チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:2年2組(第2回)

◯ 絵本 『ぼくのしろくま』 さえぐさひろこ/文、西巻茅子/絵

◯ 絵本 『おばけのこもりうた』 せなけいこ

◯ 絵本 『へろへろおじさん』佐々木マキ 「こどものとも」2014年2月号

◯ 絵本 『もりもりくまさん』 長野ヒデ子/作、スズキコージ/絵

 

 数分早く始めさせてくれた。

 

『ぼくのしろくま

ぼくのしろくま

 

 これはとても可愛いお話しで、西巻茅子さんの絵もピッタリ。

しろくまを飼いたいと願っていた「ぼく」の妄想と、実際に飼うことになった白猫の「しろくま」との生活がリンクして、ほのぼの~。

 守られる立場を夢見ていたのに、逆に守る立場になって、その喜びもわかるようになった「ぼく」の成長を表しているのかも。

 

『おばけのこもりうた』

おばけのこもりうた (せなけいこ・おばけえほん)

 これはお化けの子守唄だが、数え唄になっている。

 ひとつ ひとつめこぞうが あくび

 そろそろ おやすみ ねんねんよう

 という具合に、毎ページ違う、伝統的なお化けが出てくる。子どもはお化けや妖怪が大好きなので、興味を持ってみていた。「やまたのおろち」ってなんだろう?と思ったみたいなので、ちょっと説明をした。

 

『へろへろおじさん』

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 これは定番絵本なので、すでに何度か読んでいる。

「あ、アイス買ってくれるんだよね」

「落ちてくるよ」

と覚えている子がネタバレを口にするけど、どうせみんな知っているのだから問題ない。

 内容を知っていても楽しいこの絵本、ハードカバーにならないのかなあ。 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 これも定番絵本。

「あ、知ってる!」

「早口言葉!」

などと声が上がる。確かに早口で読むときもある。色々楽しめるのがこの本の良いところでもある。

「腕、でかい!」

「そんなに食べられるの?」

「蜂に刺されるよ!」

何回目でも驚いたり笑ったりしてくれる。

 

13分。

 

  

今年度14回めの児童館おはなし会

私  ◯ 素話 『野ギツネ』

私  ◯ 絵本 『かぜのかみとこども』 日本の昔話 小澤俊夫/再話、佐藤芙美/絵 「こどものとも」1999年10月号

Oさん ◯ 紙芝居 『北風のくれたテーブルかけ』

 

 みんな元気に外で遊んでいたが、4時で暗くなってきたこともあり、放送が入るとすぐに中に集まった。

 

『野ギツネ』

 いたずらギツネを捕まえてやる、と威勢のいい侍が、結局キツネに化かされるという単純な話だが、子どもたちは結構楽しんでいた。

 

『かぜのかみとこども』

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 Oさんが『北風のくれたテーブルかけ』の紙芝居をするというので、何となく関連した絵本を、と思って持ってきた。季節的にはちょっと遅かったけれど、まあいいか。

 気まぐれな南風に連れられて柿や栗などのなる木があるところへ行ってお腹いっぱい食べた子どもたち。ところが、南風は「おまえたちはじぶんで うちに かえれよ」と子どもたちを置いてどこかへ行ってしまう。

 困った子どもたちは・・・

 絵が印象的で、迫力がある。若者に擬人化された南風や北風がお尻からしっぽのような長いものを引っ張り出して子どもたちをのせるところでは、みんな目を見張っていた。

 

 ここでOさんに交代。

『北風のくれたテーブルかけ』

きたかぜのくれたテーブルかけ (紙芝居ベストセレクション)

 北風に小麦粉を吹き飛ばされた男の子は、北風に文句を言いにいって「なんでもご馳走が出るテーブル掛け」をもらってくる。しかし、帰りに泊まった宿屋の主人にすり替えられてしまう。

 そうとは知らず、家に帰ってからお母さんにご馳走を出そうとするところでは、「出ないよね」「とりかえられちゃったから」などというささやき声が聞こえた。ちゃんと話はわかっているんだね。

 

 今日はずっと静かに集中して聞いていた。児童館の先生によると、今日は小学校で面談があったため早帰りで、たっぷり2時間遊んだのですっきりして集中できたのだろうとのこと。

 

 30分ぐらい?

