◯ 絵本 『おにぎりのひみつ』 かとうまふみ
◯ 絵本 『ねこのけいさん』 浅沼とおる
◯ 絵本 『わたしとわたし』五味太郎 (「かがくのとも」2018年1月号)
みんな自分の本を読み始めていたが、私が入っていくとすぐにこちらに注目してくれた。さすが3年生。
『おにぎりのひみつ』
大繁盛のおにぎり屋さんの屋根裏には、小人が住んでいる。小人の男の子は、風邪を引いたおかあさんにおいしいおにぎりを食べさせてあげたいと、おにぎり屋さんのおばあちゃんがつくるおにぎりの秘密を探りに下りていく。
おばあちゃんがおにぎりを作る様子がリアルに描かれている。ところどころしかけ絵本のようになっているのも楽しい。
おにぎりの具のところに海老の天ぷらがあったので、「え?天ぷらまであるの?」と言う子がいた。天むすが大流行したのは1980年台だから、今の子たちはあまり知らないのかも。この絵本は今年発行された新刊なんだけどね。
『ねこのけいさん』
2ひきのネコがネズミを見つけて食べようとするが、そのネズミが釣り竿を持っているのを見て、魚を釣って帰ってきたところを魚ごといただこう、と「とらぬ狸の皮算用」をする。
その妄想はどんどん膨らんでいくが、実はネズミは不漁の釣りの帰りで、そのまま家に帰ってしまい、ネコたちは日が暮れても待ちぼうけ・・・というオチ。
こっちは、みんなシーンとして聞いていた。反応がわからないとちょっと不安になるけど、興味深く聞いてくれたんだと思っておく。
『わたしとわたし』
これは月刊「かがくのとも」の最新号。
自分の心の中にもうひとりの「わたし」がいて、別の気持ちを持っていると言う話。
朝「さっとおきて さっときがえよう! とおもう わたし」に対して、「いやいや このまま もうすこし ねていたい・・・とおもう もうひとりのわたし」など、各場面で相反する本音を持っていることが語られる。誰にでも心当たりはあると思う。
最後には自分だけじゃなく「みんなも いろいろかんがえたり おもったりしているんだよ ときがつく わたし」と発展していく。
結構深い話だが、五味太郎さんの絵がかわいくて、字も独特の手書きで素敵なので、すうっと受け入れられる感じ。
これでちょうど10分。