◯ 絵本 『どっとこどうぶつえん』中村至男
◯ 素話 『番ねずみのヤカちゃん』リチャード・ウィルバー/作、松岡享子/訳
◯ 絵本 『ココアは、いかが? ふしぎなラベルのものがたり』 油谷勝海/作、木村功/写真、奥井一満/原案 かがくのとも1997年9月号
◯ 絵本 『まゆとおに』 富安陽子/作、降矢なな/絵
◯ 絵本 『まゆとブカブカブー』 富安陽子/作、降矢なな/絵 こどものとも2001年12月号
◯ 絵本 『はかせのふしぎなプール』 中村至男 こどものとも2015年9月号
◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵
今日は2校時目が1年2組での研究授業があり、そのため自習になる1年1組に私が入ることになった。いつもは朝の10分しかとれないが、今日はたっぷり時間があるので楽しみ。
研究授業の隣の教室では声が邪魔になると困るので、1年1組の子どもたちはランチルームに集まってもらっておはなし会をする。
5分ぐらい前に行ってみると、もうみんなきちんと体操座りをして準備ができていた。担任の先生が廊下に出ていらして「お願いします。ただ、窓際の前の子がちょっと落ち着きがない子なので大変かもしれません。」と、コソッとおっしゃった。まあ、良くある話だからあまり気にならない。
入るとまず挨拶をして、景気付けに指の数当てをやってみる。両手の指を何本かずつ出して、合計の数を言ってもらうのだ。単純そのものだが、1年生にはちょうどいい刺激になるみたい。数の合成の練習にもなるしね。
授業が始まる5分前だったので、素話を始めてからチャイムが鳴ると嫌だと思い、初めに短い当てものの絵本を読む(?)ことにする。
『どっとこどうぶつえん』
ドットでできた動物を当てるもの。みんな大興奮で大きな声で答えてくれた。小さな四角でできているのに、なぜか何の動物だかわかるんだよね。大きな声で当てた後、その不思議さに気づく子もいた。
クジャクの時だけ、当てた子もいた一方で、「クジャクって何?」と聞く子もいたのでちょっと驚いた。クジャクを知らないとは。
『番ねずみのヤカちゃん』
さて、ここから本番の始まり。先月1年2組でもやった『番ねずみのヤカちゃん』。今回も本は持たず、素話で語った。
このクラスはすごい反応。「やかましいからじゃない?」「やっぱり!」といちいち思ったことを口に出す。
そして、ヤカちゃんが大声で答えるたびにどっと大笑い! これが繰り返されるので、来るぞ来るぞと期待しているのがよくわかる。そして、期待通りにヤカちゃんが「うん、わかったよ、おかあさん」と言うと大笑い! 収まるまでちょっと待たなければならないほど。
お母さんねずみの歌う「ネズミ捕りの歌」や「ネコの歌」では、ノリノリで一緒に歌おうとする子もいた。今回は踊り出す子はいなかったけれど。
どの子も大きな目でこちらを見ている。「ネコの歌」の時に思わず腕を伸ばして襲いかかる身振りをしたら、前の方の子が「わあ、食べられる~」と怖がっているような喜んでいるような声を上げた。
あまりにも反応がよくて、私としては、ペースが崩され、ちょっといい間違えそうになったり、一言抜かしてしまったり、というような失敗もあった。でも、まあ、それほど影響はなく、語り通したと思う。やっぱり25分かかった。
最後に、本を見せて「図書館にあるから借りてね。児童館にもあります」と紹介したら、興味津々だったようだ。
『ココアは、いかが? ふしぎなラベルのものがたり』
「怖い話をして~」と言われたのだけど、準備をしていなかったので、別の意味でちょっと怖いこの絵本を読むことにした。
ココアのラベルの中の少女がやっぱりココアの缶を持っていて、そのラベルの少女が・・・とどこまでも続いていく。無表情の少女と、どんどん小さく続いていく様子がちょっと怖い感じ。
「なんだか怖い」という声も聞こえた。しめしめ。
『まゆとおに』
次は怖くないやまんばの出てくる絵本。「知ってる」「幼稚園で読んでもらった」という声もあり、これは結構有名なのだと思った。初めての子は「やまんば?怖くないじゃん」などと言っている。
読み始めると、笑ったりして喜んでお話に入ってきた。
『まゆとブカブカブー』
続けて、まゆのお話をもう一冊。これは「ブカブカブー」の正体がなかなかわからないので、ちょっとドキドキして、「食べられちゃうんじゃない?」と怖がる子もいて、おもしろかった。
『はかせのふしぎなプール』
ここでほぼ時間になったのだが、先生が「迎えに来ますから」とおっしゃっていたので、迎えが来るまでやっていていいのだと解釈し、短めの絵本を読むことにした。
これは大きくなるプールを発明した博士がいろんなものをプールに入れて大きくする話。プールの水面からわずかに見えているものから、何だか当ててもらう。
子どもたちは大張り切りで、バシバシ答えてくれた。ちょっと間違うものもあり、間を置いて考えさせると、やがて正解を出す子がいて、それを聞いて「やっぱり◯◯だ」と正解の声が大きくなってくる。
『こんにちワニ』
それでもまだ先生はいらっしゃらないので、いつもの締めの絵本を読む。これはおなじみなので「覚えてる子は一緒に言ってね!」と言って、声を合わせて言ってもらった。
ツッコミを入れる子もいて盛り上がった。
これも終わって、どうしようかなと思っていると、ちょうど先生が戻っていらしたので終了。
結局55分ぐらいやっていたことになるが、声も枯れなかったし、そんなに長くは感じなかった。
困ったちゃんも概ねお行儀よく聞いてくれたので助かった。