チョコドーナツの読み聞かせボランティア記録

子どもたちへのおはなし会の記録です

おはなし会の記録(小学校や児童館等での絵本読み聞かせ、紙芝居、素話など)

朝の読書タイム:1年2組(第4回)

◯ 絵本『金貨をくれるへび』おのえたかこ/再話、寺岡正道/絵

◯ 絵本『かぞえうたのほん』 岸田衿子/文、スズキコージ/絵

◯ 絵本『カニツンツン』 金関寿夫/文、元永定正/絵

◯ 絵本『へろへろおじさん』 佐々木マキ

 

 1時間目が体育らしく、皆体操着に着替え中だった。先生はいらっしゃらなかったので、ちょっと声をかけて、なんとか時間どおりに始めることができた。

 今朝は先生方の打ち合わせがあるとのことで、ちょっと長く時間が取れるかな、と期待しながら入る。

 子どもたちは、いつになく元気ではしゃいでいる感じ。「今日読み聞かせなの?」「児童館で会ったよね」など声をかけてくる。

 

『金貨をくれるへび』

金貨をくれるへび―インド古典説話「パンチャタントラ」より

 インドの話だが「説話」とあるだけに、戒めの入ったお話だ。でも、とてもわかりやすく、短いながら中身の濃い話なので、私はお気に入り。

 畑で出会った蛇は毎日ミルクをいっぱいあげると代わりに金貨を1枚くれる。ある日、男は出かけることになり、蛇にミルクを持っていく役目を息子に託す。しかし、息子は欲張って蛇の住処を襲って金貨をいっぺんに全部せしめようとたくらみ、逆に蛇に殺されてしまう。

 帰ってきた男はすべてを悟り、蛇の元へと行くが・・・

 結末は、胸をすくようなものだ。子を持つ親である私には大いに共感できるのだが、子どもたちはどこまでわかってくれただろうか。

 それでも、それまでわいわいはしゃいでいた子どもたちもシーンとして聴き入っていたので、感心した。

 

『かぞえうたのほん』

かぞえうたのほん (日本傑作絵本シリーズ)

 定番のこれを出すと、「あ、知ってる!」「図書館で借りたことある!」「おもしろいやつ」と大喜び。

 覚えていて一緒に声に出す子もいた。程よい笑いも起こって、楽しく読めた。

 

カニツンツン』

カニ ツンツン (こどものとも傑作集)

 盛り上がりすぎて大変なほどだった。これも、笑いが収まらず、どのタイミングで私が読んだらいいのかわからないほど。1年生はかわいいものだ。1ページ毎に言葉ごとに笑いが起こる。

 

『へろへろおじさん』

へろへろおじさん (こどものとも絵本)

 チャイムが鳴ったが、まだ先生は打ち合わせから帰っていらっしゃらないので調子に乗ってもう一冊。

 これも受けがいい。おじさんが悲惨な目に遭うごとに子どもたちは大笑い。でも、最後に優しい女の子に会うので、温かい気持ちになれる。

 途中で先生がいらっしゃった気配がしたので、ちょっと早口になったが、なんとか読み切った。

 20分弱。

2018年度13回めの児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居『わらしべちょうじゃ』 吉野弘子/文、木佐森隆平/絵

Oさん◯ 絵本『まめうしのびっくりなあき』 あきやまただし

私    ◯ 素話『牛鬼』

私  ◯ 絵本『いぶくろ』 洞野志保/再話・絵

 

 日暮れが早くなってきたので、おはなし会は4時からになったが、すでに薄暗い。それでも、子どもたちは園庭を5周走ってからお集まりとのこと。今日は48人ぐらいいた。

 

 今日もOさんの紙芝居から.

