがいい」と思い直した。とはいえ、春の絵本は用意していなかったので、今回は季節関係なく、言葉遊びのような絵本を中心に構成した。

 1年生は挨拶も元気だし、反応もストレートに返ってくるので楽しい。

 

『みんながいこつ』

みんながいこつ

 みんながいこつだけど、普通の子どもたちのように遊ぶ。でも、がいこつだから、ガチャガチャに絡まったり、自分たちがジャングルジウになったり、びっくりするような遊び方もある。

 1年生はびっくりしながら見ていた。がいこつたちがアイスクリームを食べる場面では、「え?食べられるの?」などと言っていた。

 そして、極めつけは最後の方で「あー おうちに かえる じかんだよ」と、がいこつたちが服を着て靴を履いている場面。驚きの声が上がった。次のページで普通の子どもになっているのを見ると、「??」だったようだ。

 ストーリーもほとんどないけど、なんだかとっても楽しい絵本だ。

 

『こん と ごん てんてんありなしのまき』

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 月刊「かがくのとも」の最新号。昨日買ってきたばかりのほやほや絵本だ。

てんてん(濁点)が付くと変わっちゃうというおもしろさが可愛い絵でうまく表されている。

 初めにちょっと導入。

「みんなはもうひらがなも全部習ったから、てんてんが付く字も読めるよね。“さ”にてんてんが付くとな~んだ?」

 「ざ!」

もうすぐ2年生なんだからさすがに大丈夫だね。

 濁点のない方のキツネ(こん)は女の子で、濁点のある方のキツネ(ごん)は男の子に見えるので、読み方もちょっとだけ声色を使って区別してみた。

 まあ、そうでなくても「とんとんとん」は自然に優しい声になるし、「どんどんどん」は大きくて力強い声になるよね。そういうおもしろさもある。

 初めのうちはキョトンとしていた子どもたちも、ぶたが出てきた辺りから乗ってきて、「ふたがとぶ」と「ぶたがとぶ」のところでは大笑い。

 言葉のおもしろさが完全にわかるにはもう少し年齡が上のほうがいいのかもしれない。でも、そこは絵のおもしろさで補って、1年生も楽しんでくれたようだ。

 

『ふしぎなナイフ』

ふしぎなナイフ

 これはあまりにも有名なロングセラーの絵本。久しぶりに読みたくなって持ってきた。聞いてみると、知っている子がほとんどだった。幼稚園や保育園でも活用されているんだろうな。

 それでも、読み始めるとみんな夢中。

「え~! ありえない」とか「わあ!」とか声を上げたり笑ったりしながら、楽しんでいた。

 これは図書館で借りてきた絵本なのだが、年季が入っていて、しかもずいぶん読まれている様子がわかる。破れたりはしていないけれど。

 

『カニツンツン』

カニ ツンツン (こどものとも傑作集)

 これは私の長年の定番絵本の一冊。ところが、ずっと月刊絵本で読んでいたため、ついに傷んで分解してしまった。やっぱりちゃんとハードカバーの絵本を買わなきゃダメだな、ということで購入して今回が初お披露目。

 この1年生には初めてだった。これもさすがに名作だけあって、子どもたちに大受け。1ページ毎に笑いが起こった。

 意味のない言葉の羅列(部分的に意味があるものはある)で、音のおもしろさを楽しむ絵本。ちょっと早口で読むとおもしろいので私は頑張った。長年読んできて慣れているとはいえ今日は久しぶりだったため、ちょっと緊張した。つっかえたらつまらないから、よく練習してから読むべきだ。

 

10分。