朝の読書タイム:1年2組(第4回)

◯ 絵本 『ぽんこちゃんポン!』 乾栄里子/文、西村敏雄/絵

◯ 絵本 『まて まてー!』 宮西達也

◯ 絵本 『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵

 

 このクラスでも、私が入っていくと椅子を持ってどんどん集まってきた。前に来すぎだよ~って感じの子も・・・。

 

『ぽんこちゃんポン!』

ぽんこちゃん ポン!

 表紙を見せると、「たいへんよくできました」と読んでくれた子がいた。

 はんこが大好きなぽんこちゃん。動物園のスタンプラリーに参加しようと張り切って行ったのだが、スタンプラリーは前日で終わってしまっていた。

 がっかりしているぽんこちゃんの肩をとんとんと叩いたのは・・・。

 すぐに「ゾウ!」と声が上がった。その後も、次々と動物の名前を当ててくれる。ペッタンポン!と押された形を見て、「お尻~!」「サルのお尻!」とこれも当ててくれた。ゴリラだったけどね。

 最後に芋ばんが出てきて、「みんなもやったことある?」と聞いたら、「ある~」「いろんなのでやった」「オクラでやった」など賑やかになりすぎて、ちょっと後悔。

 

『まて まてー!』

まてまてー! (こどものくに傑作絵本)

 

 これは、釣り針についたえさを魚が食べようとすると、次々にもっと強い魚がやってきて横取りしようとする。

 これも、次に来る魚の一部が描かれているので、元気よく当ててくれた。もっとも、実際に出てくる魚は「アカエイ」とか「トラウツボ」とか「ホオジロザメ」とか、結構専門的な名前なのだが。

 裏表紙を見せたら、「わあ~!」と予想外に大反響だったので、何事かと思ったら、釣りを諦めたおじさんのボートの下の海中に、大きなサメのシルエットがはっきり見えていたのだった。私は気づかなかったが、子どもたちはよく見ているなぁ。

「食われちゃうよ」「サメ!」「でかい」など興奮気味だった。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 これは定番絵本。このクラスでは初めてだったみたいなので、数を強調しながら読んでいった。笑ったり、「おえ~」と言ったり、「いいじゃん」と言ったり、程よい反応で、楽しかった。

 定番絵本は私が慣れていて余裕があるので、絵をしっかり見せることが出来るし、反応もよく見られる。顔は向けないようにしているけどね。

 

13分?

朝の読書タイム:4年2組(第2回)

◯ 素話 『白い石と黒い石』

◯ 絵本 『むらの英雄』 わたなべしげお/文、西村繁男/絵

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 みんなきちんと席について待っていてくれたので、数分だけ早く始めることができた。

 

『白い石と黒い石』

 まずは、毎年忘れずに4年生に話そうと決めたこの話。知っている子はいなかったようだ。 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 昨年度の↑と同じメニューにした。話の内容については↑に書いた。

 私自身が、中学の数学の先生からと大学の数学の先生から、の2回聞いた話だということをまず話した。

 みんな真剣に聞いてくれた。

 窮地に陥った娘の答えを言う前に、わざと間を取ったが、「手に白いペンキを付けておいて・・・」とか案を出す子は誰もいなかった。

 

『むらの英雄』

むらの英雄 (エチオピアのむかしばなし)

 これは低学年にはおもしろさがわかりにくいのだが、この子どもたちはわかってくれたみたい。口に出したり笑ったりはしなかったが、ちょっとしたざわめきや息遣いでわかった。

 12人の男たち、そしてついには村中で、妄想がふくらみ、最後まで現実に気づかないおもしろい話だ。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後の締めは定番のこれ。

 「では、最後に」と言った段階で、「ああ!」とわかったみたい。一緒に声を出してくれはしなかったけど、クスッと笑ってくれた。

 

13分ぐらい。

朝の読書タイム:3年1組(第3回)

◯ 絵本 『どうする どうする あなのなか』 きむらゆういち/文、高畠純/絵

◯ 絵本 『だいすき、でも、ゆめみてる』 二宮由紀子/文、高畠那生/絵

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 3年生は今年度から2クラスになってしまったため、1クラスの人数が多い。教室にぎっしり机が並んでいる。それでも(先生がいらしたせいか)、みんな行儀よく、静かに待っていた。

 

『どうする どうする あなのなか』

どうする どうする あなのなか(日本傑作絵本シリーズ)

 これは面白い話なのだが、なんと、全ページ縦!