『わらしべちょうじゃ』

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 お馴染みの昔話だが、「知ってる!」の声は上がらなかった。1本のわらしべから、次々に幸運がやってきて、ついには長者になる話。

 最後の部分、長者が馬を譲り受けるまではいいとしても、いきなりどこの馬の骨ともわからぬ男を娘の婿にするというのは、あんまりではないかと思った。

 私が知っている話では、旅に出るので馬が必要。帰るまで屋敷に住んでほしい、もし帰らなかったら、屋敷は自分のものにしていいからーと言われたのだったが。

 

『まめうしのびっくりなあき』

まめうしのびっくりなあき (PHPわたしのえほんシリーズ)

 あきやまただしの「まめうし」シリーズの中の1つ。「まめうし」は有名だと思ったのに、知らない子が多かったようだ。最初の場面で「まめうし、どこ?」と言ったり、まめうしの父母が出てくる場面では「普通の牛じゃん」と驚いたり。

 頭に柿が落ちてきて、そのまま帽子のようにかぶって行くところなどはおもしろがっていた。その他、秋らしいものがたくさん出てくるので、この季節にピッタリだ。

 ただ、「まめうし」の基礎知識(?)があるともっと楽しめたはず。「まめうし」の一冊目を読んでいれば・・・。

 

『牛鬼』

 私は素話から。これも日本の昔話だが、牛は牛でも怖い話。怪しげな女が抱いている赤ん坊が、魚を頭からバリバリと食べていくところ、脇差までも食べてしまうところなど、子どもたちはびっくりして、ちょっと怖がっていたようだ。いい感じにこちらに集中してくれた。

 

『いぶくろ』

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 「ハンガリーの昔話です」と言っているのに「昭和の話?」と聞く子がいたという。彼らにとっての「昔」は「昭和」なのかな。

 最後に残った食料である豚の胃袋を屋根裏に取りに行くと、胃袋は大きな口を開け、次々に人を食べてしまう。私が迫力満点に読んだためか、みんな息を呑んでいた。

3人の娘が全員飲まれ、母親も、帰ってきた父親も。子どもたちも、胃袋がだんだん大きくなることに気づいていたようだ。

 とうとう道に出ていき、1000人の兵隊たちを飲み込んだときは「なんで撃たないんだろう?」と言う子もいた。

 最後にはナイフで刺されて破裂するのだが、「破裂すると思ってた」と言う子もいた。

 終わってから「『いぶくろ』がおもしろかった」とわざわざ言ってくれる子がいたので嬉しかった。

 

 

朝の読書タイム:2年3組(第3回)

◯ 絵本 『ごちそうの木』 ジョン・キラカ/作、さくまゆみこ/訳

◯ 絵本 『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 5分前に教室に着くと、先生がまだいらっしゃらなくて、体操着に着替える子、宿題を集める子、などでごった返していた。仕方ないので「用意ができた子から席について」と声を掛ける。

 なんとか落ち着いたので、端の子は椅子を持って真ん中に移動するように言ってから始める。

 

『ごちそうの木』

ごちそうの木 タンザニアのむかしばなし

 色使いがとても華やかで目を引く。子どもたちは「あ、立ってる!」と、動物が洋服を着て2本足で立っていることに注目した。

 「アフリカの昔話です」と紹介したが、アフリカと言ってもピンとこないみたいだった。なんと説明したものかちょっと困ってしまった。

 お話は長いのだが、繰り返し3回と4回目に成功、という昔話の定石通りに進むので、難しくはない。

 ただ、「水牛」が出てきたときには「水牛って?」と聞かれた。とりあえず絵を指さしたけれど、この絵はかなり擬人化していて、実際の水牛とはだいぶ違うので、分かってくれたかどうか不安。

 この絵本は全ページ、右ページが全部文で、左ページが絵になっている。左に絵本を持って読む私には読みやすかった。

 最後は「大きいから なんでも できるとは かぎらないし、小さくても だいじな なかまなんだからね」と、ちょっと教訓めいた台詞が入る。

 これでほぼ10分使ってしまった。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後にササッと定番のこの絵本を読んで終わりにした。珍しくシーンとして無反応だった。

 でも、終わった後小さな声で「おもしろかった」とつぶやいている子がいたのでよかった。

 

