チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

2018年度19回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 絵本『ハンダのびっくりプレゼント』 アイリーン・ブラウン

Oさん◯ 紙芝居『おまんじゅうのすきなとのさま』日下由美子/脚本、篠崎三朗/絵

私  ◯ 素話『パンダ伝説』中国の昔話

私  ◯ 絵本『まゆとおおきなケーキ』富安陽子/作、降矢なな/絵(こどものとも2009年4月号)

 

 日も長くなり、今日は暖かくて春を感じる日だった。児童館の子どもたちはちょっと少なめで38人。

 いつものようにOさんから。

『ハンダのびっくりプレゼント』

ハンダのびっくりプレゼント

 Oさんの大好きな絵本だという。アフリカの少女の話。友達にいろんな果物をプレゼントしようとかごに盛って頭に乗せて歩いていくハンダ。ところが道々、ハンダの気づかないうちに、いろんな動物が一つずつ果物をとって行ってしまう。

 子どもたちは「え~?気づくだろ」「軽くなっただろ」とざわめいていた。これでは友達のところに着くときにはかごは空っぽになってしまう・・・と思いきや、驚きのハッピーエンドが待っている。

 

『おまんじゅうのすきなとのさま』

おまんじゅうのすきなとのさま (ゆかいな民話選)

 次は紙芝居。3年ぐらい前に一度やったはず・・とOさん。何人か「見たことある!」と覚えている子もいた様子。

 おまんじゅうが大好きな殿様が、もっともっと大きなおまんじゅうをもって来い、と命令する。おまんじゅう屋さんが困っていると、天狗が不思議なうちわをくれる。それであおぐとなんでもどんどん大きくなるというのだ。

 早速殿様のところへ行って、おまんじゅうをあおぐとどんどん大きくなって殿様は大喜び。はしごを使って上に登ってご機嫌。それからもどんどんおまんじゅうが大きくなっていくと・・・。

 子どもたちは「え~」「爆発するよ」「落ちて死ぬじゃん」などハラハラしていた。

 

『パンダ伝説』

 Oさんが最初に読んだ「ハンダのびっくりプレゼント」を見てびっくりしたのは私の方。だって、Oさんからメールで題名を伝えられたとき、私はてっきり動物のパンダの話だと思いこんでしまっていたから。

 それで、その絵本に合わせてパンダの昔話を探してきたのだった。そんな内幕を話してから、この短いパンダのお話をした。

 パンダがなぜ白と黒になったかという悲しい話もあったのだが、こっちの、のんきなパンダの話の方が気に入ったので、これにした。

 

『まゆとおおきなケーキ』

こどものとも 2009年4月号 まゆとおおきなケーキ

 「やまんばのむすめ まゆのおはなし」シリーズ6冊のうちの1冊だが、これは単行本になっていない。私は月刊誌で持っているので、大事にしている。

 今日は暖かくて、春が近づいている感じがしたので、まゆたちが「春のパーティ」開くという、この絵本はぴったりだった。しかも、Oさんの紙芝居でおまんじゅうが大きくなったのとも連動している。こっちは大きなケーキだから。

 表紙の絵を見て「あ、見たことある」「おんなじ」と声が上がった。まゆのシリーズは以前にも読んだことがあるからね。

 まゆが太陽の光を遮る雲から逃げながらケーキを焼くところでは、大きな木鉢を頭の上に掲げて野山を駆け回るまゆに、「すげー」と声が上がった。焼き上がったところでは「クリームは?」と言う子もいておもしろかった。

 

 

 

朝の読書タイム:2年1組(第4回)

◯ 絵本『いしになったかりゅうど』モンゴル民話 大塚勇三/再話、赤羽末吉/絵

 

 2年生といっても、もうすぐ3年生。見た目もだいぶ大人っぽくなった。今日はちょっと長めのしっかりしたお話の絵本を持ってきた。

 

『いしになったかりゅうど』

いしになったかりゅうど―モンゴル民話 (日本傑作絵本シリーズ)

 大きめで読み聞かせに適する絵本。赤羽末吉さんの絵も、こういう民話にぴったりだ。

 白蛇を助けた狩人は、竜王から不思議な玉をもらい、鳥や獣の話していることがわかるようになる。しかし、そうして聞いたことは決して人に話してはならない。もし話すと、自分が石になって死んでしまうという。

 ある日、この狩人は鳥たちの叫びを聞く。明日、山が崩れて大水が起こり、村は水浸しになってみんな溺れてしまうというのだ。

 狩人は村人たちにすぐ逃げるように言うが、誰も信じてくれない・・・

 こういう、自分を犠牲にして村を守ろうとした英雄の伝説は各地にあるが、これもその1つ。

 まるまる10分かかる絵本だったが、皆真剣に聴いてくれた。

 

10分。

図書館でのおはなし会(テーマ:あまいもの)