家で読んでみたときは、それほど感じなかったのだが、実際教室で持ってみると・・・。

 本の真ん中を持つと、当然ながら上部が垂れ下がってくる。だから、本の一番上の部分を手で持たなければならない。つまり、ほぼ万歳状態。しかも、本だから結構重い。数ページ進んだところで、手がつらくなってきた。

 もっと悪いことに、縦長であるため、子どもたちに絵をよく見せようと思うと、私の体の陰にならないように本を完全に前を向けなければならず、私が非常に読みづらい。物語はほとんど穴の中で進むので、地は黒か焦げ茶でそこに白のゴシック体の文字。反射して見づらい。

 今までにないほど、たどたどしい読みになってしまった。子どもたちが絵を見にくそうに体を動かすのが目に入り、頭を前に出すわけにも行かず、ジレンマ・・・。

 どうしたらよかったんだろう。

 面白い絵本なのに、残念だった。

 

『だいすき、でも、ゆめみてる』

だいすき、でも、ゆめみてる (えほんのもり)

 今度はさっきの高畠純さんの息子さんである高畠那生さんが絵を描いた絵本。

これは普通の絵本なので、さっきの苦行に比べて、とても読みやすかった。クスッと笑いも聞こえて、よかった。

 アパートの3階に住む「ぼく」は誕生日にあかんぼうのキリンをもらう。一緒に寝たりしてかわいがっていたが、やがて天井に頭がつっかえるようになり、ベランダに出されることに。

 キリンの頭が1階上のベランダに届くので、キリンはそっちに住む女の子と仲良くなってしまうのがちょっと不満。

 ほのぼのしてお話だし、絵もぴったりだ。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 締めはやっぱり『こんにちワニ』で。3年生はちょっと恥ずかしいのか、一緒に読んでくれる声も小さい。そういう年頃なんだろうね。

 

10分。

 

朝の読書タイム:2年1組(第5回)

◯ 絵本 『バナナじけん』 高畠那生

◯ 絵本 『あるひこねこね』 高畠那生

◯ 絵本 『なんじゃもんじゃはかせのおべんとう』 長新太

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 元気いっぱいの2年生。とても反応がいい。

 

『バナナじけん』

バナナじけん

 

 今日もこの絵本から。表紙を見せると「サルかな?ゴリラかな?」など、早くも興味津々。

 「バナナ、どこから落ちたんだろう?」と言うので、「この車からだよ」とさり気なく答えて進む。絵の細かい部分はちょっと見にくいかもしれない。

 「どうすると おもう?」のところでは、一斉に「食べる!」と答えてくれた。

 サルがバナナの皮をポイッとするところでは、やはり微妙な空気が流れた。悪いことするなあ、という気持ちなんだろう。

 最初から最後まで、興奮気味で聞いていた。反応もすごかったが、じゃまになるようなものではなかったので、よかった。

 

『あるひこねこね』

あるひこねこね

 これも高畠那生さんの絵本。宇宙人がタコみたいだという声が何度も。

 「こねこね・・・」のところでは「食べるのかな?」など。

こねこね→ねこ、ぬいぬい→いぬ

の所まで来ても、まだ意味がわかっていないみたい。

 さすがに、しうしう・・・では気づいて、「なんだ、反対なんだ」と。

 そこから先は、当てっこみたいに参加型で進む。

 最後に宇宙船で飛び立って、別の星へ向かう場面、2年生にはちょっと意味がわからなかったみたい。それでもいいのかな。

 

なんじゃもんじゃはかせのおべんとう』

なんじゃもんじゃはかせのおべんとう (こどものともコレクション2009)

 これも細かい絵があって、集団読み聞かせにはあまり向かないかもしれない。そういう場面は、指差して説明したり、前に差し出してよく見せるようにしたりした。

 はかせのお弁当を狙って、いろんなお化けが追いかけてくる。エビのお化けにエビフライを見せて追い払い、じゃがいものお化けにコロッケを見せて追い払う。

 次に「ブーブー」と来たから、子どもたちは「ブタ!」と言ったけど、出てきたのはブタの鼻のお化け。こんなふうにちょっと外すのがおもしろい。これには、とんかつを差し出して追い返した。「やっぱりね!」「当たった」と喜ぶ子がいた。予想できたんだね。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 一番前の子が「あと1分だぁ!」と言うので、「うん、1分で読める絵本あるよね」と言って、これを出す。みんな納得の表情。

 おなじみの絵本なので、みんなで一緒に読んでくれた。もう覚えちゃってる。

 さっきの子が「49秒だった」と。計ってたのかい?!