12分ぐらい。

2018年度12回めの児童館おはなし会

Oさん◯ 紙芝居 『どんぐりとやまねこ』

         宮沢賢治/原作、堀尾青史/脚本、渡辺有一/絵

Oさん◯ 絵本 『たったひとつのどんぐりがーすべてのいのちをつなぐー』

         ローラ・M:シェーファーとアダム・シェーファー/文、

         フラン・ブレストン=ガノン/絵、せなあいこ/訳

私  ◯ 素話『どんぐりを噛んだ音』 埼玉の昔話

私  ◯ 絵本 『くまおじさん』こさかまさみ/作、池谷陽子/絵 こどものとも2009年11月号

 

 久しぶりに大勢の子ども達がいた。58人ぐらい。厳しい館長先生がお休みだからか、思ったことを全部口に出す男の子たちも何人かいて、ざわつき気味。

 今日はOさんが”どんぐり”つながりで選んできたので、私もそれに合わせて考えた。

 

いつものように、Oさんの紙芝居から

『どんぐりとやまねこ』

どんぐりとやまねこ (宮沢賢治かみしばいの森)

 宮沢賢治原作のものなので、結構長い。子どもたちはざわざわしてなかなか集中しない。Oさんの声も負けそう。そんなときに山猫の「やかましい!」にビクッとして一瞬静まるところはかわいい。

 そして、どんぐりが一面に描かれている場面になると「でぶ」や「ちび」などの言葉に反応したのか、グッと惹きつけられて「でぶ、あれだ!」などと言い始めた。そこからは何とか最後までよく聴いていた。

 

『たったひとつのどんぐりがーすべてのいのちをつなぐー』

たった ひとつの ドングリが (児童図書館・絵本の部屋)

 長い紙芝居の後で難しい科学絵本だったらどうしようと思ったが、さすがOさん、ちゃんと考えてきた。これは、確かに環境問題を考えさせる科学絵本だが、字は少なく、テンポよく話が進む。そして、とにかく美しい絵で圧倒する。

 子どもたちもよく見ていて、いろいろ気づいたことを口に出していた。

 

 ここで私に交代。素話から。

『どんぐりを噛んだ音』

 子どもたちの顔を見て、話し始めると、しゃべったりふざけたりしていた子たちもすぐにこちらに集中してくれた。

 話は単純なので、ところどころ間をおいて子どもたちに推測させる時間を数秒とったりした。天井裏に隠れて寝ていた正直爺さんが下で声がするので目を覚ますと、下にいたのは・・・・「鬼!」とすぐに正解が飛んできた。

 怖くて歯がガチガチ鳴るのを防ごうとどんぐりを口に入れて「カリッ」と音を立ててしまうところなどは、臨場感があってみんな惹きつけられていた。鬼に見つかるんじゃないかとドキドキしている様子がわかった。

 正直爺さんがうまいこと鬼の金銀を手に入れて家に帰り、お婆さんと数えていると、そこへやってきたのは・・・・「鬼!」と大きな声がいくつか。どんだけ鬼にこだわるんだ?最初に「正直爺さんと欲張り爺さんが隣同士で住んでいました」って言ったのに。でも、ちゃんと「欲張り爺さん!」と答えてくれた子もいた。

 

『くまおじさん』

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 この調子なら、ちゃんと聞いてもらえそうだ、と安心してこの絵本。

 絵がダイナミックですごい。電車にくまが乗ってくると「くまだ!」「食われる」と心配する子が。

 そのくまおじさんが、切符を探してポケットをひとつずつ確認してリスが出てくるところでは「リスが食ったんだ」その後もずっと「切符はリスが食った」と言い続ける子。でも「帽子だ」という子もいて、それぞれ。

 最後にくまおじさんが降りるときの台詞に「ぼくら、まちへマフラーをかいにいくんだ」とあって、私は「ぼくら」のところで思わず止まってしまった。

 え?くまおじさんの台詞じゃなかったの?なんで「ぼくら」? 