図書館職員◯ 手遊び『ろうそくパッ』

Sさん  ◯ 紙芝居『ぴったんこってきもちいいね』 田村忠夫/脚本、土田義晴/絵

図書館職員◯ 絵本『あぶくたった』さとうしの

私    ◯ 紙芝居『おいしいおいしい』ひろかわさえこ

図書館職員◯ 絵本『おいもさんがね』とよたかずひこ

図書館職員◯ 手遊び『やきいもグチパ』

私    ◯ 大型絵本『おばけだじょ』tupera tupera

Sさん   ◯ 紙芝居『おにーとひのたまくん おかしランドへ行く』ひらのゆきこ

Sさんと私 ◯ ペープサートと歌『いないいないばあちゃん』

図書館職員◯ 手遊び『さよなら あんこともち』

 

 今日は少なくて、0~2才児とお母さん4組だけだった。1人だけ落ち着かない子がいて、前に出てきて触ったりしようとする子がいたが、他の子は皆小さい子も集中してじっと座ってよく見てくれた。

 

『ぴったんこってきもちいいね』

ぴったんこってきもちいいね (ことばとからだであそぼう!-2・3歳児のふれあいあそび-)

 手と手、ほっぺとほっぺ、などぴったんこして遊ぶ紙芝居。お母さんたちがそれぞれ赤ちゃんを触って、かわいい。

 

『あぶくたった』

あぶくたった―わらべうたえほん

 いろんな動物がやってきて、「あぶくたった にえたった」と歌いながら小豆が煮えるのを待つ話。何度も歌が出てくるので、一緒に歌った。最後におしるこをいただきます。

 

『おいしいおいしい』

f:id:chocolate_doughnuts:20190214205148j:plain

 いろんな動物が、それぞれお母さんから大好きな食べ物をもらう。次々動物が出てきて、食べ物が出てきて「おいしいおいしい」となる単純な紙芝居なので、小さい子にはとてもいいと思う。あっという間に終わっちゃうけど。

 

『おいもさんがね』

おいもさんがね‥ (おいしいともだち)

 とよたかずひこさんの食べ物シリーズの1冊。「しんぱいごむよう」のお決まりのフレーズが入って、最後は焼き芋になる。

 小さい絵本だけど、今日は人数が少なかったからちょうどよかったかな。

 ここから焼き芋の手遊びにつなげた。

 

『おばけだじょ』

おばけだじょ

 私が大型絵本を。これは絵が大きく単純でダイナミックだから、大型絵本でなおさら迫力が出る。

 おばけかと思ったら、手が出て足が出て、カエルになった! と思ったら、別のおばけが・・・・

 「おばけだじょ」というものの、それほど怖くないので、小さい子でも大丈夫だった。

 

『おにーとひのたまくん おかしランドへ行く』

おにーとひのたまくん おかしランドにいく (おもしろゆかいなたべもの紙芝居)

 これは、一応ちょっとしたストーリーのある紙芝居だが、お話がわからなくてもお菓子がたくさん出てくるから目で楽しめると思う。ドーナツに乗って飛ばされたり、アイスクリームのおばけに食べられそうになったり。最後はテーブルいっぱいのお菓子でおやつ。おいしそう・・・

 

『いないいないばあちゃん』

 最後はSさんと私で、ケロポンズのペープサートをした。歌の繰り返しのところは、一緒に歌って踊ってもらった。小さい子もニコニコ楽しそうでよかった。

 

少し短めで、23分。

 

朝の読書タイム:6年2組(第5回)

◯ 絵本『もし世界が100人の村だったら』 池田香代子

◯ 絵本『もりもりくまさん』長野ヒデ子/文、スズキコージ/絵

 

 なぜか6年2組の割り当てになることが多くて、今年度5回目。みんな行儀がいい。

 

『もし世界が100人の村だったら』

世界がもし100人の村だったら

 今日はこれにしぼって、ゆっくり話をしながら読んだ。世界の人口は何人ぐらいかときいてみたら、さすがに6年生だけあって、70億という声が聞こえた。私が調べてきたところ、73億ぐらいらしい。2001年の、この本では60億になっているから、それからだいぶ増えているのだ。

 2001年にインターネットのメールで世界中に爆発的に拡散したこの話。知っている子は一人だけいた。

 数字が多いので、ゆっくり、少し説明を入れながら読んだ。卒業直前の6年生だから、理解してくれたと思う。

 

『もりもりくまさん』

もりもりくまさん (たんぽぽえほんシリーズ)

 「これ、覚えてる?」と聞いたら、全員が手を上げた。よかった。これは定番絵本なので、一生覚えていてほしい。

 楽しく読んで締めた。

 

15分。

朝の読書タイム:5年3組(第1回)

◯ 絵本『いなばのしろうさぎ』赤羽末吉/絵、舟崎克彦/文

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 今年の秋から5年生が3クラスに増えて編成替えされ、5年3組ができた。5年3組だけは他のクラスからは離れて1階の端の方、もと少人数授業に使っていた教室をあてられている。ちょっと不思議な感じ。

 