 

13分ぐらい。

 

今年度13回めの児童館おはなし会

Oさん◯ 絵本 『どんぐりきょうだい』中川ひろたか/文、かべやふよう/絵

Oさん◯ 紙芝居 『いたずらぎつね』 櫻井信夫/脚本、藤本四郎/絵

私  ◯ 素話 『小槌の柄』大分県の昔話

私  ◯ 絵本 『きつねのホイティ』 シビル・ウエッタシンハ、松岡享子/訳

 

 4時ギリギリに滑り込むと、子どもたちは外でリレーを始めるところで、ちょっと待つことに。ちょうどよかった。

 人数はいつもよりずっと少なくて、32人。

 

『どんぐりきょうだい』

どんぐりきょうだい (おたんじょう月おめでとう)

 これは比較的新しい絵本で、私は初めて見た。中川ひろたかさんがこんなお話を書くなんて、ちょっとびっくり。

 どんぐりのきょうだいの可愛いお話。リスに食べられそうになったけど、危ないところで助かって、やがて春になるとそれぞれ芽を出し、木に育っていく。

 絵が見やすくて素直で、なかなか素敵。

 

『いたずらぎつね』

いたずらぎつね (日本民話かみしばい選・わらいばなしがいっぱい)

 これは私も演じたことのあるおなじみの紙芝居。Oさんもとても上手に演じていた。

 いつもいたずらをして人を困らせているキツネと、和尚さん小僧さんの知恵比べという感じ。キツネは結局負けちゃうんだけど、徹底的にやっつけるのではなく、ちょっと愛情のこもった終わり方で、いい感じ。

 

ここで私に交替。

『小槌の柄』

 Oさんのを聴きながら、この素話を入れようか、やめようか、ずっと迷っていた。絵本だけでいいかな~。でも、これは短いし、せっかく用意したから、やっぱり入れようかな~。

 結局、入れることにしたのだが、失敗だったかもしれない。

 ここまでシーンと集中して聞いていた子どもたちだが、少し疲れたのか、落ち着きがなくなってきた。

 素話の最中には、一人の男の子がやたらと邪魔に入る。素直に反応してくれるのならいいのだが、バカにしたような余計な茶々を入れたり、ネタバレ的なことを言ったり。相手にしないで進めたけど、気になってしまった。

 お話自体は、単純。

 怠け者の男が、楽して食べ物を得ようと、大黒様に打ち出の小槌を借りに行く。しかし、小槌の柄が壊れていて、付け替えるには「使い込んで握るところが凹んで黒光りするくらいになった鍬の柄」を使わなければならない、と言われる。男は、打ち出の小槌欲しさに鍬を振るって働くようになる。そうしているうちに、怠け者ではなくなり、もう打ち出の小槌は必要なくなるのだ。

 

『きつねのホイティ』

きつねのホイティ (世界傑作絵本シリーズ)

 私の大好きな絵本。シビル・ウエッタシンハさんのお話も絵も、明るくて楽しそうで、いいんだよなあ。 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

「さっきは、紙芝居でキツネが出てくる日本の昔話がありましたが、これもキツネの話です。でも、日本ではありません。どこの国のお話でしょう?」

「アメリカ~」

「違うよ。スの付く国」

「スイス!」

「スエーデン」

「スペイン」

あ、スの付く国って結構いっぱいあるんだね。3年生までしかいないのに、国名を結構知っていることにびっくり。

「残念。正解はスリランカです」

 そして、読み始めた。この絵本には、歌が何度も何度も出てくる。私は昔即興で作った節が定着して、いつもそれで歌う。

 村の陽気なおかみさんたちとキツネのホイティの、騙し合いというか、交流というか、それがほほえましくて、いい話だ。

 

 30分ぐらい。