と疑問に思ったのだ。前に読んだときは気にしなかったのだが「ぼくら」になっている。

 でも、ああ、そうだ。くまおじさんはポケットにリスとヤマネを連れていたんだった。と思い出して、それをさらっと説明して続きを読んだ。

 止まって無言になっている間、数秒間だったけれど、みんなもびっくりして沈黙だった。ごめん。

 

25分。

 

 

 

                 

 

 

朝の読書タイム:6年1組(第4回)

◯ 絵本 『あまのいわと』 船崎克彦/文、赤羽末吉/絵

◯ 絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 今日も少し早めに始めることができた。長い絵本なので助かる。

 『あまのいわと』

日本の神話〈第2巻〉あまのいわと

 今日は6年生にこの絵本を読んだ。やっぱり日本の神話には馴染みがないらしい。軽く説明をしてから始める。 

chocolate-doughnuts.hatenablog.

 なんとか最後までちゃんと聞いてくれた。「天の岩戸」とか「天照大御神」とか、覚えておいてほしい。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 おなじみのこの絵本を出すと、ホッと安心したような笑顔が見えた。

楽しい雰囲気で終わることができた。

 

13分ぐらい。

 

 

 

朝の読書タイム:5年2組(第1回)

◯ 絵本 『あまのいわと』 船崎克彦/文、赤羽末吉/絵

◯ 絵本 『ぺちゃくちゃばーぶー』たかどのほうこ(こどものとも年少版2018年10月号)

 

 5年生は2学期になってから人数が増えたため、2クラスから3クラスになり、教室がゆったりになった。新たにクラス替えがあったわけだ。

 先生がいらっしゃる前から、自分たちで声を掛け合って、準備してくれた。

 

『あまのいわと』

日本の神話〈第2巻〉あまのいわと

 日本の神話シリーズから、これを選んだ。難しい言葉や聞き慣れない地名、長い神様の名前などがたくさん出てくるが、ちょこちょこ言い換えを付け足しながら読んだ。

 天照大御神が、乱暴者の弟・須佐之男命に腹を立て、天の岩戸にこもってしまうという有名な話なので、日本人の常識として小さい頃から親しんでほしい。

 10分近くかかるのだが、静かに聞いてくれた。

 

『ぺちゃくちゃばーぶー』

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 難しい話で疲れたと思うので、最後にかわいいお話を読んだ。先週の3年生と違って、反応はなかったが、ホッと安らいだと思う。 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

14分ぐらい。

 

朝の読書タイム:3年2組(第3回)

〇 絵本『カワセミとヒバリとヨタカ』 あべ弘士

◯ 絵本 『ぺちゃくちゃばーぶー』たかどのほうこ(こどものとも年少版2018年10月号)

◯絵本『のってみたいな』 たむらしげる (こどものとも年少版2018年11月号)

◯絵本『こんにちワニ』 中川ひろたか/文、村上康成/絵

 

 昨日の3年1組とほぼ同じメニュー。でも、少し早く始められたので、たくさん読めた。

 

カワセミとヒバリとヨタカ』

あべ弘士の生きものがたり カワセミとヒバリとヨタカ: ぴっかぴかえほん

 このクラスでも、これらの鳥を知っている子はほとんどいなかった。でも、最初から「その鳥、何?」と食いつきがいい。

 絵が大きくて、意外と文字が少ないので、内容の割に時間がかからないで読める。

 

chocolate-doughnuts.hatenablog.com

 

 

『ぺちゃくちゃばーぶー』

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 先日6年生に読んだ時以上にどよめきが大きかった。伝言が赤ちゃんからお兄ちゃんに行くところでは、「ええぇ~!?」「超能力じゃね?」と大きな声があがって、しばらく待たなければならなかったほど。 

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  そして、終わってから同じく「赤ちゃんは人間の言葉を話せるようになるまでは小鳥の言葉を理解すると言われているんですって」と、たかどのほうこさんのおっしゃっていたことを話したら、「へぇ~」と感心したようだった。素直でかわいい。

 

 

 『のってみたいな』

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 これも、大盛り上がり。「乗りたい!」の声。雲の飛行機や帽子の飛行船が人気だった。でも、「帰れなくなっちゃう」と心配している子も。

 

『こんにちワニ』

こんにちワニ (わははは!ことばあそびブック)

 最後は定番のこれ。担任の先生は初めて見たらしく、笑っていた。子どもたちは一緒に声を出してくれた。

 

13分ぐらい。