『いなばのしろうさぎ』

日本の神話〈第4巻〉いなばのしろうさぎ

 初めに日本の神話についてちょっと説明した。この子達には、ほとんど馴染みがないようだった。

 この絵本のシリーズは、かなり本格的で、神様の名前や地名など、元のまま漢字で(ふりがなあり)書かれているし、言葉も時々古風で難しいものが出てくる。読むのも難しいので、よく練習してきた。

 大国主(おおくにぬし)の命が兄の八十神(やそがみ)たちに従って旅をしている途中、皮を剥がれた白ウサギに出会う。兄たちの意地悪で余計にひどくなった傷を見て、大国主の命は正しい手当の仕方を教える。

 その後、八十神が嫁に貰おうとしていた八上姫(やがみひめ)が、大国主に嫁ぎますと言ったため、大国主は八十神に命を狙われることとなる。

 なんともひどい話だ。

 それでも、神話だからこういうものなのかな。私はゆっくりと読み、子どもたちは静かに聴いていた。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 疲れただろうから、息抜きにこれを読んで終わりにした。5年生にもなるとさすがに声には出さないが、ホッとしたような表情を見せていた。

 

11分。

 

朝の読書タイム:4年1組(第4回)

◯ 絵本『むらの英雄』わたなべしげお/文、にしむらしげお/絵

◯ 絵本『世界がもし100人の村だったら』 池田香代子/再話

 自分の本を開いて読んでいる子も結構いたが、みんなしまってきちんとこちらに注目してくれた。

 

『むらの英雄』

むらの英雄 (エチオピアのむかしばなし)

 「アフリカのエチオピアという国の昔話です」といって始めた。「英雄」という漢字はみんな読めた。

 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 このお話のおもしろさがわかったかな? 途中でつぶやきが聞こえたから、分かる子はわかったと思う。人の想像で話がどんどん大きくなって、都合のいいように信じられていくおかしさ。

 

『世界がもし100人の村だったら』

世界がもし100人の村だったら

 これは2001年にメールで爆発的に広がった話を絵本にしたもの。今の子どもたちはまったく聞いたことがないという。

 「世界にはどのくらいの人がいると思う?」と聞いてみると「100万人ぐらい」とか「1000億人」とかいろいろ答えが返ってきた。

 ちょっと時間が足りなくなってしまい、早口で読まざるを得なかったのが誤算。でも、興味を持ってくれたらいいなと思う。

 世界には、今も飢えている人がたくさんいること、今安心して生きていられるのは世界の中では運がいい部類だということ、考えてみてほしい。

 ちょっとあわてて最後まで読んだ。

 

15分近く。

 

2018年度18回目の児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『おおかみのまゆげ』YUJI

Oさん◯ 絵本『せんのはっけん』鈴木康広 (かがくのとも2019年2月号)

私    ◯ 絵本『こぶとりたろう』たかどのほうこ/作、杉浦範茂/絵

 

 暴風が吹き荒れていた。そのせいで、子どもたちは十分外で遊べなかったらしい。

それでも、ちゃんと集まって聴いてくれた。

いつものようにOさんから。

『おおかみのまゆげ』

f:id:chocolate_doughnuts:20190204180639j:plain

 最初は、ざわざわしていた子どもたち。主人公の奥さんの迫力あるすごい顔にびっくりして、だんだん話に入り込んできた。おおかみにもらった眉毛をつけてみると、真人間は少なくて、ほとんどの人間はなにかの動物の化身だという。

 終わってから児童館の先生が「みんなは本当の人間かな?」というと「当たり前じゃん」と自信たっぷりの答え。

 

『せんのはっけん』

f:id:chocolate_doughnuts:20190204180946j:plain

 今日は私が長い本を読む予定なので、Oさんには短くて参加型のものをお願いした。それがこれ。いろんな線が出てくる。子どもたちは、初めのうち「それ、線じゃないじゃん」などと言っていたが、要領がわかってからは結構よく当てていた。スイカの線やケーキを切る線など、美味しそうなものもいろいろあったよ。

 

『こぶとりたろう』

こぶとりたろう (単行本絵本)

 これは15分もかかる絵本なので、学校の朝の読書タイムには読めず、児童館で読みたいとずっと思っていた。でも、図書館では貸出中が多く、なかなか借りられなくて、先日やっと借りてこられたのだ。

 「こぶとりじいさん」のお話が出てくる現代版の話。頭を柔らかくして勉強していたたろうの頭に4つのコブが出てしまった。国語・算数・理科・社会のコブらしい。そんなかっこ悪いコブをなんとか取ってもらいたいと、昔話の「こぶとりじいさん」にならって、妹のちょん子とともに、オニを探しに夜中に出かける。

 長いけど、おもしろくて、読みがいがある。たろうがオニと一緒に「五、三じゅうごの、五、四にじゅう!」と歌って踊るところでは、笑いが起こった。

 私もよく練習していったのでうまく読めたし、子どもたちも最後までちゃんと聴いてくれて、よかった。

 

30分。