チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:1年1組(第1回)

◯ 絵本 『おひげ おひげ』 内田麟太郎/作、西村敏雄/絵

◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/作、スズキコージ/絵

◯ 絵本 『どっちかな?』 ママダミネコ

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/作、村上康成/絵

 

 やっと今年度初の朝の読書タイム。入学してまだ1ヶ月の新1年生と会うのを楽しみにしていた。

 教室の前まで行くと、図書館から帰ってきた子たちがごく自然に「おはようございます」と挨拶をしてくれるので感心した。今年の1年生はしっかりしているなぁ。

 年によっては「ここは幼稚園か?ついこの間まで幼稚園や保育所に行ってた子たちなんだから当たり前だよね」という感じのこともあるのだが、今年の子どもたちはなんだか体格もいいし、態度もすでに立派な小学生。

 まず、挨拶と自己紹介をして、「さあ、これから何をするか分かる?」と聞くと、数人が手を上げた。「児童館で会ったもん」と。ちゃんと覚えていてくれたんだ。

 

『おひげ おひげ』

おひげおひげ (チューリップえほんシリーズ)

 ねこやおじいさんのひげを羨ましく思ったゆうくん、

「ぼくもひげがほしいなあ」と言ったら、ほんとにひげが生えてきた。

家やみよちゃんや街中のみんなや、山やヒヨコや赤ちゃんにまでひげが生えて・・・・。

 と、それだけの単純なお話なのだが、いろんなものにひげが生えてくるのがおもしろくて、子どもたちは喜んでいた。

 西村さんの絵はとぼけていて楽しい。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 これは私の定番絵本だが、もちろんこの子たちに読むのは初めて。

「1,2,3,4・・・って数えられる? ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ・・・は? こういう数え方がこの絵本の中にいっぱい出てくるからね。」

と説明をつけてから始めた。

 初めの扉にスズキコージさんのサインがあるのだが、一見落書きのような絵とともにかかれているので、「これは落書きじゃなくて、この絵を書いたスズキコージさんのサインなんだよ。2007年って書いてあるでしょ。みんなの生まれる前だね。」と解説。この絵本を読み聞かせの定番にしてから、もう9年も経ったんだなあ。

 「ききたいかぞえうた」辺りから盛り上がってきて、やっぱり「へんなひとかぞえうた」には笑ってくれた。

 

『どっちかな?』

どっちかな?

 次は期待を裏切る面白さの『どっちかな?』。

「まるいのどっち」のページには赤くて丸いリンゴと普通に立っているアルマジロが描いてある。子どもたちは当然リンゴの方を指差す。

 ところがページをめくると、リンゴは食べられて芯だけになっていて、アルマジロは丸まっている。子どもたちは今度はアルマジロの方を指差す。

 こんな風に、最初のページとは答えが逆になる展開のものが続く。

 しかし、1年生にはその「期待を裏切る面白さ」というのがよくわかっていないようだった。「え~?!」と驚くわけでもなく、笑うわけでもなく、平然と「今度はこっちか」という感じで指さし直す。

 これはもう少し上の学年向きだったかもしれないな。もっとも、1年生なりに楽しんでいたとは思うけど。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 そして、締めはやっぱりこれ。実はこの絵本も中川ひろたかさんのサイン入りで、日付は2004年。こっちは小学校で読み聞かせを初めて間もなく、絵本ワールドという催しで中川ひろたかさんのミニコンサートに行った時、購入したんだった。

 この絵本は「知ってる!」という子もいた。知ってる子も知らなかった子も、やっぱりみんな大喜びだった。

 

 終わって教室を出る時、「ああ、おもしろかった」と口々に言っている声が聞こえて、とても嬉しかった。1年生、かわいいなぁ~。