Oさん◯ 紙芝居『わらしべちょうじゃ』 吉野弘子/文、木佐森隆平/絵
私 ◯ 素話『牛鬼』
私 ◯ 絵本『いぶくろ』 洞野志保/再話・絵
日暮れが早くなってきたので、おはなし会は4時からになったが、すでに薄暗い。それでも、子どもたちは園庭を5周走ってからお集まりとのこと。今日は48人ぐらいいた。
今日もOさんの紙芝居から.
『わらしべちょうじゃ』
お馴染みの昔話だが、「知ってる!」の声は上がらなかった。1本のわらしべから、次々に幸運がやってきて、ついには長者になる話。
最後の部分、長者が馬を譲り受けるまではいいとしても、いきなりどこの馬の骨ともわからぬ男を娘の婿にするというのは、あんまりではないかと思った。
私が知っている話では、旅に出るので馬が必要。帰るまで屋敷に住んでほしい、もし帰らなかったら、屋敷は自分のものにしていいからーと言われたのだったが。
『まめうしのびっくりなあき』
あきやまただしの「まめうし」シリーズの中の1つ。「まめうし」は有名だと思ったのに、知らない子が多かったようだ。最初の場面で「まめうし、どこ?」と言ったり、まめうしの父母が出てくる場面では「普通の牛じゃん」と驚いたり。
頭に柿が落ちてきて、そのまま帽子のようにかぶって行くところなどはおもしろがっていた。その他、秋らしいものがたくさん出てくるので、この季節にピッタリだ。
ただ、「まめうし」の基礎知識(?)があるともっと楽しめたはず。「まめうし」の一冊目を読んでいれば・・・。
『牛鬼』
私は素話から。これも日本の昔話だが、牛は牛でも怖い話。怪しげな女が抱いている赤ん坊が、魚を頭からバリバリと食べていくところ、脇差までも食べてしまうところなど、子どもたちはびっくりして、ちょっと怖がっていたようだ。いい感じにこちらに集中してくれた。
『いぶくろ』
「ハンガリーの昔話です」と言っているのに「昭和の話?」と聞く子がいたという。彼らにとっての「昔」は「昭和」なのかな。
最後に残った食料である豚の胃袋を屋根裏に取りに行くと、胃袋は大きな口を開け、次々に人を食べてしまう。私が迫力満点に読んだためか、みんな息を呑んでいた。
3人の娘が全員飲まれ、母親も、帰ってきた父親も。子どもたちも、胃袋がだんだん大きくなることに気づいていたようだ。
とうとう道に出ていき、1000人の兵隊たちを飲み込んだときは「なんで撃たないんだろう?」と言う子もいた。
最後にはナイフで刺されて破裂するのだが、「破裂すると思ってた」と言う子もいた。
終わってから「『いぶくろ』がおもしろかった」とわざわざ言ってくれる子がいたので嬉しかった。